長崎ぶらぶら節について

 

長崎ぶらぶら節は、映画で有名になりました。

映画では、長崎の古い民謡を古賀と愛八が探して

ぶらぶら節に出会い、それを再現しレコードにするものでした。

では、初めてレコードに吹き込んだのは誰なのでしょう?

それは昭和のはじめ、検番の芸子の凸助です。

その歌詞は、今良く耳にする歌詞で

一,

長崎名物 はた揚げ 盆祭り
秋はお諏訪のシャギリで
氏子がぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちう

二。

紺屋町の橋の上で 子供の凧喧嘩
世話町が 五六町ばかりも
二三日ぶらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちう

三。

遊びに行くなら 花月か中の茶屋
梅園裏門たたいて 丸山ぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちう

四。

はた揚げするなら 金比羅 風頭
帰りは一杯機嫌で ひょうたんぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちう

五。

今年ゃ十三月 肥前さんの番替わり
城ヶ島(四郎ヶ島)見物がてらに オロシャがぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちう

 

以上が最初にレコードに吹き込まれた凸助のぶらぶら節です。

愛八のぶらぶら節の歌詞は

一。

嘉永七年 きのえの寅の年
まず明けまして 年頭のご祝儀 一杯屠蘇機嫌
酔うた酔うたと いうたもんだいちう

二、

今年ゃ十三月 肥前さんの番替わり
城ヶ島( 四郎ヶ島)見物がてらに オロシャがぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちう

三、

沖の台場は 伊王と城ヶ島((四郎ヶ島)
入りくる黒船は すっぽんすっぽん
大砲( 筒)小砲( 筒)を 鳴らしたもんだいちう

四。

遊びに行くなら 花月か中の茶屋
梅園裏門たたいて 丸山ぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちう

五、

梅園太鼓に びっくり目をさまし
必ず忘れぬように また来てくだしゃんせ
しゃんせ しゃんせと いうたもんだいちう

 

と若干違います。

凸助が唄っている方が、現在唄われている長崎ぶらぶら節に近いです。

また、凸助の方が「 長崎ぶらぶら節」で愛八の方は「 ぶらぶら節」なんです。

現在よく唄われているのは下の歌詞だと思います。(定かではなくごめんなさいm(_ _)m)

長崎名物 凧(はた)あげ盆まつり
秋はお諏訪(すわ)の シャギリで
氏子が ぶうらぶら
ぶらり ぶらりと
言うたもんだいちゅう

凧げするなら 金毘羅かざがしら
帰りは 一杯きげんで
ひょうたん ぶうらぶら
ぶらり ぶらりと
言うたもんだいちゅう

遊びに行くなら 花月か仲の茶屋
梅園(うめぞの)裏門 たたいて
丸山 ぶうらぶら
ぶらり ぶらりと
言うたもんだいちゅう

今年ゃ十三月 肥前さんの番替り
城が島には 見物がたらに
おろしゃが ぶうらぶら
ぶらり ぶらりと
言うたもんだいちゅう

大井手町の橋の上で 子供の凧喧嘩
世話町が 五六町ばかりも
二三日 ぶらぶら
ぶらり ぶらりと
言うたもんだいちゅう

この他にもたくさんの歌詞があるんですよ。

昭和初期から唄われ続けている「 長崎ぶらぶら節」。

その時代時代の長崎を唄っている歌なんですよね。^^

現代の長崎を唄えば、のちのち歌い継がれているかも・・・(笑)

 

他の歌詞もいくつかご紹介しますね。

これで長崎の歴史や、昔の風景を垣間見ることができるかも・・・。

ぽん袴(はかま) 
あちゃさん底抜け盆まつり
豚の土産で 
二、三日ぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

正月十七日は 
岩屋に駆け登り
げんべに打たれて
味噌漬けぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

時計作りの儀右衛門さんは
黒船ば曳き揚げた
からくり仕掛けで 
みごと曳き揚げた
みごと見事と いうたもんだいちゅう

紺屋町の花屋は 
上野の向い角
弥生花三十二文で
安いもんだいちう
安い安いと いうたもんだいちゅう

紺屋町の上野は 
花屋の向い角
夕方にゃあんねどんが 
酒ダルぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

あそびにいくなら 
花月にかぎります
醒ガ井さんの手をひきながら 
丸山ぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

主のあるのに
欲をして 
命替わりに
そがれた鼻柱
相手お医者で つがれたもんだいちゅう

しののめの 別れに
しっかと抱きしめて
忘れぬようにまたきてくだしゃんせ
しゃんせしゃんせと 
いうたもんだいちゅう

梅園太鼓に 
びっくり目をさまし
朝の帰りにぬれまら 
ぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

あすこの おっかつぁんは 
たいそうよかばってん
ほんに あんげんしとって 
横道者(おおどもん)ばいの
おおど おおどと いうたもんだいちゅう

あんたのしゃんすは 
じんべん 来たばいな
よかばの おすばんばっかりと 
いうたもんだいちう
すばんすばんと いうたもんだいちゅう

長崎なまりは 
そんげんあんしやまたち
すらごといいますなと 
いうたもんだいちう
いうた いうたと いうたもんだいちゅう

ゆうれん 片下駄 
あちゃさん商売帰りゃ
一杯機嫌で 
睾丸(きんたま)ぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

すき戸のあいだから 
のぞいてながむれば
思いがとどいて顔のやせ
どうして一度はそいたいもんだいちゅう

うしろからかつぎをかぶって 
抱きつく五郎丸
これ何者ぢゃとまたぐらさぐれば 
きんたまぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

長崎見るなら 
出島の夕げしき
おひげのカピタン 
パイプくわえて ぶらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

お諏訪のお祭り 
傘鉾もってこい
シャギリで踊れば 
大蛇のしっぽがぶらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

ダンダラのぼれば 
港がよく見える
唐人船やら 
オランダ船やらぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

名物旗上げ 
見るなら唐八景
勝っても負けても 
みなよか機嫌でぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

長崎よか街 
石段石だたみ
眼鏡の石橋 
ふたりでわたってぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

行こうか丸山 
戻ろか思案橋
あの妓にゃ逢いたし 
財布は軽いしぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

精霊流しの 
大波止ドラが鳴る
お船の燈籠が 
夜空に吹かれてぶうらぶら
ぶらりぶらりと いうたもんだいちゅう

     

とても口に出して唄えない歌詞もありますよね(笑)