僕は、平成6年に県庁に入庁して、公務員があまりにも住民のことを考えていないことに気づいた。
そして、それからというもの「僕の世代からでも変えていこう」と公務員のあり方について考え、時にはその考えを知事に提案してきた。
また、僕には、良きパートナーとかわいい子どもに恵まれていた。
しかし、そんなある日、医者から「ALS(筋萎縮性側索硬化症)といわれる難病に犯されている」と診断された。
その時、僕のパートナーは泣き崩れ、僕自身も深い暗闇に落とされてしまった。
しかし、不思議なことに、それでも公務員としての生き方を変えることができなかた。
ここに僕が、公務員として、そして家族の一員として行ってきた奮闘記を記す。
この奮闘記がいつ途絶えてしまうかは、わからないが、いけるところまでいこうと思う。
そして、前向きに死んでいこう。
子どもへ
この父の奮闘記を読んで、父親の生き様について何か感じて欲しいと思っている。
そして、それが次世代を生きていく上での何かのヒントになってほしい。
最後に、最愛の人へ
いつも「健康であったらこんなケンカいだろうに・・・」と思うようなケンカばかりしている。
それでも、一生懸命、家庭を支えているあなたの後ろ姿には本当に申し訳ないと思っている。
もし、あなたがふつうの幸せを掴みたいと思っているのであれば・・・
残念ながら、今のところ、僕はそれをあなたにプレゼントできない。
しかし、僕は最後まで病気と闘い、あきらめないことを誓う。
そして、あなたには、他の人では味わえない「幸せ」を感じて欲しい。
奮 闘 記
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