ルネサンス音楽の部屋 salle de la musique de la Renaissance

 

MIDIバロック音楽館トップページ  ラモー  バッハ  バイノーラル録音による生録(臨場感ある音の風景)

 ルネサンス時代の教会音楽は女声が禁じられていたため,高音は成人男声や少年が担当していました.当時の人々はそのようなものに日常的に接していたので,世俗音楽でも男声が自然な形で高音を歌っていたと考えられます.ポップス音楽でも男声の高音は身近な存在で,小田和正・森山直太朗といった歌手がよく知られています.男声のファルセット禁止,“ソプラノ・アルト=女声”という発想は19世紀ロマン派の時期に生まれたもので,音楽の長い歴史からみるとむしろ例外といえるのです.  

男性だけによる“混声合唱”の演奏例(You Tubeの公開映像・音声)

SuspiciousCheeseLordによる演奏=全声部が成人男声
 Sicut cervus desiderat
Tulsa Boy Singersによる演奏=若年成人男声(バス・テノール・アルト)+少年男子(ソプラノ)
 Sicut cervus desiderat (Giovanni Pierluigi da Palestrina)
 Ave verum corpus (William Byrd)
 


多重録音によるルネサンス合唱 ヴォーカル=布袋 厚

 おもにルネサンス合唱曲を1人ヴォーカル多重録音(いわゆる一人アカペラ)して作ったmp3ファイルです(各声部とも数回ずつ録音し,良いところをつなぎ合わせたのち,ステレオ音源としてまとめています).多重録音ソフトは Music Studio Standard (シェアウェア)を使用しています.印のついた曲はバイアス電圧式コンデンサーマイクを使って録音していますので,音質が良くなっています.

 当時つかわれていたと考えられている発音によって演奏しています.とくにフランス語のoiの発音は現代語の発音とおおきくちがっています.

 実在のアンサンブルについては Musica Antiqua のサイト をごらんください.

 以下に掲載された音源の著作隣接権は演奏者に帰属しますが,戦争や暴力を肯定または扇動する目的でなく,かつ非営利目的であれば,自由に利用できます(複製・再配布・WEB上での掲載も可です).事後にでもお知らせいただくと嬉しいです.ただし,仮音源の再配布・WEB上での掲載はできません.

作者不詳 Anonymous

London, British Library, MS Harley 978, f. 11v.(ca.1280-ca.1310)

Sumer is icumen in 夏がやってきた 1分13秒 1.67MB (中イングランド語) →これはルネサンスではなく,中世ゴシック期の曲です.世界最古のカノン(輪唱)といわれています.中世音楽のまうかめ堂さんのサイト内に写本の画像と解説があります(この写本画像をもとに録音しました).

デュファイ  Guillaume Dufay (ca.1400-1474)

Ave Regina coelorum やあ!天国の女王よ 1分44秒 2.38MB (フランスなまりラテン語) →ゴシックからルネサンスに移行する時期の作品です.

ルブルウェト(ジョスカン・デ・プレ) Josquin Lebloitte dit Des Prez (ca.1450-1521)

Missa de Beata Virgine 祝福された乙女のミサ曲

Kyrie キリエ 2分11秒 3.00MB (ギリシア語) →(2007年06月22日更新) 入手できた楽譜の関係上,第一キリエとクリステの録音です.Musique renaissance : une de'couverte !のサイト内にある原典楽譜を使用しています.

ジャヌカン  Clement Janequin (ca.1485-1558)

Le chant des oyseaulx 鳥の歌 5分45秒 7.90MB (フランス語)
  リンク 初音ミクによる日本語版“鳥の歌”(にじもとさん作) 原詞の内容にほとんど忠実な訳詞(字幕つき)で,たいへん秀逸な作品です.YouTubeにでています.
  リンク ロシニョールのさえずり ヴォーカル多重録音の3分03秒あたりからでてくるロシニョール(=ナイチンゲール)の本物の鳴き声です.3種類の録音がでています.
Toutes les nuictz 毎晩あなたは 1分51秒 2.54MB (フランス語) →CDからの聞き取りなので間違いがあるかもしれません.
Quelqu'un me disoit l'aultre jour 先日ある人が私に語った 1分55秒 2.64MB (フランス語)→最後のあたり,楽譜でふたつの音符に分けて記されている"pais" は,ここでは“パイ”と発音しましたが,“ペイ”とするのがほんとうかもしれません.
Petite nymphe folastre 小さくてかわいらしい美少女 52秒 1.20MB (フランス語)

サンドラン  Pierre Sandryn (ca.1490-ca.1560)

Second livre de chansons a quatre parties (Susato, 1544)

Doulce memoire 甘い思い出 2分17秒 3.15MB (フランス語) →原典楽譜(L'ensemble vocal Arenaiのサイト内)を使用しています.

パレストリーナ  Giovanni Pierluigi da Palestrina (1525?-1594)

 本家本元のアカペラ=聖堂様式の曲です.

Motectorum quatuor vocibus, liber secundus,1581

Super flumina Babylonis バビロンの流れのほとりに(詩編137) 3分06秒 4.26MB (ラテン語)
Sicut cervus desiderat 鹿が水を渇望するように(詩編42) 4分56秒 6.78MB (ラテン語) →聖土曜日の復活徹夜祭の中で歌われた曲です.第1部はとくに有名で多くの合唱団によって歌われます.歌詞には絶望の中にあっても信仰を捨てないという意味があります.パレストリーナの作曲以前,この歌詞は葬儀(死者のためのミサ)にでてくる詠唱(Tractus)の歌詞になっていました.
  Prima Pars 第1部 2分33秒 3.50MB →多くの合唱団によって歌われる有名な部分です.
  Secunda Pars 第2部 2分23秒 3.28MB →第1部以上に変化にとんで盛りあがります.

ラッスス  Orlandus Lassus (1532-1594)

Libro de Villanelle,Moresche et altre canzoni,1581

Matona mia cara 私のいとしい貴婦人よ 2分24秒 3.30MB (イタリア語)

モーリー  Thomas Morley (1557-1603)

The First Book of Madrigals

April is in my Mistress' face 彼女の顔には4月があって 1分15秒 1.73MB (イングランド語)

コストレ  Guillaume Costeley (ca.1531-1606)

Allon gay Bergeres さあ陽気に行こう,羊飼いのお嬢さん 1分54秒 2.63MB (フランス語) →クリスマスソングです.

ヴィクトリア Tomas Luis de Victoria(ca.1548-1611)

Motecta Que Partim, Quaternis,Partim, Quinis, Alia, Senis, Alia,Octonis Vocibus Concinuntur,1572

O magnum mysterium おお大きな神秘 2分34秒 3.53MB(ラテン語) →仮音源 途中までです.
有名な曲で,日本でもよく歌われます.録音にあたってTomas Luis de Victoriaというサイトにある1572年出版のモテット集オリジナル(原典)楽譜CantusAltusTenorBassus)を使用しました(ut animalia につづく部分はオリジナル楽譜のとおり viderunt としました).楽譜の左上の部分に In Circumcisione Domini.(主の割礼に)と書かれており,正式には,イエスの誕生日から8日目にあたる1月1日に歌う曲であることがわかります.MTRソフトを使わず,デジタルレコーダー(TASCAM DR-1)でオーバーダビングしながら短時間で多重録音しました.一発どりであるため,おかしな部分がいろいろありますが,かえって臨場感が出たようです.

キャンピオン  Thomas Campian (1567-1620)

TVVO BOOKES OF AYRES

Neuer weather-beaten saile 嵐に打たれた船でさえも  1分12秒 1.64MB (イングランド語)

バード  William Byrd (1543-1623)

Mass for five voices

Kyrie 主よ哀れみたまえ 1分24秒 1.92MB (ギリシア語)
Agnus Dei 神の子羊  3分48秒 5.22MB (ラテン語)

ダウランド  John Dowland (1562-1626)

THE FIRST BOOKE OF SONGS OR AYRES OF foure parts ,with Tableture for the Lute.

Can she excuse my wrongs with vertues cloak? 彼女は私の過ちを許してくれるだろうか 1分35秒 2.17MB (イングランド語) 原典楽譜
Now, O now I needs must part おお,いま私は別れなければならない 1分33秒 2.13MB (イングランド語)
Come againe:sweet loue doth now inuite もう一度帰っておいで ,甘い愛がいざなっているよ 45秒 1.03MB (イングランド語)

ウェイド  John Francis Wade (1711-1786)

Adeste fideles 近くにあれ信仰のたしかな人々よ 45秒 1.05MB (ラテン語)

 これはルネサンスではなくバロックの曲で,たいへん有名なクリスマスキャロルです.日本では,“きたれ友よ”(カトリック聖歌113番),“神の御子は”(プロテスタント・賛美歌111番),さらに“O Come, All Ye Faithful”の題名で知られています.


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何かありましたらメールをお送りください.アドレスはfsinet.or.jpの前にアットマーク,その前にhoteiaです.


おまけ

15歳ごろの声 6秒 159KB

 中学校3年の終わりから高校1年のはじめにかけての録音です.

 あのころは,録音した自分の声が変な声に聞こえて,とても嫌だったので,録音が行われている場所ではひたすら黙っていました.でも,その一方で,“声の録音”に憧れていました.そうした複雑な心境のなか,自分の意志でひそかに録音したカセットテープが1本だけあり,奇跡的に現在まで残っています.内容はイングランド語のLL練習で,私の声がはいっている部分を集めた時間は2分半です.ここに紹介するのはその一部です.

 長い年月を経過したいま,聞き返してみると,知らない人の声に聞こえます.そして,自分でいうのも変ですけれども,“みずみずしくて,きれいな声だなあ〜”と思いますし,“これが若いときの自分の声なんだ”と思うと嬉しくなり,心が癒やされます.こんな声をなぜ嫌っていたのか不思議でなりません.あのとき録音をしておいて,ほんとうに良かったと実感しています.

 いまでは,自分の声を録音するのが楽しいし,録音した声が好きです.昔の私にはとても考えられない話です.でも意外と,こうした感情は当時すでに芽生えていて,それが“録音への憧れ”となって現れたのかもしれません.

雑記

録音した声が変に聞こえる理由をたしかめる実験

link

長崎の無伴奏ヴォーカルグループ

Musica Antiqua=ルネサンス合唱曲のアンサンブルを楽しむ混声グループです.私も所属しています.2009年10月25日のライブ録音を公開しました.
N-Core=ジャス系の響きが得意なコンテンポラリーアカペラのグループです.
クックル☆Do♪=ミュージカル出身で,一風変わった舞台演出をするコンテンポラリーアカペラのグループです.
Switch&Repeat=個性的なリーダーが率いるコンテンポラリーアカペラのグループです.

中世・ルネサンス音楽

ヴォーカル・アンサンブル カペラ=東京を拠点に,グレゴリオ聖歌やフランドル楽派の教会音楽を中心に演奏する,プロのヴォーカルアンサンブルです.古楽に対する独自の哲学をもっており,ひとつの楽譜(計量譜)をとりかこんでフランス風の発音で歌う(試聴可)など,斬新なスタイルが注目されます.アマチュアにとっても参考になるところが多大です.
中世音楽合唱団=皆川達夫氏によって1952年に創設された中世・ルネサンス音楽専門の合唱団です.作曲家とその作品の目録が歌詞対訳つきで掲載されています.
中世音楽のまうかめ堂=独特の美しさをもつ中世多声音楽を専門にあつかっています.多数の楽譜やMIDIデータによる作品紹介はもちろん,黒符計量譜の読み方など中世音楽の知識が紹介されていて,きわめて貴重です.
MUSICI FLANDRI=ルネサンス期フランドル楽派の音楽家とその作品をMIDIデータつきで詳細に取り上げています.白符計量譜の読み方や古フランス語の解説もあって,これまたたいへん貴重です.
Tomas Luis de Victoria=ルネサンス後期スペインの代表的音楽家ヴィクトリアの楽譜・MIDIを網羅したサイトです.圧巻はモテット集(1572・1585年)・イムヌス集(1581年)のオリジナル楽譜(ルネサンス時代に出版された楽譜そのもの)全ページの画像です(これを見たときは鳥肌が立ちました).日本で出版されているスコアでは分からない,曲の途中での正しい速度変化がオリジナル楽譜によって分かります.また,ルネサンス時代の曲集の本がどのような形で出版されていたかを知ることができる貴重なサイトです.
L'ensemble vocal Arenai=フランスのヴォーカルアンサンブルのサイトです.現在は活動を停止していますが,データベースとして,フランス・ルネサンス歌曲の楽譜とMIDIデータを掲載しています.現代譜のほか,ファクシミリ版の原典楽譜(白符計量譜)がいくつもあって貴重です.
www.laymusic.org=生活の一部として音楽(楽器・歌)を演奏したい人のために音楽資源を提供するという趣旨で開設されています.ルネサンス合唱曲が,原典楽譜と同じスタイルの,小節線を書き加えないパート譜の形で豊富に掲載されていて,たいへん好都合です.
Choral Public Domain Library=中世・ルネサンスから近代にいたる膨大な数の合唱曲の楽譜が検索・入手できます.複製・配布自由というものが多く,たいへん重宝します.
IL DIVO "Papalin" --- パパリンの音楽の全て=ルネサンス・バロックから現代のアニメソングまで,じつに幅広いジャンルの,ものすごい数の曲がリコーダーやヴォーカルで多重録音されています.リアルのアンサンブル録音・ライブ録音などもあります.
Promusicaによるルネサンス音楽=ルネサンスからバロックにいたる幅広いジャンルの,無伴奏ボーカル多重録音が掲載されています.すべての声部をひとりで演奏してあります.透明でやわらかい響きが印象的です.
Virtual Wilbye Consort=ルネサンス期イングランドの合唱曲を多数の多重録音mp3ファイルで紹介しています.“ルネサンス音楽の部屋”の先輩格に相当するサイトです.
名古屋大学古楽研究会=いろいろな古楽器をつかって中世・ルネサンス・バロックの作品を演奏しています(歌もあります).古楽・音楽史についてひととおり説明があるほか,古楽器の写真つき解説や録音が掲載されています.古楽入門に最適であるのはもちろんのこと,ファンにとっても魅力あふれるサイトです.
らくらくラテン語=ラテン語の初歩がわかりやすく書かれています.教会音楽の歌詞を読み解くときに役に立つでしょう.ラテン語が少しわかるようになると,教会音楽の歌詞はもちろんのこと,いろいろな世界が生き生きと見えてきます(ルネサンス教会音楽では中世ラテン語の発音になります).
ラテン語(lingua Latina)=文法の基本が見やすくまとめられているほか,代表的な単語が書かれており,こちらもたいへん参考になります.

「こんなはずではなかった」「気づいたときは手遅れだった」とならないために!

 第2次大戦当時の日本政府・日本軍中枢は,日本国民300万人の命を奪い,日本国民をどん底に陥れた,日本人に対する加害者,日本の歴史を汚した,日本史上最大の犯罪集団です.戦争が始まったら,国家は国民を守ってはくれません.逆に,国民の財産を奪い,自由を奪い,国家(の名を借りた権力者および,これにつながった特権階級)のために命を捨てることを強制します.いま,そのための憲法・法律・制度づくりが,戦争と旧体制を美化する人たちによって加速的に進められています.弱肉強食を奨励する政策や厳罰主義も,戦争準備と根は同じです.
九条の会=日本と世界の平和な未来のために、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、「改憲」のくわだてを阻むため、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めることを訴えます。(「九条の会」アピールより)
リボン・プロジェクト=「国籍や文化、民族、性別などを超えて、みんなと繋がって行きたい、という思いをコンセプトにしたプロジェクトです」「特定の政治団体、政党、宗教、思想などとは関係のない、独立したプロジェクトです」
ノンフィクション絵本「戦争のつくりかた」=「リボン・プロジェクト」のサイト内でWEB版絵本「戦争のつくりかた」が公開されています.読んでみると,まったく絵本そのままの現実が進行していることに驚かされます.
沖縄戦 の記憶=沖縄は旧体制「大日本帝国」の本質がもっとも凝集してあらわれたところです.そこで何が起こったか,そして,旧体制がどのようなものであったか,詳細な資料が掲載されています.
日本の諸悪の根源は明治維新=日本はもともと美しい国でした.それをこわしたのが明治政府とそれにつづく大日本帝国であり,その悪弊は現代の日本にも受け継がれています.このサイトには賛同できない部分もいろいろありますが,基本認識において共感するところ大です.
アムネスティ・インターナショナル日本 死刑廃止ネットワークセンター=死刑は社会によるマイノリティー(少数者・社会的弱者)差別・排除の最終結末・完成形であり,戦争と同列の殺人文化です.死刑制度は突き詰めると,一般の凶悪犯罪に対する憎しみの感情を悪用して,政治への不満や社会病理から目をそらし民衆の鬱憤を晴らす手段として,あるいは政府にとって都合の悪い人間を抹殺する手段として設けられた制度です.戦後も政治的な意図や差別によるでっちあげで死刑判決が出た事件が数多くあり,無実が指摘されながら処刑された人もいます(藤本事件).無実との確信をもちながら裁判長に逆らえず死刑判決を書いた裁判官(熊本典道氏)もいます(袴田事件).現在も捏造事件や誤認逮捕による冤罪は後を絶たず,自然科学の素人レベルの判断能力すらもたない裁判官によって最高裁で実刑判決が出ています(御殿場事件).死刑制度がある限り,無実の人が処刑される危険は続きます.また,犯罪被害者救済(生活支援・精神的支援)を求める声を,犯人に対する報復にすり替えることで,国が救済制度の充実を怠る手段にもなります.

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非戦を祈る芸術サイトリング
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その他

MIDIによる調律法聴きくらべのページ=さまざまな古典調律についての説明があるほか,実際にMIDIを利用した聞きくらべができます.また,調律の歴史についてもふれてあります.
をたろく同盟=無伴奏ヴォーカル多重録音をやっている人が参加するリンク集です(こんきちさんが主宰されています).


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