にきびの治療
にきびとは
にきびの発症には、毛穴の中の皮脂腺というところで作られる皮脂の量が関係します。皮脂が毛穴にたくさん詰まっているだけの状態を白にきび(専門的には面皰あるいはコメドといいます)、これに細菌(にきび菌)の影響が加わって、赤く腫れた状態が赤にきびです。思春期を迎える1年くらい前から、性ホルモンが増加してきますが、これにともなって皮脂の量も多くなります。したがって、10〜11歳頃からにきびにかかる人が増え始め、中学から高校にかけてピークになります。
なりやすい体質もありますか
皮脂が多く「脂ぎった」お肌の人は、なりやすいといえますが、それに加えて不適切なスキンケアや生活習慣など、にきびに影響をあたえる外からの刺激も少なくありません。また、婦人科の病気でホルモンのバランスが崩れているとか、糖尿病のように皮膚の細菌に対する抵抗力が低下する状態などでも、にきびが出来やすく、治りにくくなります。
すると、にきびの陰に病気が隠れているかも
普通に元気に過ごしている方で、婦人科や内科の症状がなければ心配いらないでしょう。もちろん、ご家庭でできるスキンケアで改善しなければ、医療機関での治療や処方も必要だとおもいますが。また、ニキビダニというダニや、カビの一種がニキビに良く似た症状を引き起こすことがあります。通常の治療でなかなか良くならないときは、専門の医療機関(皮膚科)を受診してください。それから、先にも触れましたように、にきび年齢を過ぎてから重症のにきびができて、しかも生理不順や毛が濃くなるなどの症状を伴う場合はホルモンの異常が原因かもしれません。また、メタボなおじさんで中年過ぎてから背中にいっぱい出来るようになったといった場合は糖尿病かもしれません。このような場合は、婦人科にご紹介したり血糖検査を行ったりすることもあります。
治療は
にきびの治療には、大きく分けて、毛穴の詰まりを取り除く治療と、赤く腫れた炎症を抑える治療があります。毛穴の詰まりに対しては、古典的な治療ですが、イオウを含んだ塗り薬が有効です。ただし、これはかなり古い薬で、独特のにおいもあり、あまり評判はよくないようです。また、専用の器具を使ってたまった毛穴の中身を押し出す方法もありますが、これも古典的な方法で、効果はありますがけっこう痛いです。また、1〜2日腫れるので、これからお出かけというときには向きません。
にきびの治療ってあんまり進歩してないの
たしかにそういう面はあるかもしれません。しかし20年10月から新しい塗り薬が発売されました。アダパレン(商品名ディフェリン)という薬で、1日一回の外用で、毛穴の詰まりを改善させます。欧米では、十年以上前から、にきび治療の中心的な薬として使用されています。大学の偉い先生方は、この薬が認可されたことによって、日本のにきび治療がようやく欧米並みになったと言っています。ただし、使い始めは、皮膚の乾燥や刺激感が出ることが多く、専門医の指示に従って使用してください。次に、赤く腫れて炎症を起こした状態に対しては、おもに抗菌剤が使用されます。軽いものであれば塗り薬で十分なことも多いですが、飲み薬が必要となる場合もあります。ディフェリンと抗菌剤の外用または内服を併用しても問題はありません。また、炎症を抑える塗り薬でステロイドが入っていないもの
(非ステロイド系外用剤) も使われることがあります。さらに、最近ではケミカルピーリングも行われるようになってきました。これは、酸を塗って、角質を剥がし、毛穴のつまりを改善するもので、軽いにきびなら単独で効果が期待されますし、先に述べた治療と併用されることもあります。また、にきびの瘢痕にもある程度の効果が期待されます。詳しくは、別の項目で述べます。
日常生活の注意点は
あたりまえかもしれませんが、規則正しい生活、十分な睡眠、バランスの取れた食事が大切です。一般的には、糖分や脂分のとり過ぎはよくないでしょう。チョコレートやピーナッツなどがにきびの原因となっているといわれますが、確かな証拠があるわけではありません。ただ、これを食べると明らかににきびが出来る、悪くなるという場合は、避けたほうがよいでしょう。
やっぱり清潔が一番?
そのとおりですが、皮脂を洗い落とそうとするあまりスクラブ入りの石鹸で強くこすったり、脱脂力の強い石鹸でかさかさになるまで洗ったりするのはよくありません。また、低刺激性と銘打ってあるもののなかには、アトピーや乾燥肌を対象にしており、保湿するための油分が多く含まれているものもあります。こういったものはにきびには向きません。にきび用と表示されたのもので、できればサンプルをもらうなどして肌にあったものを選んでください。
今の時期、やっぱりお肌の乾燥も気になるのですが?
日常のスキンケアとしても、保湿は大切です。ただし、にきびがある方は、洗顔後は、油性のクリームやローションは避けて、化粧水をたっぷり使って保湿してください。
お化粧なんかは
毛穴が塞がるような状況は、にきびにはよくないので、できれば控えめにしていただくのがよいのでしょうが、そうもいってられないという方も多いと思います。にきびの部分を隠したいという気持ちは分かりますが、ファンデーションを全体に薄めに使用し、にきびのできない眼や唇にポイントをおいた部分メイクをしっかりと行って、にきびの部位から眼をそらさせることも良いと思います。詳しくは、専門店のお姉さん(メイクの指導などをして化粧品を売る人:なんと呼べばよいかわかりません)に聞いてください。そして、家に帰ったら早めにお化粧を落とすようにして下さい。その際、二度洗い不要などとうたっているクレンジングオイルでも、石鹸で洗い落としてください。その後の保湿も忘れずに。