卒業を祝う

昭和52年度 3年8組担任 重富尚先生
「卒業おめでとう。卒業に際して各自それぞれ期することがあると思います。
 例えばある人は医学を究めて、その道で社会に貢献しようと思い、またある人は今後の教育の発展に貢献しようと思う。人さまざまなことでしょう。
 それぞれ今日までのことを振り返り、今度こそと自分自身に言いきかせている人が多いのではないでしょうか。
 私は、そのような君達をいつまでも見つめたい。
 そして私自身の誇りにしたいと思っています。
 ところで町で行きかう青年達の中で、同じような服装をしていても上品で好感の持てる人と、下品で極端に言えば、不快感をおぼえる人がいる。
 良い感じの青年の行動は、たとえ無意識であっても生気が充実していて、たくましく、ほほえましく感じられる。
 このような違いは服装などの外見からではなく、その人の内からにじむ教養・品性が、その人の個性となり人格となって現われているからだと思う。
 君達は、今日まで同じ課程で教養と品性の研鑚に努力して来た。
 これから進む道は違っても、全員がより高い教養を積み、人間性豊かな品性を身につけるよう、一層の努力をして下さい。」

   (昭和53年3月29日発行『長崎東高新聞』から転載)