城山憲法九条の会


 “子どものしあわせと憲法”のつどい 
     里見公義先生、門更月先生を迎えて  2007年5月26日 城山カトリック教会

     「若者たちはまともに考えているのではないか」

 城山憲法九条の会は、「子どものしあわせと憲法」のつどいを、城山カトリック協会で30人が参加して開催しました。

 「つどい」の講師は里見公義先生(小児科医院長)と門更月先生(高校教師)。里見さんは、小児科、産科などでおきている深刻な医師不足の実情とその原因について、外国と比較しながら、国が医療・福祉予算の抑制をはかるために、医師を減らす政策をとっていると批判。憲法が変えられたら、ますます医療や福祉の予算は減らされることにもつながる、憲法九条は守る必要があると強調しました。

 門さんは高校教師の経験をふまえて話しました。日本史が必修でなく日本の歴史、侵略戦争の歴史を勉強しない高校生がいることや、学校格差や就職難のなかで自衛隊を希望する子がいるが、戦争するために行くと言う子はいない。高校生なりに考えていることなどを紹介し、憲法を守ることの大事さを語りました。
講演に先だって、映画「魔法のランプのジニー」を上映。この映画はアメリカの14歳の少年たちがつくったもので、核兵器の廃絶を訴えるものです。

 意見発表・交流の中では、活発に発言が相次ぎました。今の高校の授業内容や高校生の実態などについて質問や意見も出されました。また、太平洋戦争中に教育を受けた方々からは、軍事教練や教育勅語など、まさに天皇中心、戦争賛美の様子がこもごもに語られました。

 参加者から共通して「今日の催しは大変よかった」、「戦争の体験を語っていくことが大事だ」「何としても憲法9条は守りたい」などの声が寄せられており、憲法を考え、9条を守ることを心に刻む集会になりました。




   里見公義さん       門更月さん  

 参加者の感想から
 防衛医大を受験した同窓生

 
私は自衛隊は憲法違反だと思っています。今日の講演を聞いて思い出しました。40数年前、防衛医大を受験するという同窓生がいました。理由は学費が無料で最高の設備で、授業が受けられるからと言うことでした。それから5〜6年後、会社の同僚の弟が自衛隊に入隊したと聞きました。給料をもらいながら技術が身につけられ資格が取れるということでした。

 本日の話、農校の生徒とまったく一緒です。若者たちは基本的には、まともに考えているのではないか、もう少し広い視野は必要だが‥‥変化しているのはアメリカに毒された一部の大人ではないかと思った。(花園町男性)

 「九条を変えない」を投票箱に

 
母たちの時代は、戦争に反対することを知らなかった。いつの間にか戦争に突き進んでいっていたと語ります。
 今はどうでしょうか?
 戦争反対・平和をと呼びかける声は世界各地に広がっています。城山でも再び戦争はしない、被爆者はつくらないと九条の会ができ、こうした学習会で平和を願う人々と憲法九条を変えさせない運動に参加できています。
 今日お二人の話と、会場からの様々な意見に、歴史を学ぶことの大切さ、意義を再認識すると同時に、戦争へ進んでいく準備が巧みに用意されていることを改めて強く感じました。

 「改憲手続き法」が強行成立させられましたが、九条を変えアメリカに追随して「海外で戦争する国」にさせないために、これからの三年間にどれだけ多くの人に日本の平和憲法が世界の希望であり願いであることをどう語っていくのか。
 九条の会の一人として、憲法九条を語り、国民投票の時「九条を変えない」の思いを投票箱に‥‥そんな人をまわりにたくさん広げていきましょう。(花園町六〇代女性)