緑会会員活動報告 98/1/6更新 

鹿児島視察・その第2部 

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9月13日(土)の続き
 ヤマグチ夫妻も帰り、今後の計画の策定に入ったまつもと夫婦。
 「そんじゃぁどーすーか?指宿の砂風呂に行きたいってキミが言ったのがそもそもの始まりなわけであるからして・・・」
 「指宿に行こう!砂風呂砂風呂!」
 「酒と刺身は鹿児島市内と指宿じゃどっちがうまかろーか?」
 「海は近いからどっちもおいしかっちゃ?」
 「じゃぁ、今から指宿に行って酒飲んで刺身食って寝て起きて朝から砂風呂行って市内観光して帰るか!」
 「賛成!!」
 「指宿はどっちだ!」
 指宿スカイラインを南へと下っていくんだが、遠いんだこれが、指宿が。夏とはいえ、さすがに日も暮れて、その上霧も出てきた。目の前全部霧。試しにヘッドライトをハイビームにしてみた。何にも見えなくなった。死ぬかと思ったのであった。
★ ★ ★

 午後8時過ぎ指宿着、もうすっかり夜。指宿スカイライン抜けるのに2時間近くかかった。とりあえずその夜の宿だけ決めて、飲み屋を探すことになった。なにしろ初めての町。勝手がわからないからとりあえず駅の案内へ。以前「真冬のみちのく一人旅」をやったとき、盛岡駅の案内が8時過ぎに閉まっちゃってて困ったことがあったのだが、指宿駅の案内は開いてた。
 「えー。指宿で一番賑やかな飲み屋街はどこですかな?」
 「駅前の通りに出て、横断歩道を渡って、左に2番目の角を右に曲がりますとございます」
 「ありがとう」
 で、駅を出て、横断歩道渡って、左に曲がって・・・・・。
 「ここか?」
 「行き過ぎたんじゃない?」
 「じゃ、ここ?」
 「ここ!?」
 「???」
 「・・・・?」

 通りの入口で地蔵になってしまったまつもと夫婦。それもそのはず、暗いのだ。2階建ての建物すら1軒しかないのだ。ネオンがピカピカしてないのだ。フラフラしてる酔っぱらいもいないのだ。足元には猫が寝てるし。ショボい!!ショボいぞ指宿!!こんなもんか指宿!
 「・・・・とりあえず、はしっこまで歩きましょうか」
 「うん」
 てくてくてく。
 「もう終わりだ」
 「『活魚』って看板もないよ」
 「いいよもう、ここにしよう」

 しょうがないので、一番マシにみえる居酒屋に入ってみた。可もなく不可もなしという感じ。馬刺はおいしかった。けど、刺身はなぁ。不味くはないんだけど、もっとうまいところがあるはずだと思うもんだから盛り上がらない。でも食うもん食って腹一杯になったので宿に帰ることにした。
 そうそう、まつもと夫の嫌いな魚、それはキビナ(キビナゴなんて呼ぶ場合も)。よりによって鹿児島はそれが名物である。もーどこにいっても目につく。沖田豊蔵さん(64)の釣ったサバの隣にもいやがった。あの鈍く光る背中。煮てる時鍋の中で光ってるんだ、いまいましい。誰か抹殺してくれないかな。・・・・つまりその居酒屋のメニューにはキビナがあったけど、注文しなかったと、まぁそれを言いたかったのだった。
 さて、明朝は早起きして砂風呂。ショボかったらやだなー。

★ ★ ★

 さてさて、そういう訳で砂風呂である。指宿といえば砂風呂、砂風呂といえば指宿ってなもんだと行ってみた。ガイドブックに載ってた市営の砂むし会館「砂楽」というところに行くことにした。看板を見た時に砂虫を連想してしまったのだった。うじゃうじゃいるのかな、ううっやだなぁ。
 行ってみたら砂虫はいなかった。ほっとしたのも束の間、ショベルをもった砂かけババアがうじゃうじゃと集まってきて我々は砂に首まで埋められてしまったのであった。

砂かけババアの襲撃を受けたまつもと夫妻 砂かけババアがいるぞ!!

 入浴料が800円、浴衣の借り賃とタオル代で1000円だったかな。埋まった後は温泉で砂を落としてお帰り下さい、という内容であります。写真では私笑ってるように見えますが、予想外の砂の熱さに苦悶しておるのです。砂風呂は熱い!その上重い!まあ、重いサウナとでも言おうか。予想を上回るものであったのだった。浴衣を着てるからいいけど、真っ裸で埋まったら大変だろうな。ほぼ同時に砂に埋まった10数人の中で、真っ先に逃げ出したのがまつもと夫婦だったことはあまり知られていない事実である。
 砂浜のそこいら中から湯気が立ち昇っている。興味をそそられてきょろきょろしていると、奥さんが声をかけてきた。
 「どーしたの」
 「これを見ろ、そこら中から湯気が出ている」
 「それがどーしたの」
 「スチームでもたいてんじゃないのか?観光客用に」
 「ええ〜」
 「砂かけババアに聞いてみよう」
ちょうど近くにババアがやって来たので声をかけてみた。
 「そっちに砂風呂しつらえてますけど、ここいらも湯気が出てますね」
 「はいはい」
 「適当に掘ったらどこでも砂風呂になるんですか?」
 「そうですよ」
 「・・・・ははぁ、そうですか」
そうなのだ。指宿はどこでも砂風呂になるらしいのだ。結構お手軽?
 この後まつもと夫妻は鹿児島市内に向かって愛車を駆るのであった。

★ ★ ★

 昨日は指宿スカイラインを使ったんで今回は一般道を走ることにしようと、さっき砂ブロ上がりのジュース飲みながら決まった。鹿児島の車は軒並みのんびり走るようで、どうもテンポが合わない。それとも我々の運転が荒っぽいのか。
 昼ちょっと前に鹿児島市内へ戻ってきた。モスバーガーで昼飯食って、まず鶴丸城址に立つ博物館へ向かう。私はどこに行っても博物館と、城を観るのである。個人的には戦国時代が好きだけどもここは薩摩、明治維新が本番なのである。
 次は幕末の英主島津斉彬公が推し進めた近代化事業、集成館へ。ほほ〜ってな感じで出てきた。土産に黒豚角煮を買った。そろそろ3時。台風も近くまで来てるというし、ぼちぼち帰りますか。そうですな。では帰りましょう。
 というわけで、鹿児島インターへ。

★ ★ ★

 鹿児島インターを15時2分スタート。頑張って飛ばした甲斐あって長崎多良見インターに19時2分着、速い速い。所用時間4時間、うち休憩31分。
 鹿児島は結構近いと把握!

<終わり>