島根県立図書館
新年度からほとんど休みなく仕事をしていたので,ゴールデンウイークぐらいは派手に休憩しましょう!と島根に車で遊びに行きました。島根といえば『東出雲発!学校図書館改革の軌跡 身近な図書館から図書館活用教育へ』(原田 由紀子・著/国土社)の県立図書館です。正式に国宝に指定された松江城の横にあります。
撮影許可をもらいに行ったら,快くOKをもらうことができました。最近,断られることが続いていたので,ホッとします。入り口を入ってすぐ右のに学校図書館活用教育図書コーナーがありました。→
館内はリサーチライブラリーの役目を果たすべき県立図書館らしく,スチール書架がずらりと並んでいました。
おすすめの絵本には(この本よんで)の背ラベルが貼ってあります。子ども読書の日にちなんで,『図書館ラクダがやってくる』や『図書館の使い方』など,図書館に関する本の特設コーナーがありました。 島根日日新聞で紹介された[職員おすすめコーナー]もありましたが,全て貸し出し中でした。
子ども図書館です。ここだけ木製書架です。お話の部屋の窓からは城のお堀をゆっくり進む遊覧船が見える見晴らしがいいところです。 配架は絵本が著者名の50音順でした。文学は低学年向け・高学年向けに分かれています。差し込みサインに(著者名順)など,並べ方が書いてあります。
学校図書館支援をどのように行っているか尋ねたら,子ども図書館やフロアーのコーナーではなく,他の部屋を案内して頂きました。長崎市立図書館もそうですが,団体貸出用の別部屋があります。ただ,規模が違い6万冊ほどあるそうです。書庫部屋の前は専用の事務室で学校支援の仕事もここで行われています。学校の先生や学校司書さんなどの利用者が自由に出入りでき,検索用パソコンも使うことができます。調べ学習の本もたくさんあるのですが,文学も充実しています。土日になると利用者がぐっと増えるそうです。
集団読書用に文学の定番といわれている複本がたくさん用意されています。学校だけでなく地域の成人グループでも読書会が行われていて,市や町の公共図書館でもよく利用されているそうです。調べ学習の本も複本がそろっています。 また,特別支援学校の利用も多く,布絵本や大型絵本,マルチメディアデイジー図書等のバリアフリー図書利用にも対応できるようにされています。
「小学校の先生から細かい条件のリクエストが…でも,ここが司書の腕の見せどころ!頑張って揃えています。」
見学中に郵便局員さんが返却の届け物。借りに来るときは直接来館されることも多いですが,返却は郵便を使う方が多いとのこと。専用の箱があるので便利です。島の学校には半年貸し出すシステムもあるそうです。
 教科書はもちろん,学校要覧や,研究紀要,郷土資料などもしっかり準備されています。県立図書館の司書さんは高校図書館司書と人事交流があるそうです。小中学校は市町によって待遇の差はあるそうですが,学校司書・図書支援員として全校配置されています。また,短時間の有償ボランティアという方もいらっしゃるとか。
 ここには高校の先生も異動で勤務されています。「高校の学習内容が中学校,小学校に段階的におりてきているので,高校の先生は全ての校種で,どのような学習をしているのか把握できているんです。」といわれました。私は小学校は全ての学習の基礎になるところで,高校からおりてきいるなんて考えたことがなかったので,「ほぅ〜」という感じです。
 1時間近くも案内して頂き,出張並みの充実感。長崎県立図書館も新しくなるのを機に学校図書館支援センターの設置を推し進めていかなければと思いました。