深浦八段 著書紹介
文責 自滅流
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「これが最前線だ!」 (河出書房 1,400円 99年4月初版) プロ将棋で日々進化(深化?)する序盤の定跡を戦型別に丁寧に掘り下げ、定跡書というジャンルに革命を起こした一冊。プロ棋士が対局で特に争点になっている50の局面を取り上げ、実戦例をふんだんに使いその研究の成果を余すところなく披露している。 内訳は振り飛車21、矢倉14、角換り5、横歩取り4、居飛車その他6 プロが何を考え、どういう流れで新手が生まれるかを徹底的に掘り下げた内容の労作。当然符号の嵐のため、パッと見は引いてしまう方も多いかもしれないが、非常に柔らかい文章で解説がされているため意外に読みやすい。森下システム誕生前の研究会での会話など興味深い話も多数載せられている。自分の将棋に応用するには少し棋力が必要とは思うが、プロの将棋を「観る」のが好きというファンにはうってつけの内容だ。正に「ネット中継時代」必携の書と言えよう。 難を言うならば新手というのは日々生まれていくもののため、「最前線」が日々遠くなっていく、という問題をこの本は抱えているということ。月日とともに内容が古くなっていくのは否めない。おそらく著者の頭の中では などと好き勝手なことを書いていたら・・・出ました!
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「最前線物語」 (浅川書房 1,400円 03年9月初版) まさに「これが最前線だ!2003」という内容。 前作を手がけた気鋭の編集者浅川浩氏が独立して立ち上げた浅川書房。その第1作に堂々登場したまさに後世に残る名作。第16回将棋ペンクラブ大賞の技術賞を受賞したのもうなずける一冊である。 前作出版の99年からの数年間、8五飛戦法と藤井システムがプロ棋界で猛威をふるったのは周知の事実だが、当然今回はその2つの戦型からが中心となっている。 内訳は振り飛車19、横歩取り14、角換わり3、矢倉2、相掛かり2 振り飛車19のうち藤井システム絡みは約13で、横歩取り14のうち8五飛は(8五飛くずれも含め)12! 8五飛戦法は後手の手順がシンプルなため、先手の対策別に見事に分類されて非常にわかりやすい。プロのタイトル戦観戦にはかなり重宝するものと思われる。藤井システムについては居飛車側、振り飛車側の対策の「流れ」がわかる構成になっており、「棋は対話なり」ならぬ「序盤研究は対話なり」であることがよくわかる。矢倉が少ない!という感想は出るであろうが、実際この4年間プロの対局で矢倉があまり指されていないのも事実(違っていたらごめんなさい)。逆に言えば矢倉に関しては前作の内容がそれほど古びていないのだ。つまり前作と今作はセットで持っていれば鬼に金棒なのである。 もちろん、前作のところで書いたジレンマは常にこのシリーズについてまわると思われる。この本の後も、やはり新手は次々に出てきているのだ。ゴキゲン中飛車も体系化されつつあるし、引き飛車棒銀や相振り飛車も流行の兆しを見せている。後手1手損戦法のように今までの常識をくつがえすかもしれない手も出てきている。このイタチごっこは永遠に続くはずである。 しかし、我々はこうして続編を出してくれたことに感謝しよう。4年後また、と言いたいところだが、この本にかかる労力を考えると軽々しいことを言うのはやめておきたいと思う。
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(日本将棋連盟 1,300円 04年3月初版) 振り飛車への急戦と言っても、従来の定跡とは若干違う。これは藤井システム以降の最新型の振り飛車への急戦が解説されているのである。つまり居飛穴を牽制して居玉含みにグズグズている感じの最近の振り飛車を一気に攻め潰そうというものなのだ。当然ながら破壊力はものすごい。ただ、玉をさっさと囲う従来の振り飛車には勝手が違う面があるので、初心者は要注意。 そして、何と言っても目玉は「ゴキゲン中飛車」の最新定跡を網羅した第3章だろう。「最前線ゴキゲン中飛車編」といった感じで従来からの読者にはおなじみの内容。 また、アンチ定跡本の方がよく言う「優勢になってからの勝ち方がわからない」という意見にも対応し、優勢な局面から勝ちに持っていくまでの実例を第4章で解説している。まさに至れり尽くせり、読者の痒いところに手の届く、癒しの1冊(?)と言えるだろう。 |
「3手・5手からの詰め将棋 初段・1級・2級」 (成美堂出版 700円 04年8月初版) ・・・まだ読んでません。あ、解いてません、か。 |