朗庵図


朗庵吹笛図
「日本画大成」第3巻の66図、祥啓筆による朗庵図である。
いかにも宋人風、朗庵は福建の僧と言われる所以である。
吹いているのも細身の長簫で、一節切ではない。
朗庵が鎌倉を行脚したとき、建長寺の宝殊庵に立ち寄り、

庵主祥啓が書いたもので、朗庵の自賛もあり、貴重な資料である。
当時、一節切だけでなく、長簫が吹かれていたことがわかる。
かなり「縦て吹き」であることから唄口は唐切り(尺八風)であったのだろう。
また管が長いのは今の簫と同じく管尻調整孔を設けていたからだろうか?
それにしては握りが低いような気もする。