ひふが乾燥して起こる湿疹で強いかゆみを伴います。一般に湿度の低い冬に高齢者によくみられます。すね、脇腹などは人のひふの中でも皮脂がでにくく、この皮膚病が起こりやすい部位です。
乾燥やかさかさのみの場合、
乾皮症、あまり、見た目にできてないのに強いかゆみがある場合、皮膚掻痒症といいます。高齢者に多いので老人性皮膚掻痒症ともいいます。
時にはコイン状の丸い赤みで汁がでるようになる場合があり
貨幣状湿疹と呼びます。

Q: 治療はどうするの?

A: 以下の治療をします。
@
保湿剤:乾燥で起こるひふ病なので保湿剤をぬることが治療の基本です。特に入浴直後にまだひふが十分に乾ききっていない時にぬって水分をひふに閉じこめましょう。
A
ステロイド外用剤:赤みがでた部分は保湿剤だけでは治りません。炎症がひどくならないうちにステロイド外用剤をぬって早めに赤みを治してしまいましょう。赤みがとれれば保湿剤のみで治療可能です。
B
抗ヒスタミン剤:かゆみが強い時、かき傷が多い時にはがまんせず、飲み薬でかゆみをおさえてかかないようにすることが大切です。かけばかくほどかゆみは強くなり、さらにまたかくといる悪循環におちいります。

Q: どういうことに注意すればいいの?

A: 
(1)お部屋の
乾燥に注意
@エアコンの長時間の使用、過剰な暖房を止める。
Aストーブ、火鉢の前で長く過ごさない。
Bこたつ、電気毛布の長時間使用をしない。

(2)入浴の時の注意
@入浴は1日1回にして長時間入らない。
Aナイロンタオルや軽石でごしごしこすらない。綿の柔らかいタオルを使う。
B皮脂をとりすぎないやさしい石けんを使う。固形石けんの方が界面活性剤が少ない(液体石けんの約1/3)ので良い。
C硫黄の温泉や硫黄入りの入浴剤(六十〇ハップ、湯ノ花など)は避ける。

(3)
かゆみを起こすものを避ける
@下着はがさがさした生地は避け、綿の下着にする。
A飲酒や香辛料は控えめにする。
Bストレスの少ない生活をする。

だんだんお年をとってこられると@からBすべての要素が足りなくなってきます。このため、ひふは乾燥し外からの刺激に弱くなり、かゆみが起こりやすくなります。乾燥したひふではかゆみを感じる知覚神経がひふの浅い所まで上昇してきて刺激に過敏になっていることが知られています。

乾燥肌のかゆみ

ー皮脂欠乏性湿疹、老人性皮膚掻痒症、貨幣状湿疹ー

Q: どうしておこるの?

A: 人のひふを守っているものに以下の3つの要素があります。

@
皮脂(毛穴から出て皮膚表面をおおう脂):ひふに脂の膜を作り、ばい菌からひふを守ったり、ひふの水分が逃げにくくしています。
A
天然保湿因子(ひふの角層に含まれるアミノ酸):水分を吸い込んで抱え込む働きがあり、ひふをみずみずしく保つ作用があります。水分をたっぷり含んだひふは見た目がきれいだけでなく外から刺激に対しても強い抵抗力があります。
B
角質細胞間脂質(角層の間を埋める脂):角質をれんがに例えるとその間を埋めるセメントみたいなもので外から刺激する物質がひふに侵入しないように防ぎます。