21世紀の初釣りだ
〜式見沖 神楽島のハナレ〜


〜21世紀の幕開け〜
2001年1月6日,前回は一緒に行けなかった鉄川くんと久しぶりの釣行。
場所は,あぐりの丘(長崎市のレジャー施設)から見える神楽島。家族で遊びに行ったときに遠目に見えるこの島を見ながら,「釣りに行きたいなぁ〜」と思っていた島だったのだ。瀬渡しを調べてみると,「海彦」が渡してくれることがわかり,電話をしたところ,非常に丁寧に状況を教えてくれる。また,瀬渡し2000円ということで,格安。そこで,朝1番の6時に予約。
〜式見までの道のりは遠い!〜
式見までの途中に鉄川くんを迎えに行く。(彼は釣り師でありながら,全く釣りに適していない車に乗っているのだ。けしからん。)そして,近くのコンビニで食料を調達。わたしが,酒コーナーをうろついていると,鉄川くんが「御神酒やろ。大丈夫買っとるけん。」釣れないなりに,きちんと考えている鉄川くんだった。そして,レジでお金を払っている途中!「あっ,やかん忘れた。」やかんを忘れてしまっては,冬の楽しみである磯の上のラーメンが食えない。そこで,鉄川くんの家に戻ることになってしまった。余裕でつくはずだったのに,なぜか式見港は遠いのだった!

神楽島のハナレ
〜夢をのせて出航!〜
この日は中潮。満潮が午前6時30分。
始めてきた式見であるので,少々迷ってしまったが,無事到着。まだまだ真っ暗の中,準備,そして,予定通り6時に出航。船頭さんが「どこにのりたい?」と聞くので,「神楽島」と答える。神楽島には4・5人ほどが竿を出せるハナレがあって,そこだったらいいなと考えていると,運良くほかの瀬渡しがきておらず,常連さんと鉄川くんと私はそこにあがれることになった。
船長さんは詳しくハナレのポイントについて教えてくれる。
ポイントは3カ所。写真正面の式見港へ向かって縦に海溝がのびている部分,写真右の神楽島との水道部分,写真左の平瀬を向いた部分である。


神楽島との水道部分
〜実釣開始!〜
ポイントについて常連さんが実に詳しく丁寧に教えてくれたので,感謝を込めて一番いいと思われる海溝がのびている部分をお譲りすることにする。鉄川くんは,平瀬を向いた部分,私が水道部分に入った。今日は,6時出港だったため,撒き餌や仕掛けの準備をしても,まだまだ暗い。暗くて,ウキは見えないが,撒き餌を足下にちょろちょろと撒きつつ,仕掛けを流すことにする。食らいながらも,ウキが右にゆらゆらとゆっくり流れていくのがわかり,いい感じである。3ピロのウキ下からスタートするが,つけ餌をとられないので,少しずつウキ下を広げながら流していく。

久しぶりのおさかなちゃん
でもチヌだった!
〜やりましたぜ!〜
まだまだ暗く,釣り座も波がかぶっている状態だったので,バッカンを少し上の方においており,撒き餌をしようと釣り座から上に移動しようとしたそのとき,自然に張られたラインに気配が!すかさずあわせを入れると,なかなかの強い引き。しかし,竿でためていると,頭を振るのがわかったので,「ああ,チヌか。でも,まだいだったらいいなぁ!」なんてことを考えながらやりとりを楽しむ。(実は前回の失敗を繰り返さないよう,冷や冷やだった。)ハリスが3号ということもあり,強引に勝負をするが,釣り座の右側に根があるらしく,そこへつっこんでいこうとする。どれくらい根が張りだしているのかわからずに困ったけれど,なんとか浮いてきたチヌはまあまあの型。しか〜し,これからが大変だったのである。たもが離れた場所にあるため,「どうしよう」と,後ろを見たり,前を見たり。そうこうしていると,常連さんが手を貸そうときてくれそうなのがわかったけれども,ここは何とか自分で!と半ば強引にたもに手を伸ばし,たも入れ2回目で何とか無事成功。あげてみると,目測45センチ。実測43センチのチヌだった。うれし〜い!!

〜クーラーさん出番です!〜
話は前後するが,正月にボーナスでクーラーを買ったのだ。それも,32リットルのでかいやつ。親父を連れて,大晦日に実家のある北九州のポイントいくと,初売りの値段でいいとのこと,こりゃいいやと狙っていたDAIWAのふたが両開きのやつをGETすることにした。のはいいのだが,親父によると最近大きいのをみんな買いよるが,邪魔くさい!これくらいでいいやろ!と18リットルのをすすめる。昔から親父に弱い私は素直に購入して,喜び勇んで,兄貴に見せびらかすと,一言。「おまえ,40センチのクロは入らんやないか。俺のを見てみるか?」と今使っているのを倉庫から持ってきてくれる。「う〜ん,確かにそうだ!これじゃでかグロは入らん。」とまだ釣ってもいないクロを想像し,納得する。「これやったら,1.5リットルのペットボトルも縦に入るぞ!」というわけのわからん説明にも大いにうなずく私だった。そして,翌日,初売りで大盛況のポイントで,すまなさそうにレシートとクーラーを持った私がいた。
そんな経緯のあるちょっとでかいなと思いつつ使っている大切なクーラーの出番がやってきたのだ。えらを切り,丁寧に血抜きをして,クーラーへ。
よかった。クーラーを使う機会に恵まれてと心底思ったのでした。。

神楽島の先端
本流に遠投していた
〜その後,撃沈す!〜
しかし,その後はまたもは撃沈!午後3時まで粘ったけれども,撒き餌によるクロは確認できず,遠投しても全然ダメ。潮の流れも一定ではなく,あっちふらふらこっちふらふらの状態。
あとから,2人来て,結局ハナレには5人いたのだけれど,小さいのが1枚だけだったようだ。
でも,神楽の先端では大バラシがあっていた。竿は大きく曲がり,結構の型だとわかったが,手前まで引き寄せてバラシていた。かわいそうに!
鉄川くんも撃沈。21世紀波乱の(順当の)スタートとなった。

平瀬を望む
〜海を想う〜
帰りの港で,船長さんが言っていた。
「神楽は,2・3月がいいよ。でも,最近は磯焼けがひどく,以前に比べて,海草が少ない。諫早干拓の影響もあるやろうね。」
本当に影響があるかどうかはわからないし,実際に水害のこともあるので,どちらがいいとも簡単には言えないのだが,釣りをする一人として,自然を大切にしていかなければと改めて思うのだった。