収録作品は下記の通りだが・・・、注目すべきは貴重な香港公開版「燃えよドラゴン(龍爭虎鬥:
Enter The Dragon)」が収録されていることだ!はワーナー版(日本公開版)ではオープニングタイトルバックが香港の風景を流しているのに対し、香港公開版は「ドラゴンへの道」に似た、ブルース・リーのコラージュ・アニメーションになっている。
画質は大幅に向上したが、音声がDTS収録されているのに係わらず、音質が籠もり気味で、セリフの明瞭度合いでは揮発のワーナー版(DD5.1ch)よりも劣ってしまったのが、残念だ・・・。それでも貴重な香港公開版が見られのは幸せだ。ワーナー版も特典を増やし、デジタルリマスター盤の再発の予定がなされているようだが、コレクターズ・アイテムとしては貴重な香港盤が見れるのは嬉しい限り!
「ドラゴン 危機一発(唐山大兄: The Big Boss)」
「ドラゴン 怒りの鉄拳(精武門: Fist of Fury)」
「ドラゴンへの道(猛龍過江: The Way of The Dragon)」
「燃えよドラゴン(龍爭虎鬥: Enter The Dragon)」(香港公開版)
(以上、音声は広東語、北京語、香港劇場公開時オリジナル広東語を収録)
「死亡遊戯(死亡遊戯: Game of Death)」
「死亡の塔(死亡塔: Game of Death II a.k.a. Tower of
Death)」
(以上、音声は英語、香港劇場公開時オリジナル英語を収録)
ボーナス・ディスク収録内容
フォト・ギャラリー
予告編集
関係者・著名人インタビュー集
「死亡遊戯」 秘蔵映像&NG集
「燃えよドラゴン」 アメリカ公開版オープニング
尚、このDVDはリージョンコード:3が設定されており、日本国内仕様DVDプレイヤー(リージョン:2)環境では再生不可なのでご注意を!
また、Tシャツ付の限定盤も同時に発売されている。
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みうらさん!おいおいワイハの次は東京ドームかよ!しかも2Daysかよ!
DVD:みうらじゅんの勝手にJAPAN! TOUR 2003 TOUR FINAL Special Version
掲載日:4/18/04
価格:\3,800(税込)
国内盤 DVD
発売日: 2004/03/03
レーベル: ポニーキャニオン
組枚数: 1
規格品番: PCBE10842
DVD:みうらじゅん&いとうせいこう ザ・スライドショー8 in HAWAII ブートレグ盤付き
掲載日:4/18/04
価格:\5,800(税込)
国内盤 DVD
発売日: 2003/11/21
レーベル: ポニーキャニオン
組枚数: 1
規格品番: PIBW-7125
DVD:THE SLIDESHOW COMLETE BOX The Rock!n Roll Sliders
掲載日:4/18/04
価格:\15,000(税込)
国内盤 DVD
発売日: 2002/10/11
レーベル: GENEON
組枚数: 5
規格品番: PIBW-7103
俺にとって「MJ」といえばマイケル・ジャクソンでもなく、マイケル・ジョンソンでもなく、ましてやマイケル・ジョーダンでもない・・・「みうらじゅん」だ。
近い将来、子供達はこう言ってしかられるだろう「バカもホドホドにしないとMJみたいになっちゃうわよ!」
ほんとにいい加減にしてくれよ!
現代社会には隙間産業と呼ばれるもので生計を立てている人が数多く存在するが、MJもその一人だ。
しかし、隙間見付け過ぎだよあんた。
最近は無駄知識「トリビア、トリビア、トリビア」ってうるせーが、あの情報なんて初期の頃は伊集院光のラジオからパクってたし、それに役に立つ情報も結構多いじゃねーか!(伊藤家のなんとかよりもよっぽど役に立つ情報ばかりじゃないか)唯一、高橋克美の最期の一言だけで持ってる番組だよあれは。
本当にに無駄なことを追求してのはMJしかおらん。
それに付き合わさられるいとうせいこうや安斎肇も大変だが、本当に大変なのは俺たち客だよ。
いとう&安斎はまだギャラもらってるので、我慢しなきゃならんが、俺たち客は苦労して汗水垂らして働いて得た金を無駄に支払ってんだよ!
あんたの無駄なショーを見せられるためにチケット買わされたり、DVD買わされたり・・・金だけじゃないぞ、人生の大切な大切な限られた貴重な時間をほんとうに無駄に浪費してるんだよ!もう、ほんと迷惑なんだよ。
確かに仏像に関してのMJの貢献は認めるよ。
でもな・・・・イヤゲモノ、絶対に欲しくないポストカード、わけのわからん看板や意味不明の落書き、滋賀県の飛出し坊や、銅像どうしの会話、参加可能な銅像、バカエマ、ヨーロピア〜ん、俺のシリーズ(あんたの考えるポルポト派すごいな!すごーく和やかな公園でハトさんの一派がポーポーと鳴きながら豆を啄ばんでるんだもんな。あの和やかな絵を見れば、きっとカンボジアの今は亡きポルポトも自己の独裁共産主義政権で行った悪行を後悔し、草葉の陰で涙する。ポルポトの軍隊クメール・ルージュたちもカンボジアの虐殺を反省し、毎日ハトに豆をあげることを日課にするだろうよ。)、トンマツリ、崖、ユルキャラ・・・・・2004年は童貞だと?伊集院に坊主になれとも行ってたよな。
原宿のラフォーレからはじまった公演が渋谷公会堂を経て、あろうことか日本武道館、さらには海外進出して由緒在るハワイのシアターを穢し、そして2004年は東京ドームだと!?
気圧が急激に上がって爆発するぞ東京ドーム!
くっそーでも凄ーく、行きたいじゃないかよぉ東京ドーム2Days!
2004年5月26日発売予定DVDの「みうらじゅんの青春ノイローゼでショー」も予約しちまっただよ。
MJよ!俺は意を決してカミングアウトするよ!そっちの気などこれっぽちもないが・・・。
「結婚してくれよ!」
ついでだ「LOVE&PEACE」も叫んでおこう!
「LOVE&PEACE」
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いったいなんだ・・・・恐るべし韓国の鬼才(奇才よりも鬼と言う文字が適切だろう)キム・ギドク監督
DVD:Spring, Summer, Fall, Winter... and Spring(ポム ヨルム カウル キョウル
クリゴ ポム:春夏秋冬そして春)
掲載日:4/1/04
輸入版: DVD
発売日: 3/15/2004
発行元: Bitwin
言語: 韓国語 DTS5.1ch
字幕: 英語字幕, 韓国語字幕(日本語字幕なし)
備考: 1 Discs
リージョンコード:3
「Coast Guard」「魚と寝る女」「受取人不明」「悪い男」など、常に世間を挑発し、過激的な描写と独特の視点で次々と衝撃的な作品を発表し続ける鬼才キム・ギドク監督。
美しく神秘的な湖に浮かび孤独な佇まいを見せる小さな古寺を舞台に、一人の僧が幼少から少年・・・青年となり、ある事件を経た後、歳をさらに重ねやがて悟りの境地に至るまでを描いた作品。
ストーリーを簡単に述べれば上記のような表現になるのだが、これはとてつもない傑作だ!
移り行く美しい自然の四季が何度も積み重ねられて行く・・・。その中で、人が成長し、人として生き続けることで生まれたしまった業(カルマ)・・・そして、それと対峙する姿が残酷で、儚く、それでいて美しい・・・。
人間の本質も考えさせられる素晴らしい映画だ。
俺にとっては、2004年春の時点で本年No.1の傑作だ。
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ブルース・リー映画最高峰DVコレクション!2004年春時点での最高画質を提供してくれた韓国盤DVDコレクション
掲載日:4/1/04
DVD:Bruce Lee Collection(韓国盤リージョンコード3)
輸入版: DVD
発売日: 2/20/2004
発行元: Spectrum DVD
言語: 中国語 DTS5.1ch
字幕: 英語字幕, 韓国語字幕(日本語字幕なし)
備考: 5 Discs
リージョンコード:3(国内仕様リージョン2DVDプレイヤーでは再生不可!)
収録作品
「ドラゴン 危機一発(唐山大兄: The Big Boss)」
「ドラゴン 怒りの鉄拳(精武門: Fist of Fury)」
「ドラゴンへの道(猛龍過江: The Way of The Dragon)」
「死亡遊戯(死亡遊戯: Game of Death)」
「ブルース・リーの生と死 (李小龍的生與死: The Man & The Legend)」
ブルース・リーの出演作4作品とファン必修のドキュメンタリー作品1作品を、DTSの迫力サウンド&アナモルフィック・ワイドスクリーンで収めた韓国版DVDボックスセット(但し、
「ブルース・リーの生と死 (李小龍的生與死: The Man & The Legend)」
は特典ディスク扱いなのでDTS音声並びにアナモ仕様ではない。)。パッケージも高級感ただようシルバー特殊ケースにDVD5枚とオールカラーブックレット(韓国語)を封入にした、まさにファン垂涎のアイテムとなっている!
そして、何といっても「ブルース・リーの生と死 (李小龍的生與死: The Man
& The Legend)」を除く他の4作品の画質が見事にレストアされているのが、嬉しい限りだ。
日本国内BOXでは発売されなかった「ドラゴン怒りの鉄拳」「ドラゴンへの道」が入っているが嬉しいところ。もちろん、この2作品ともレストアされて画質が向上している。(「への道」のマスターのピンボケ自体はどうしょうもないが画質はこれまでで一番満足の行くもの。価格も海外直輸入サイトならばUS70$前後とお買い得だ!
原盤は先に日本で発売されたジェネオン版と同じく、フォーチュンスター社ものであるが、「死亡遊戯」のディスクに収録されている「死亡遊戯」アウトテイク集の収録時間が三倍以上に伸びている。
新バージョントレーラーは同じだが、「怒りの鉄拳」「ドラゴンへの道」トレーラーが見られるのはうれしいところ。
初回限定ではないようだが、できれば早めに入手しておいた方がよいかも・・・。
シルバーで分厚い辞書のような特殊パッケージは25th ANNIVERSARYに相応しく高級感たっぷりで、ハングルだがカラーブックレット
も付いておりコレクターズ・アイテムとしては最適!但し、リージョン2仕様の日本国内仕様プレイヤーでは再生不可。
字幕は英語&ハングルで日本語字幕なしなのでご注意を!
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格闘技の歴史が変わった日。そして・・・人類人科最強と呼ばれた男『マーク・ケアー』の驚愕の真実!
掲載日:3/4/04
VHS:Ufc 1-5 Box Set (2000)
輸入版: VHS-BOX
発売日: January 11, 2000
発行元: Vidmark/Trimark
言語: 英語
字幕: 英語字幕&日本語字幕なし(CCもなし)
備考: 5 本セット
1993年11月12日、アメリカコロラド州デンバーで「UFC」の第1回大会が開催された・・・。
その日を境に格闘技の世界はひとつの流派によって大きな潮流に飲み込まれて行くととになる・・・。
確かに初期UFCに出場してきた選手の技術レベルは一部の選手を除くと、決して技術的に高かったとは言えないし、初期UFCに関してはグレイシー一族は主催者側でもあり、グレイシーの名を轟かせる恰好の場であった・・・。
だがそれでも格闘王国日本で既に活躍していた技術の高い選手が出場していた事も事実である。
ケン・ウェイン・シャムロック(第2次UWF参戦&パンクラス参戦)、ダン・スバーン、ジェラルド・ゴルドー(サバット世界王者&極真カラテ世界選手権出場&第2次UWFでの前田日明との異種格闘技戦。)、市原海樹(93年大道塾無差別級王者)、パトリック・スミス(円心会館主催サバキチャレンジ王者、後に正道会館カラテワールドカップ参戦を経て同じく正道会館主催のK-1に参戦。96年にK-1王者となるアンディ・フグのK-1デビュー戦の相手を務め、アンディに1RKO勝利。)、ガイ・メッツァー(後にパンクラス無差別級王者となる)、ジェイソン・デルーシア(後にパンクラスデビュー戦で船木からタップアウトを奪う活躍をみせる。)、オレッグ・タクタロフ(サンボ)、などが初期UFCにも参戦していた。
格闘技については私個人も深く関わって来た(経験者として、また一ファンとして)ので、別途、このHP上にて、『(仮題)私の格闘技総論(個人的私見)」としてこのHP上に、近日中にアップ予定である。
ご興味のある方は是非ご一読を!極真、フルコン空手、キック、プロレス、UWF、K-1、UFC、グレイシー一族、PRIDE、MMAその他諸々・・・。今まで私が出会った一流格闘家の虚像と実像・・・。最強の幻想・・・?などなど・・・格闘技界の裏話もたっぷり・・・。それらを踏まえての私の私見を述べさせて頂くので、乞うご期待!
ところで今回紹介した初期UFCのVHS-BOXはまだDVD化されていない。残念ながらDVD化の予定も今のところないようだ。しかし、格闘技ファンにとっては貴重な映像が記録されている。在庫はまだあるようだが、ご興味のある方は早めのご購入をお勧めする。
DVD:THE SMASHING MACHINE- The Life and Times of Extreme Fighter Mark Kerr
輸入版: DVD
発売日: October 28, 2003
発行元: New Video Group
言語: 英語 DD2.0ch、Commentary by director John Hyams and producer Jon
Greenhalgh
字幕: 英語字幕&日本語字幕なし(CCもなし)
備考: 1 Discs
リージョンコード: ALL
「THE SMASHING MACHINE」に描かれているマーク・ケアーの真実・・・。『人類ヒト科最強』とまで呼ばれた男の真実。
リアルファイト(全てがそうとは言い切れないが)と言われるPRIDEというMMA(ミクスド・マーシャル・アーツ:総合格闘技)の真実。
華やかなリングの表舞台の裏に落ちている暗くて見えない底なしの闇・・・。
本当に『命を掛けて闘わなくてはならない』という恐怖と重圧に押し潰されて行く・・・人間の心と肉体・・・。
決して裕福ではない家庭で育ったマーク・ケアーは常に困窮していた。だが、彼には肉体的なアドバンテージと様々な高度な格闘技のテクニックを柔軟に受け入れるクレバーな頭を持っていた。格闘家としての資質は充分過ぎるほどあった。
彼の初めての戦いは、ブラジルからスタートを切る。
彼は初めての戦いの前に途方もない恐怖に襲われるが、試合に勝利することで一つのことを確信する。
「殺られる前に殺らなければならない。そうしないとこの世界では生き残れない。」
(そう・・・本当に命の遣り取りをするまでの精神力を持たないとこの世界で名を成すことはできないのだ。)
ブラジルで実績を積んだ(無敗)後に、アメリカ最大の格闘技イベントUFCから声がかかり、彼はそこでも勝利する。
当然の如く、格闘技王国NIPPONからも彼の実力は注目を浴びる。そしてPRIDE参戦。
そこでも彼は破竹の勢いを魅せる。そして与えらた称号は『人類ヒト科最強』。
もう、誰も彼には勝てないのではないか・・・技術の差こそあれ、体重差、パワーを考えると、ヒクソンさえも敵わないのではないか・・・誰もがそう思うほど彼は強かった。
だが現実には、その時点でも彼は常に恐怖と不安に苛まれていた。
「何故、僕はストリートファイターでもないのにこんな世界に居るのだろうか・・・?考えれば考える程、困惑する・・・何故なのか自分自身でもよく判らない…。」
映像の中で彼は心の奥底に秘めるべき言葉を吐露してしまう。
彼は本当はファイターではないのかもしれない。相応しい肉体と技術はあるが、ファイターとしての心はなかったのかもしれない。彼は自らの言葉を振り切るようにトレーニングを続けるが、恐怖と不安をが彼のライフ(人生)から消えることは決して無い・・・それどころか、日々心の闇は大きくなって行く・・・彼がそのことを取り除くために行ったことは・・・・。
ドラッグに頼ること・・・。プロテインやサプリメント、ましてやステロイドなどの類ではない。アスリートとしては決して手を付けてはならないもの・・・。麻薬である・・・。
無敵なはずの男にはリング外ではいつも暗い影が付きまとい、もう奈落の縁まで来てしまっていた。
ドキュメンタりーの中で衝撃的なシーンが映し出される。PRIDEの試合後、リングドクターにドラッグ(麻薬)をせびるケアー。ドクター(映像からはPRIDE、K-1などの専属オフシャルドクターとして有名な中山氏と思われる。)はもちろん、驚き拒否するが、ケアーはしつこく食い下がる。しかし、もちろん日本ではドクターの正式な処方なしに、麻薬に相当するようなドラッグ(たとえばモルヒネなど)が与えられることなどない。
その試合とは初めてケアーが負けた試合。相手は『北の最終兵器』ことイゴール・ボブチャンチン。(実際の最終裁定はノーコンテンス(無効試合)となったが、グラウンド状態での頭部への膝蹴りでケアーは完全に意識が飛ばされてしまった。事実上KO負けに等しかった。その試合でのルールではグラウンドでの四点ポジション(四肢をグラウンドに付けた状態)で頭部への相手の膝蹴りは禁止事項だった。もちろん試合時のジャッジに問題があったので、彼は当時PRIDEルール・ディレクターの中心人物と思われる元正道会館石井館長にスタッフととも猛烈に抗議しているシーンも映し出されている。)
その後のケアーはまさしく凋落の一途を辿る。帰国後、さらにドラッグに溺れ、ドラッグの多量摂取で心停止まで起こしてしまう。
病床に伏した、彼に友人たちが優しく接する。その優しさに触れ、処憚らず涙する『人類ヒト科最強』だった男・・・ケアー。
彼は意を決し、薬物依存症の治療に専念する。日本で予定されていたエンセン井上戦をキャンセルし、リハビリステーションで28日間のリハビリに入る。(この薬物依存症・アルコール依存症のリハビリステーションでの人間模様を描いたたハリウッド映画がある。サンドラ・ブロック主演の映画「28デイズ(原題:28DAYS)2000年米」。あまりヒットはしなかったが佳作である。国内盤DVDはSPE(SONY
PICTURE RNTERTIMAINT)からコレクターズ・エディション発売されている。)
リハビリ終了後、自宅に戻るケアーを待っていたのは、アルコール依存症に陥ったパートナー(彼女)のダーンであった。あの試合の後から暗い影はケアーだけではなく、友人であり、一緒にトレーニングしているマーク・コールマン(PRIDE
GP 2000王者)やバス・ルッテン(元キング・オブ・パンクラシスト)にもその影を落とし始める。彼らはMMAの世界ではトップカテゴリーに位置する選手である・・・だが、ケアーのようにドラッグにこそ手を出していないが、彼らの表情も一様に深刻である。決して今までリングでは見せない表情が其処には蒼然と存在している。
それは彼らが勝利をロストすることの恐怖なのか、死へと繋がる恐怖なのか・・・。
そしてケアーの大切な人生のパートナーである彼女ダーンも心を病んでいた・・・。
世界のトップアスリートのライフ(人生)に関わることは尋常ではない。関わった人々(ファミリーやパートナーや友人、スタッフなど)は彼らに起こる出来事に巻き込まれ、自身のライフ(人生)も変えられてしまう。また、その覚悟がないと彼らのそばにいることができないのだ。
彼はパートナーのダーンを捨て、ルッテンの道場でまた恐怖と不安に苛まれながらもトレーニングを開始し、PRIDE 200GP1回戦で復帰し、対戦相手のエンセン井上に勝利し、次回の準決勝の藤田戦へとコマを進め序盤こそケアーのらしさを見せるが、突然電池が切れたように体が動かなくなる・・・・。
その後のことは格闘技がお好きな方であればご存知であろう・・・。
そして・・・2004年2月1日 PRIDE.27 〜凱旋〜 大阪城ホール
第5試合 マーク・ケアー vs 山本 宜久
ケアーは久し振りにPRIDEのリングに上がった・・・。2004年に開催されるPRIDEヘビー級GPへの出場権を掛けた大事な試合。だが、ケアーのその肉体と表情を見た瞬間、私は、これは、もうだめかもしれない・・・。そう思った。
あのヘラクレスのように美しく輝いていた筋肉はたるみ、影を落とした暗く不安げな表情・・・。
ドキュメントの中で自らが吐いた真実のセリフ・・・「何故、僕はこんな世界に居るのだろうか・・・?」その言葉が浮かぶ。
開始のゴングが鳴ってしばらく、ケアーは自分に降りかかる暗闇を振り払うかの如く、身体を落としタックルに行く!
だが、同時に山本はケアーの頚椎を完全に捉え、ロックしていた。
ケアーがテイクダウンを獲ったと誰もが思った筈だ。だが、テイクダウンした筈のケアーが動けない。山本はすぐに起き上がりケアーに攻撃をしかける。ケアーの意識が飛んでいることに気付いたレフリーがすぐに試合をSTOPする。
結果はケアー1RTKO負け。
この試合を多くの人はアクシデントと見ただろう。だが、果たして、そうだろうか・・・。
山本はタックルを仕掛けられた瞬間しっかりとケアーの首を簡単にロックしていた。それは山本が体勢的にタックルを切ることが難しくても、タックルに対応できていたことを示す。ケアーのタックルはあまりにも不用意だった。だから山本も完全にロックすることが出来たのだ。ロックされたケアーの頭部は大きく俯く様に前方に傾いていた。
ケアーは自らのタックルの勢いを止められず、そのまま前のめりに倒れこんでしまう状態になってしまい、グラウンドマットで激しく頭部を打ってしまい。脳が揺らされ意識を失った。
格闘技の恐怖という暗闇のラビリンスに迷い込んでしまい、心の折れたケアーに復活の日は来るのだろうか・・・。
尚、この「THE SMASHING MACHINE」は映画ではないくアメリカのケーブルTV放映用に作成されたドキュメントである。映像の中に描かれているのも2000年のPRIDE GPまでである。
格闘技経験者は自分も恐怖で思い悩んだ出来事に彼を重ねて見えるだろうし、格闘技ファンにはリアルファイトというものの本質の一部を垣間見ることのできる衝撃の作品となるであろう。
国内盤DVD発売予定は2004年3月中旬時点でまったくないが、北米盤はリージョンコード・フリーなので日本国内仕様DVDプレイヤーでも再生可能である。(但し、日本語字幕、英語字幕、CC(クローズド・キャプション)も無いのでご注意を!音声は英語ドルビーデジタル2.0chのみである。)
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掲載日:2/20/04
DVD:オアシス(Oasis)
輸入版: DVD
発売日: 11/29/2002
発行元: CJ Entertainment
言語: 韓国語 DTS5.1ch デレクターズ・コメンタリー
字幕: 英語字幕, 韓国語字幕(日本語字幕なし)
備考: 2 Discs
リージョンコード:3(国内仕様リージョン2DVDプレイヤーでは再生不可!)
韓国での製作は2002年。DVDも同年に発売されているが、日本公開は2004年2月7日
Bunkamura ル・シネマにて公開。その後、順次地方でも公開予定だが、2月下旬時点で私の地元での公開は未定となっている。
2002年ベネチア映画祭監督賞、新人俳優賞(ムン・ソリ)受賞作品。監督は「グリーン・フィッシュ」「ペパーミント・キャンディ」のイ・チャンドン。
既に都心部ではご覧になったかたもいらっしゃるだろうし、賛否のご意見があるだろう。
確かに凄い映画だとは思う。だが、私には正当な評価が下せない。
それでもこの映画は色んな立場の人々に観て欲しいと知って欲しいという想いは強くある。
酒酔い運転事故で人を死なせ刑に服し、出所したばかりの男ジョンドゥ(ソル・ギョング)は、気乗りしないまま被害者の家族にお詫びに行くのだが、そこには被害者の遺族である脳性麻痺の障害を持つ女性コンジュ(ムン・ソリ)が居た。男は欲望にまかせ、不自由な体の彼女をレイプしようとするが未遂に終わる。
だが彼女は自分をレイプしようとした男(増してやかけがいのない家族の命を彼に奪われている。)が行為に及ぼうとした際に、彼女のことを事をかわいいと言いったたった一言で、自分に女の性を感じてくれたその不遇な男に興味を抱く。何をやってもだめな男ジョンドゥも、彼女と何度か接する内に、次第に彼女の心の闇(彼女のオアシスを遮る物)を知り興味を抱いて行く・・・。
一般社会という差別と偏見に満ちた世間から取り残された二人は二人だけのオアシスを探し始める・・・。彼らを待ち受けていたのが幸福なのか不幸なのか・・・。それはもう彼ら二人にしかわからない。
ただ言える事は、日々を生きるということは辛く厳しく苦しい・・・だが、人それぞれの価値観や尊厳や感情(嬉しさ、悲しさ、楽しさ)や愛の形はその人たちそれぞれのものでしかないということだ。
私はこの映画に対し、正当な評価が下せないと言った・・・。それはまだこの映画を特別なものとして観てしまう自分がいること・・・自分では意識したくないと思っても、私の心にまだ差別と偏見が存在しているからなのだろう。
過去や境遇はどうあれ、ただ自分たちだけのオアシスを追い求めるために出遭った二人の物語なのに・・・。
尚。この映画、障害者を扱えばすぐさま『文部科学省選定』となるようなわが国の微温湯的(ヌルマユ。そのヌルマユ的視点に差別と偏見が隠されている映画がなんと多いことか。)映画でないことも確かである・。
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遂さあ!遂に終極無間の登場だ!香港盤Special Edition発売!
DVD:インファナル・アフェア V (無間道V終極無間)(Special Editon)
輸入版 DVD-BOX
発売日: 2/12/2004(発売予定)
言語: 広東語, 北京語
字幕: 中国語(繁体字)字幕, 英語字幕, 中国語(簡体字)字幕(日本語字幕なし)
リージョンコード:3(現状では未確認だが、国内版DVDプレイヤーリージョン2環境でもで再生可能性大!商品到着後、視聴してインプレ予定。)
追記)2/26/04
YesAsia.comより2/25/2004に到着。(韓国映画「acacia(アカシア)」と同時発注していたのだが、「acacia(アカシア)」の発売(入荷?)が4日程遅れたため、商品発送に時間が掛かってしまった。
当日夜に、早速視聴。画質は香港盤としては中の上といったところか・・・。DTS音声は、今回のストーリーがアクション・シーン(銃撃シーン)が少なく、ドラマに重点を置かれていたためその効果の発揮場所は少ないが、セリフの明瞭度ではDD5.1chより遥かに勝る。
日本公開は2005年とのことでかなり時間があるので、ストーリーについては上記に触れた程度にしておくが、期待していて損はない仕上がりだ。(ただアクション・シーンやT、Uで強く感じられたシリアスな緊迫感を期待してると少し拍子抜けするかも?ここは公開時賛否を呼び、評価も分かれるかも。)
ただ、ストーリーはよく練られており(うーん。練り過ぎという意見も出るかも。)演技陣の好演は見逃せない。
特に、交錯する時間や、回想、思念の中で登場する梁朝偉(トニー・レオン)の表情がT、Uのシリアスさとは違うまったく柔和で笑顔がとても印象的だ。そして、その表情がVのストーリーのキー・−ポイントと言っても良いかもしれない。
また、この3部作のタイトルが『無間道』という題名なのかもより明確になった。
ただ、あえて苦言を呈せば、U、Vには撮影にクリストファー・ドイルの名がないのは残念だ。Uはストーリを過去に遡ることで、若さとインパクトで映像表現は何とか乗り越えたという感じだが、Vは印象的となるべきシーンが沢山あるのにそこにドイル独特の完成の映像美が加味されていないので、Tのような映像的衝撃度がかなり薄れてしまった感じがする。
だが、ファン必見の映画であることは間違いない。
掲載日:2/10/04
2003年アジア最大の注目作が香港で早くもDVD化!無間道シリーズの完結篇!無間道の世界が全て明らかになる!尚、このSpecial
Editonは、初回分のみ「終極無間道III」マグカップ1個付きとなるようだ。(訂正2/26/2004初回分ではなくYesAsia.comでは抽選となっているとのこと。サイトによっては初回分に付けてくれるところもあるらしいが詳細不明。初回分だから確実に入手できるとは限らないようなのでご注意を!ちなみに私は抽選に外れた。残念。)
このSpecial Editon終極限量版DVDは、特製ハードケース入りの限定版。
★封入特典
●ポスター特集(96ページ)
●劇場未公開シーンを含む終極加長版と、劇場公開版の両方を収録した2枚組!
●メイキング・ビデオ
●特製オクトパスカードケース終極八達通套 (4種類のうち1点)
●「無間道III」主題歌「自作自受」李克勤(ハッケン・リー)ミュージックビデオ
六大影帝(最優秀主演男優賞受賞者)−梁朝偉(トニー・レオン)、劉徳華(アンディ・ラウ)、陳道明(チェン・ダオミン)、黎明(レオン・ライ)、曾志偉(エリック・ツァン)そして黄秋生(アンソニー・ウォン)が終結したシリーズ最終作「無間道(インファナル・アフェア)III」。ここで語られるのは、大ヒットとなった「インファナル・アフェア」から10ヶ月前の出来事、そしてその後の物語だ。1・2作にも増して複雑に錯綜する人間関係をスリリングに描く。
ストーリー(ネタバレご注意!)
陳永仁(トニー・レオン)が殺された後、劉建明(アンディ・ラウ)は警察の内部調査で疑いをかけられ、閑職に左遷される。そして彼の元のポストに就いたのは、"香港警察明日の星"と噂される楊錦榮(レオン・ライ)。彼にかつての自分の姿を見出し、偶然の機会から友人となった建明だったが、黒社会のボス韓(エリック・ツァン)の内通者が錦榮の目前で自殺した事件をきっかけに、彼もまた黒社会のスパイではないかとの疑いを抱く。建明は精神科医リー(ケリー・チャン)に心を開き、死んだ永仁に自分の姿を重ね合わせて、もう一度人生をやり直そうと決意、密かに錦榮の身辺調査を開始するのだが…。
「無間道III :終極無間」オフィシャルサイト
http://www.infernalaffairs.com/2004/
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遂に真打登場!これであなたのシアターもベストセッティング!
掲載日:1/9/04
DVD:DOLBY DIGITAL CHEK DISC PREMIUN KIT
価格:通販専用限定500セット\19,800,-(送料込み。税抜き価格)
PREMIUM KIT 内容は上記DVDに下記の騒音計とアナライザーソフトが添付
レディオシャック社製:サウンドレベルメーター(騒音計)
SONA製:RTAソフト「C3 ACOUSTIC Analyzer "Dolby Digital Check Disc"
Edition」
品番:PIZZ-3033
今まで、DVD視聴セッティング・ディスクと称するDVDが何度か発売されていたが、トレーラーとピンクノイズ程度の収録でお茶を濁すどれもセッティング・ディスクとは名ばかりの使えないものばかりであったが、遂に2003年年末に「これぞ真打!」と言える本当のセッティング・ディスクがGENEON(旧パイオニアLDC)から発売された。
昨年2003年はホームシアター元年とも言ってよい年で、この言葉も随分巷に浸透したと思うが、まだまだ専用のシアタールームを構築するには多大なコストを要するのが現実である。シアター・システムはなんとか買ったが、音響セッティングなるものについて真剣に考えているのはまだまだ一部の中上級オーディオファンのみというのも現実であろう。日本の住宅事情をを考えると、映画館や専用スタジオとは大きく異なる環境でDVDを視聴している方がほとんどである。「音は出ていればいいや・・・」という人もいるだろうが、その音によって自分が観た作品の評価が大きく左右されることが多々あるということを知って頂きたい。どんなにショボイシステムであってもその最低値と最高値では大きく変わる。特に5.1ch再生を行っている場合、同じ機器を使っているのにも関わらずその環境は音響セッティングに真剣に取り組むことで激変するのだ。
この「DOLBY DIGITAL CHEK DISC PREMIUN KIT」はプロ並みの音響セッティングが、家庭で実現できるように詳細な説明とその手法、そのためのツールを数多く提供してくれている。このセッティングを行うことで、これまで自分の聴いていた音がなんだたのかと驚嘆するはずだ。(参考までに下記はSONA製:RTAソフト「C3
ACOUSTIC Analyzer "Dolby Digital Check Disc" Edition」のキャプチャー画面)
「DOLBY DIGITAL CHEK DISC」単体での購入(価格\7,800,-品番:PIBW-1140)もできるが、単品でのセティングは自分の耳のみが頼りとなり、セティングに多大な時間と労力を用することになる。耳に相当な自身があるかたらならば別だが、できればより正確なセッティングを実現してくれる騒音計とアナライザーソフトがセットになった「PREMIUN KIT」のご購入を強くお勧めする。
(注!上記写真の騒音計は本体のOUTPUT端子とPCのマイク入力端子などと接続することになるのだが、接続ケーブルは添付していない。御自分の環境に合わせてケーブルを準備する必要がある。)
尚、「PREMIUN KIT」はGENEONのe-shopサイト(http://www.geneon-ent.net/e_shop/dolby-d_chkd_p/)で購入が可能だが、2004年1月9日時点で500セット限定となっているため、ご購入は早めにされたがよいだろう。
このチェックディスクは音響・・・それもドルビーデジタルをベースにしているが、その設定値はDTSやDVD-AudioやSACD、デジタル放送でのマルチ音声フォーマットAACといたマルチ・サラウンド環境にも充分流用できる。
尚、DVDの音響セッティング・ディスクのリファレンスが、この「DOLBY DIGITAL CHEK DISC PREMIUN KIT」ならば映像系のセッティング用リファレンスディスクが下記に紹介する「DVD Monitor CHECK DISC」(株式会社メディアックスhttp://www.medix-jp.com 尚、このディスクはファイル・ウェブのサイトで購入が可能である。http://ongen.econ-net.or.jp/shop/medix-dvd/)である。シアターでのDVD映像はブラウン管、プラズマTV、液晶テレビ、液晶プロジェクター、DLPプロジェクター、3管式プロジェクターと様々な環境で再生されているかと思うが、このディスクを使用してセッティングを追い込むことで、自分の好みの画作りが実現でき、再生機器特有の弱点も最大限に押さえることができるようになり、セッティング前と後を比較するとワンランクもしくはさらに上位の機種にレベルアップしたかの感覚も体験できるであろう。
この2枚のセッティング・ディスクで自分のシアター視聴環境のさらなる向上を目指そう!
DVD:DVD Monitor CHECK DISC
価格:\3800,-(税抜き)
品番:MDX-2001SD
YMCの調整もできる光学フィルターを付属
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掲載日:1/7/04
DVD:Do you like spring bear ? (ポムナルウィ コムル チョアハセヨ ?:春の日の熊は好きですか?)-限定版
輸入版: DVD
発売日: 12/23/2003
発行元: KD MEDIA
言語: 韓国語 DD5.1ch デレクターズ・コメンタリー
字幕: 英語字幕, 韓国語字幕(日本語字幕なし)
備考: 2 Discs + OST
リージョンコード:3(但し、国内版DVDプレイヤーでも再生可能DV-S747A、DVL-909、RD-X4のリージョン2環境でも再生確認済み。)
パッケージの愛らしい白熊のヌイグルミとメルヘンチックで不思議で意味深なタイトル・・・。
正月休みを利用して、年末に購入して溜まりに溜まっていたDVDを一気に観た!
様々な国のSF、アクション、ドラマ、ラブストーリー、ドキュメンタリー作品を観たが、その中のNo.1がこれ!
新年早々またコリアンムービーに撃ち抜かれてしまった。
監督はこれが長編劇場映画デビュー作となるヨン・イ。1998年に最年少CM監督としてデビューした新進気鋭の監督である。主演は「吠える犬は噛まない」の個性派女優ペ・ドゥナ。
ヒョンチェ(ペ・ドゥナ)は、スチュワーデスになることを夢見ていたが、現実は厳しく今はスーパーマーケットのレジ係りとして働いている。素敵な恋愛にいつも憧れているが、気が利かなくて大雑把な性格で彼女の恋愛はいつも上手く行かない。ところがある日、図書館で借りた画集に挟まれていた愛の言葉が綴られていたメモを見つけたことから、彼女の運命が大きく動き始める。
ストーリーは序盤から終盤までコケティッシュな魅力を持つペ・ドゥナのキャラクターを生かしたコメディータッチでテンポ良く流れる。斬新な映像に素敵な音楽が見事にマッチし、観るものをストーリーの中にぐいぐいと引き込んでいく。
ストーリーの仕立て方も面白い。しかし、それがラストにはしっかりと拍手を贈りたくなる素敵なラブストーリーと納まって行くのは見事だ!
下記で紹介した「クラシック(邦題:ラブストーリー)」と同様、若干ラブストーリーとしての甘さはあるが、一味違う旨みが凄く効いている。
ラストend マークが出た後、そこからちょっとした素敵な仕掛けが待っているので、endマークが出たからと言ってそこで映画を終了(映画館では席を立たない。DVDはSTOP。)させなでほしい・・・。最後まで観ているとあなたにも幸せが訪れるはず。
劇場長編第1作でこれだけの作品を作った監督も凄いが、なんといってもこの映画の魅力は主演のペ・ドゥナ!彼女の演技に尽きる。「吠える犬は噛まない」とはまた違った顔を見せてくれる。決して美形とは言えないが(そう思っていたのだが特典ディスクに出てくるメイキングや舞台挨拶で魅せる素顔の彼女は、やはりそこらの素人とはまったく違う!飛びっ切り愛くるしさと美しさを併せ持った女優さんだった。)素敵で不思議な魅力を持った女優さんである。
このDVDは画質はリファレンス・レベルまでには多少距離があるが、充分合格点レベル。驚いたのが音質!DTS収録もないし、サラウンド感は作品の特質上、多少希薄ではあるがDD5.1chとしてはリファレンス・レベルである。特にセリフとサントラ、効果音のバランスが凄く良い。特典ディスクの内容も充実しており、それとは別にオリジナル・サウンド・トラックのCD特典ディスクも付いている。(PCM収録だが、こちらも音が凄く良い)
映画を充分に堪能したいファンにとっては至れり尽くせりの限定版DVDだ!
$22〜3(米ドル)でこの仕様なら充分満足が行く。邦画も良作があるのだからもう少し、がんばって欲しいな・・・。DVDが洋画並みに売れればもう少し、価格を抑えてこのような仕様の邦画DVDも作れるんだろうが・・・。
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驕りなき弛まぬ努力・・・そしてさらに磨かれる天賦の才
DVD:THE TOUR OF MISIA 2004 MARS and ROSES
価格:\6,090(税込)
国内盤 DVD
発売日: 2004/03/31
レーベル: RhythmediaTribe
組枚数: 2
規格品番: RXBD-21046
追記)4/1/04
DVD「THE TOUR OF MISIA 2004 MARS and ROSES」が04年4月1日に手元に届いた。
当初は一部サイトではDTS(DTS96/24)音声収録との記述が見られたのになんとDTS音声収録がなされてない。
このDVD発売前にNHK BS-hi(BSデジタルハイビジョン)が放映されたので、事前にこのライブをハイビジョン画質でご覧になられた方も多いであろう。
DVDのマスターはハイビジョン放送時と同じものと思われるので、前回の03年発売のDVD「THE TOUR OF MISIA 2003 KISS IN THE SKY IN SAPPORO DOME」と同等のクオリティか、それ以上のものを期待された方がほとんどだったと思う・・・。
しかし、少し残念な結果になってしまった・・・。確かにライブDVDとしてはかなりクオリティが高いが、「シネマ・クオリティー・ライヴ」と謳った今回のDVDの画質は好みが分かれるところである。
私自身も映画に関しては尖がった画質ではなく、柔らか味のあるシネマ独特の画質が好みであるが、ことライヴ映像に関してはドキュメンタリー作品としてなら評価できるが、純然たるライヴ映像としては・・・ライヴをシアターでも体感したいという意味では、その画質の柔らかさが逆に、ライヴ感を損なっている感じがした。そしてなんといってライヴ感損失の最も大きな要因がDTS音声がないこと・・・。何故、収録しなかったのか・・・・。前回の出来が、そして何よりも今回のライヴパフォーマンス自体が素晴らしかっただけに本当に悔やまれる。
本編のライヴディスクにはドルビーデジタル5.1ch音声とリニアPCM音声が収録されており、これらの音声も国内盤ライヴDVDとしはかなり健闘してはいるが、やはりDTSならではのあの緻密さと綿密な包囲感が無いのが本当に惜しい。
ちなみにDD5.1chとリニアPCMを音声を比較すると、サラウンド包囲感ではDD5.1が勝るが、音の明瞭度、表現力ではリニアPCMに凱歌が挙がる。
尚、NHK デジタルBS-hi(ハイビジョン)放映時にはカットされていた「キスして抱きしめて」と「INTO
THE LIGHT」がDVDには収録されている、また特典ディスクには今まで見たことの無いMISIAの素顔が垣間見える貴重なプレミアム・ショートフィルム「LUTHER
FILMPresents The Back Stage Eyes」と「心ひとつ」(映画「ドランゴンヘッド」は近年稀に見る最低の映画だったなぁ・・・)のビデオクリップ、ハイビジョンでラストに放映された「When
misia was 7 〜Originak Mix(5 Dome Tour Making Clip)が収められている。
期待があまりにも大き過ぎたので、少々、辛口になってしまたが、国内盤ライヴDVDとしてのクオリティは高いので決し買って損はないDVDである。
CD:MARS and ROSES(2/11/04発売)
価格: \2,913
発売日: 2004/02/11
レーベル: Rhythmedia Tribe
組枚数: 1
商品番号:
RXCD-21038
追記)2/11/04
「MARS and ROSES」(CD)が04年2月11日に手元に届いた。
やはり確信通り!素晴らしい出来だ。
前作オリジナル・アルバム「KISS IN THE SKY」も素晴らしい出来ではあったが、私個人としては一部楽曲の方向性に多少暑苦しさを感じていた。彼女だけが持つ独特との声の柔らかさと有機性をもっと大切にして欲しいと・・・。そう思っていた。
だが、03年発売のDVD「THE TOUR OF MISIA 2003 KISS IN THE SKY IN SAPPORO DOME」(下記レビュー参照)と、04年1月3日福岡ドームのライブでその危惧が払拭されたので、今回のオリジナル・アルバムへの期待は大きかったのだが見事なまでに答えてくれた。
捨て曲なんて一切ない、全ての楽曲が濃密濃厚・・・ソウルフルでグルービーで・・・それでいて柔らかく温かい。まったく新しい音なのに郷愁さえも感じさせる。(その辺りは音楽性の違いはあるがノラ・ジョーンズに通ずるものがあるかもしれない。ノラとの共演でJAZZYな楽曲なんて実現できたらいいなぁ・・・)
収録楽曲を作るにあたってこのアルバム作成に携わる全てのスタッフの綿密な計算が施されているのだろうが、そんなことをまったく意識させず、ナチュラルに身体の奥底までMISIAの『心声』が浸透してくる。
今回のアルバムタイトルの「MARS & ROSES」はサン・テグジュペリの有名な童話「星の王子様」に因んだもので、火星とバラがコンセプトとなっているとのこと。
アルバムの11曲目「赤い命」は90年代後半にソウル・ミュージックの新境地を開拓したErykah
Baduがfeat.しており、このアルバムの聞き所でもある。(前回掲載時の海外大物ミュージシャンとは彼だった。)
尚、初回限定盤のみスペシャル・スペシャル・パッケージ(デジパック仕様)でエクストラ・トラックとして「SNOW
SONG(ライヴヴァージョン)」が収録されているので、ご購入はお早めに!
掲載日:1/5/04
まだ未発売のLIVE DVD〈2004年1月5日時点発売日未定)とCDを取り上げるのはいかがなものかと思われる方々が多くいらっしゃるとおもうが、MISIA初めてのDOME
TOUR(ちなみにMISIAの初ドームは2002年12月31日〜2003年元旦に掛けて行われた札幌ドームのカウントダウンライブ)の初日、2004年1月3日の福岡ドームのライブに行って来て確信した。
この2作品が傑作になると・・・。
昨年の「THE TOUR OF MISIA 2003 KISS IN THE SKY IN SAPPORO DOME」のライブDVDがライブDVDとしては日本音楽史上エポックメイキング的傑作であることは下記に述べた。
2004年のDOME TOURのLIVE DVDが発売されることは間違いないと思うが、同等の仕様(DTS96/24音声、並びにハイビジョン・リマスター)でリリースされるとしても、そのライブ・パフォーマンスの圧倒的なまでの向上で前作を大きく上回ることは間違いない。
ネタバレになるのでライブ詳細についてはここでは述べない。実際にライブを体験し頂くか、残念ながらライブに行けなかった方は予想されるDVDの発売で、その一大エンターティメントと高度な芸術性を体感して頂きたい。(ライブ詳細については述べないと言ったが、開演前ステージに掛かっている大きな垂れ幕を充分注意して見ておいて欲しい。コンサートのラスト・・・ダブルEncoreの時、その垂れ幕の意味が明らかになる。)
いやはや2004年はまったく正月からとんでもないものを見(魅)せられてしまった。
DOME TOURということで至る所で様々な大仕掛けけも楽しめるが、それ以上に彼女のシンガーとしての進化の凄さに驚かされる。それは昨年も感じたのに・・・格段に進化している。声の透明感と高域の伸びにはさらなる磨きが掛かり、それと相反すると思われるが声の力強さが圧倒的に増しているのだ。
ライブを観て感じたことは、決して饒舌ではないが彼女の素晴らしい心配り・・・。いつ何時でも全身全霊で音楽に打ち込む姿を皆が知っている・・・。バンドメンバー、ダンサー、DJ、サポート・スタッフ・・・そしてファン・・・彼女は全てを愛し、大切にし、そしてその全てから愛し、大切にされている。
もう日本の最高位ディーバの地位は確立した。それでも彼女はまだ進化する!
2004年1月初旬時点、詳細はまだ不明だが、2004年2月11日発売予定のCD「MARS and ROSES」には名だたる世界的ミュージシャンが参加しているようだ。
次は世界進出・・・・という戦略青写真もあるのだろうが、彼女にはやってもらいたい・・・いやこれからやり続けて欲しいことがある・・・。
ひとつは巨大エンターティメント・ドーム・ライブもいいが、星空のライブのようなアコースティック・ライブもずっと続けて欲しいこと・・・。アンプラグドなライブもいいだろう・・・。
そして・・・日本人としては稀有なゴスペル・シンガーになって欲しいこと。今から20年、30年先でもいい、いつの日か・・・できればステンドグラスの美しい小さな教会でゴスペル・シンガーMISIAとしてそのパフォーマンスを見せて欲しい・・・。(その片鱗は今回充分に魅せてくれる。)
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掲載日:12/30/03
DVD:グラン・ブルー 【アルティメット・エディション(2枚組)】初回限定生産[Le Gland Blue version longue]
価格: \5,700
国内盤 DVD
発売日: 2003/12/17
組枚数: 2
商品番号:FXBU-2298
一番欲しかったアルティメット盤がこれである。FOXさんありがとう。
それはそれで大変嬉しいのだが、ラストシーンでやっぱり物凄く寂しくなってしまった。
この映画のモデルとなったジャク・マイヨールが一人孤独に自殺してしまったからである。
僕はジャックが自殺するまで、ラストシーンにあまり意味を持たせたくなかった。『ただイルカとともに碧く深遠な海を漂い続ける・・・。』そんなイメージだけでこの映画を観る時はいつも終わらせていた。
それが、ジャックの自殺によって意味を持ってしまった・・・。あまりにも悲しすぎる。
映画のワンシーンでジャックが自分の家族のことを問われ、「自分の家族はこれだ」とっ言ってイルカの写真を見せる。現実のジャックには世界中に友人もいて、そして何よりも海を愛している。
だが、彼は一人孤独に自宅で自殺した。ただ「寂しい」という言葉だけを残して・・・。
僕がこの映画に出会ったのは1988年日本公開初日の第1回目東京渋谷の映画館だった。
当時、FOXの興行戦略意向でカットされたシーンを復活させて完全版「グラン・ブルー」となって再公開されて、大ブレイクするが1988年に公開された「グレート・ブルー」はカンヌ映画祭オープニング上映作品と銘打たれていたものの、興行的には大した成績をあげることはできなかった。モデルとなったジャック・マイヨール、監督リュック・ベッソン、ジャン・レノ、ジャン・マルク・バールなんて日本ではほとんどの人が知らなかった。
僕が何故この映画の日本公開初日に観に行ったのかというと、その前に掛かっていた映画の予告編でこの映画のことを知り、その短いモノクロの海の映像に何故かシンパシーを感じたのと、出演者では唯一の有名どころであった、ロザンナ・アークエット(ロザンナの第1回監督作「デボラ・ウィンガーを探して」は超傑作ドキュメンタリー。ハリウッド女優たちの実像と本質を見事に抉った意欲作。超オススメ。)が好きだったのと、当時付き合っていた彼女も映画が好きだったので週末デートがほとんど映画だったからというのが理由だ。
日本公開初日第1回目は半分以上が空席だった。
でも、僕にはその日からこの映画が宝物になっていた。一緒に観た彼女は「好きだけど・・・最後が寂しいよ・・・。彼は彼女と彼女のお腹の子供よりもよりも・・・海をとったんだよね・・・。」と言った。
彼女とは2年ほど付き合っていたが、その後別れた。
その後に付き合う女性が、後に僕の妻となるのだが、彼女と結婚する前に、僕のアパートでレーザディスクでこの映画を観せた。予想はしていたのだが、以前の彼女とまったく同じことを言った。
僕は、以前と同じ答えをした。
「ジャックは、ただイルカとともに碧く深遠な海を漂い続ける・・・。ただそれだけ。」
その妻とも別れてしまった。
結局、僕も逃げていたのかもしれない・・・。柵(しがらみ)から逃げていたいたのかもしれない。
彼女たちが言った言葉が正しかったのかもしれない。
だが、僕は逃げてると言われるかもしれないが・・・今はこう言いたい・・・。
「映画の中のジャックは海へと帰った。イルカの導きで深遠な母なる海へ帰った。」のだと・・・。
そうしないと現実のジャックの死があまりにも悲しすぎる・・・・寂しすぎる・・・。
悲しい話ばかりだとなんなので・・・・。
実は僕は中野区にあるTACというスポーツジムでジャック・マイヨール氏ご本人とお会いしたことがある。
ジャック氏の日本贔屓は有名だが(このDVDの特典リーフレットにも記載されているが、幼少の頃を佐賀県唐津市で過し、そしてそこの海で初めてジャック氏はイルカに出会った。)、来日した際、東京に滞在される時は、中野のTACのダイビング用潜水プールでトレーニングを行われていた。
お会い出来た時、感動のあまり、僕はジャック氏に単語を並べただけの英語で、僕が唐津の近くの西九州の出身であること。ジャックさんの影響でフリー・ダイブに興味を持ち、シュノーケラーになったことを伝えた。
ジャック氏は笑いながら僕の肩を叩いて・・・・
「そんなにエキサイトしなくてもいい。プールの水の濡れた身体でエキサイトするのは身体に良くない。でも、海が好きなのは本当にいいことだ。海だけでなく山もいいよ。海や山だけでなく、なんでもありのままに存在しているのが善いんだ。」そんなことを言ってくれた。
その後、僕は小笠原父島沖の海で本物のイルカと一緒に泳ぐことが出来た。
ドルフィン・スイム・ツアーに参加して沖で夢中になって見つけたイルカの団体さんの内の一頭を、泳いで、潜って追いかけて、珍しい捕食活動まで観察していたら、知らないうちに流されて完全にツアー・メンバー&ツアー船から離れてしまった。まわりを見回したら誰もいないし、ツアー船もいない。
「あー俺、小笠原の海で行方不明になる。死ぬかもなー・・・・」
そう思った。だが、不思議とあんまり怖くなかった。
しばらく漂ってたら、たまたま近くに別のツアー船が来たんで助けてもらったが、無線で俺のツアー船に連絡を取ってもらい、ツアー船まで送ってもらた。
もちろん、ツアー船の船長さんには死ぬほど叱られた。
あの時、多大なご迷惑を掛けた皆様、大変申し訳けございませんでした。
この場を借りて再度お詫び申し上げます。すべての責任はこの映画とジャック・マイヨール氏にあります。
尚、このDVDの本編ディスクの音声はもちろん他のアルティメット盤同様DTS収録されているが、DTS音声はオリジナルの英語である。この映画自体役者たちも全て英語で演技しているので、こちらがオリジナルなのだが、個人的には画面上のリップシンクのずれが生じてしまうが、フランス語音声の方が映画の世界観には会っているような気がする。尚、フランス語はドルビーデジタル5.1ch収録されている。米国盤を除き国内盤では今回初めて5.1ch化されているが、サラウンド感は期待した程出ていない。また、低域(LEF)の迫力にも欠ける。場面によってはLDのドルビーサラウンド盤の方が音が良い印象も受けた。
特典ディスクには「グレート・ブルー」(オリジナル版)が付いている。マスターが悪いのだろうが、画質が非常に悪いのが残念だ。画郭も4:3で音声もドルビーステレオのみの収録。「グレート・ブルー」を付けてくれたことは嬉しいが、せっかくならもう少し、グレードを上げて欲しかった。またメイキング・ドキュメンタリー「グラン・ブルーの世界」も付いていない。版権の問題があるのかもしれないが、値段が多少高くてもよいので、アルティメットを歌うならその辺りの配慮はもう少し行ってして欲しかった。さらに欲を言えば米国公開版(音楽がエリック・セラからビル・コンティーに変えられてるバージョン。残念ながらこのバージョンは私も未見。実際に見た方はかなり違和感を感じるとの意見が多いようだが・・・。ビル・コンティといえばもちろん「ロッキー」風味だが音楽だけでもいいので聴いてみたい気はする。)ももう1枚別に入れて欲しかった。
ただ、特典のギャラリーはルーピングできるので、美しい写真と音楽が相俟ってヒーリングには最適。
パッケージ存在感充分のステンレスケースだが、他のDVDとあわせると巨大過ぎて収納に困る。
まあ、多少の不満はあるが、コレクターズ・アイテムとしては手に入れて損のないDVDある。
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掲載日:12/25/03
DVD:シティ・オブ・ゴッド DTSスペシャルエディション[CIDADE DE DEUS]
価格: \3,980
国内盤 DVD
発売日: 2003/12/21
組枚数: 2
商品番号:AEBF-10176
このページの下に一度書いた・・・。
『世界はもっと豊かだし人はもっと優しいはず・・・そう信じている。』・・・と。
だが、痛い・・・。心が痛い。この映画を観て、上の言葉が大きく揺らいだ・・・。
なんてこった・・・・2003年のクリスマスをこんな痛みで迎えるとは・・・。
この映画・・・2002年のカンヌを逃した。あたりまえだ!こんなに心の痛む映画をカンヌが選択できる筈がない。
だが、俺は敢えてこの映画を2003年(製作年は2002年)のNo.1に選んだ。
私はこの映画を観ていて、何度もブラジルのリオ郊外に住む、60年代、70年代の幼いストリート・ギャングたちのドキュメンタリーを観ている錯覚に陥った。そして自分自身がいつ銃で撃ち抜かれるのかというた恐ろしさを覚えた。
なんてことだ・・・戦争と同様に決してあってはならないのだが、生き抜くためには銃が必要な時代と場所と人間が存在していること(いたこと)を改めて思い知らされた。
どんな土地にでも、表と裏の顔が存在する(したのか)という・・・なんという悲しさ痛ましさ。
映像や写真で見ていた平和を象徴するジーザス・クライスト・スーパースターの巨大な像が美しい山の上にそそり立つ風光明媚なリオデジャネイロ。その郊外には『神の街』が存在していた・・・。
そう・・・神が思うままに人の生死を勝手自由に操作してしまう貧困の土地。毎日のように大人も子供も関係ない。人が簡単に死ぬ。
この映画を深作作品の影響を受けたブラジル・チルドレン版仁義なき戦いと呼ぶ批評家がいるが、違うと思う。
確かに『仁義』なんて無い。
深作作品は戦争によって『仁義』を失った人々を描いたが、この作品は違う。
映画で描かれる時代にこの『神の街』に生まれた人々にとっては『仁義』なんてもともと存在していない。生は神の思うまま左右されるという事実を思い知らされながらこの街で生きる。
この街のこの時代に生まれた人々は生まれたながらに貧困を背負う。
後は生きるためにどうすればよいのか・・・。
その時、もし、その地には数少ないカメラを手に出来て、それを利用できる才能があれば人生は変えられるかもしれない。
だが現実はそんなに甘くはない。この街にはカメラよりも遥かに多くの銃と薬が存在している。
人生を少しでも早く変えたいなら銃と薬を選ぶしかない。だが、それを選択することはいつ人生が奪われるかもしれないというリスクも高くなるがそんなことを考える余裕すらもない。それが『神の街』に生まれた現実。
この作品はこの街でカメラを獲得できた運のいい奴(原作者:)パウロ・リンスの実体験をもとに描かれている。監督:フェルナンド・メイレレスは類まれなる演出力でその実体験を悲しみと恐怖と慈悲を持って再現させた。
ここのところアジアン・ムービーにヤラレっぱなしの俺だったが、2003年最後は南米ブラジルにヤラレタ。
『生き残るためならなんだってヤッテヤルぜ!』
ヒクソン・グレイシー、ホイス・グレイシー、ヴァンダレイ・シウバ、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ビクトー・ベウフォート、フランシスコ・フィリョ・・・ブラジルのサムライと称される彼らたちだが、彼らの強さがサムライという言葉だけで解釈されることに以前からなにか釈然としないものを感じていた。だが、この映画を観て、決して明らめない最強の男たちの多くが何故ブラジル出身なのか・・・少し解ったような気がした。
ひょっとしたら俺も明日バイクで事故って死ぬかもしれない・・・。でも、今、俺の前に銃がないことと、銃があったとしてもそれを使う必要がないことを神に感謝した。
もう一度書く。世界はもっと豊かだし人はもっと優しいはず・・・そう信じている。
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掲載日:12/22/03
DVD:インファナル・アフェア II (無間道 II)(限量珍藏版) (DTS 版)
輸入版 DVD-BOX
発売日: 12/3/2003
発行元: KAM & RONSON ENTERPRISE CO LTD
言語: 広東語, 北京語
字幕: 中国語(繁体字)字幕, 英語字幕, 中国語(簡体字)字幕(日本語字幕なし)
リージョンコード:3(但し、国内版DVDプレイヤーでも再生可能DV-S747A、DVL-909、RD-X4のリージョン2環境でも再生確認済み。)
ブラッド・ピットが脚本を買ったことで話題になり日本でもヒットした「インフェナル・アフェア(無間道)」のパート2は既に香港、中国では公開されこちらも大ヒットを記録し、2003年12月には既にDVD化されている。日本国内ではパート1のDVDが2004年春に発売予定だが、パート1も日本公開前に香港正規輸入盤で視聴し、完全にノックアウトされていた私に我慢などできるはずもなく、いつもお世話になっているyesasia.comから発売予定のメールが来てすぐに予約を入れてパート2もしっかりと購入した。それも豪華特典付き(特典は下記参照)の限量珍蔵版BOXである。
香港盤、中国盤と侮る無かれ、ここ2,3年で特にヒット作は画質&音質ともに格段に向上している。国内盤にまったく引けを取らない作品が数多くリリースされている。(中にはPAL盤にも関わらず、「パープル・バタフライ(紫蝶蘭)」(チャン・ツィー&仲村トオル主演・2003年カンヌ映画祭出品作品。2004年日本公開予定)酷い出来のDVDもあるが・・・。)
パート1をご覧になった方は、その俳優陣の素晴らしい演技と見事なまでのストーリー展開に魅了された方が数多くいらっしゃると思うが、パート2もどうぞご安心を!パート1にご満足した方ならば、必ず楽しめる作品に仕上がってますぞ!
ネタバレにならない程度に留めておくが、パート2のストーリーは過去に遡り、1991年から1997年の香港返還の時代までの警察と黒社会の関わり、そこに蠢く人々の愛と悲しみを見事に描いており、パート1のストーリーをしっかりと補完する素晴らしい出来に仕上がっている。パート2を観ることでパート1への理解もより深まる仕掛けになっている。早く観たくてたまらなくて、英語字幕もしくは広東語、北京語がイケル方は香港盤の購入のご検討を!尚、シリアルNo.付きの限量珍蔵版は売り切れている可能性があるが、通常DTS版(DTS音声、並びに特典ディスクの内容は変わらない模様。)もしっかりと販売されているので・・・。リージョン表記は3となってるが、上記記載通り、3機種(パイオニア製プレイヤー2機、東芝製レコーダー兼機1機)のリージョン2環境で再生したところ問題なく再生できた。(
但し、全ての機種での再生を保証できる訳ではないのでその点はご留意を!)
尚、限量珍蔵版の特典は下記の通り。
1.「無間道II」160ページメイキング・フォトブック
2.「無間道II」特製2004年卓上カレンダー
3.メインキャストによる「無間道III終極無間」2004年カレンダー
1-2月:劉徳華(アンディ・ラウ)(1)、 3-4月:梁朝偉(トニー・レオン)(2)、 5-6月:黎明(レオン・ライ)(3)、 7-8月:陳慧琳(ケリー・チャン)(4)、 9-10月:陳道明(チェン・ダオミン)(5)、 11-12月:主要キャスト(6)
4.シリアル番号入りサーティフィケイション
この限定版は3000セット限りの完全限定生産!
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掲載日:12/22/03
DVD:殺人の追憶(Memories Of Murder)
言語: 韓国語
発売日: 11/12/2003
発行元: CJ Entertainment
備考: 2 Discs
字幕: 英語字幕, 韓国語字幕
リージョンコード:1,3(国内仕様リージョン2プレイヤーでは再生不可!)
追記:9/1/04
「殺人の追憶」の日本国内盤が発売された。高画質+高音質のシール。
韓国盤の画質+音質とも出色の出来だったので当然期待が膨らむ・・・・。
しかし、やってくれちゃいましたアミューズ。最初はプロジェクターのピントがボケているのかと思ったくらい酷い画質だ。映画史に残る傑作になんてことしてくれたんだ・・・。発色も明らかに韓国盤の方が格段に素晴らしい。
唯一の救いは韓国盤では英語字幕で観た為、セリフの機微がより明確になり、作品自体への理解が進んだこととたことだ。直接ハングルが判ればもっといいのだが・・・。
それからソン・ガンホ主演の韓国野球の創成期を描いた秀作「YMCA野球団」も国内盤が発売されたが邦題がなんと最悪「爆裂野球団!」(発売:ファンフィルムズ)だと・・・。もう・・・なんてことしてくれるんだ・・・。
ちくしょー!責任者出て来いッ!
DVD:吠える犬は噛まない(Barking dog never bites:韓国題名:フランダースの犬)
言語: 韓国語
発売日: 11/26/2001
発行元: Spectrum DVD
字幕: 英語字幕
リージョンコード:3 (国内仕様リージョン2プレイヤーでは再生不可!)
DVD:ラブストーリー(The Classic)
言語: 韓国語
発売日: 6/12/2003
発行元: Bear Entertainment
備考: 2 discs
字幕: 英語字幕, 韓国語字幕
リージョンコード:3(国内仕様リージョン2プレイヤーでは再生不可!)
一気に韓国映画3作品をご紹介する。
「シュリ」に始まった韓国映画ブーム。とんでもない駄作に捉まってしまうことがあるが、日本公開されるものもしくは公開予定の作品はやはり秀作が多い。
かなり乙女チックなパッケージの「ラブストーリー(The Classic)」はちょっとガラじゃないかなと思ったが、「猟奇的な彼女」で大ヒットを飛ばしたクァク・チェヨン監督の最新作というのでDVDを購入して観た。確かにベタなラブストーリー(邦題ベタ過ぎ。多分これで引く人多いと思うな。原題のThe
Classicの方がスマートで見事にこの映画を突いていると思うのだが・・・)なのだが「猟奇的な彼女」と同様ストーリーの語り口の巧妙さに嵌ってしまった。
3作品の中では、2003年12月時点で日本公開時期未定の「殺人の追憶(Memories
Of Murder)」(邦題は変わる可能性あり)が最も素晴らしい出来だ。個人的には映画史に残る傑作だと思う。
ただ主演がソン・ガンホなのでイケメン好きの女性には受けないかも・・・。(でもソン・ガンホっていい役者なんだよなぁ・・・「シュリ」でも「反則王」「YMCA野球団(日本未公開。これも秀作。日本からも伊武雅刀、鈴木一真出演。)でも全ていい持ち味出して好演している。日本では主役級でこの位置の役者さんてあんまり居ないんだよんなぁ・・・。)
この映画の監督は既に日本公開済みの「吠える犬は噛まない」(韓国題名:「フランダースの犬」。流石に日本ではこの題名は使えないよな。サントラを聞くとみんなびっくりするよね。あの涙なくしては観られない日本のアニメの主題曲があんなアレンジされちゃって・・・。でもあのサントラ凄い良い出来!韓国盤DVDにはしっかりとサントラが特典として収められる。)の監督ポン・ジュノ。「吠える犬は噛まない」はシニカルな笑いと絶妙な間に斬新な映像と見事にマッチした音楽がなんとも言えなかったが、「殺人の追憶(Memories
Of Murder)」は実際に80年代後半に韓国中の女性たちを震え上がらせた連続婦女暴行殺人事件をベースにしてあるだけにかなり直球勝負でリアルな演出で来てるが、主演のソン・ガンホの好演と相俟ってストーリーのテンポがまったく崩れず、ラスト近くまで綿密な緊張感が漂う。ラスト寸前、ふっと力を抜くと見せ掛けて、本当のラストで見事に人間の心を締め付ける。2003年に観た映画の中で最も印象的なラストシーンであった。
この映画も音楽が心に残る・・・。そう思ってエンドロールを観ていたら、なんと音楽監督は岩城太郎ではないか!
こういうアジアの文化交流は嬉しいね。
ここでは詳細を述べなかったが2003年〜2004年冬休みロードショーの「武士(ムサ)」と既に公開済みで国内盤DVDも12月にリリースされた「チャンピオン」(主演ユ・オソン。実在した伝説の韓国人ボクサー:キム・ドゥックの生涯を劇的に描いた傑作。彼の世界タイトル戦の激戦の結果によって15ラウンドから現在の12ラウンド制に変更されるに至った。)もお勧め。トム・クルーズ(というよりも渡辺謙&真田広之)の「ラスト・サムライ」も良かったが、「武士(ムサ)」も中々の出来です。黒沢映画好きの方にはははーんと来ると思う・・・ただチャン・ツィーの役処をどう見るかで映画自体の評価が別れそうな気が・・・。
尚、上記3作品+「武士(ムサ)」の韓国盤DVDは全てリージョンコード3。2003年12月時点では「チャンピオン」のみが日本国内でリリースされいる。それ以外の韓国盤は国内仕様のリージョン2環境下では再生できないと思われる。私は現在、所有ているDVL-909がリーフリ機なので、そちらのリージョンを3に設定し直して鑑賞した。ちなみにDVL-909はプログレ機ではなので液晶プロジェクター側(エプソン製EMP-TW200側)でプログレ変換して視聴。画質&音質とも3作品とも良好。
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掲載日:12/22/03
CD:Chrisitmas Eve
価格: \1,143
国内盤 CDシングル
発売日: 2003/11/12
レーベル: MOON
組枚数: 1
商品番号: WPCL-10059
人それぞれには色褪せない想い出とうものが誰しもあると思う。
1983年に発売された山下達郎のオリジナルアルバム「MELODIES(メロディース)」の最後を飾った1曲が20年という月日の間にいつのまにか日本を代表するクリスマス・スタンダードの楽曲になっていた。
今でこそ達郎は御大吉田美奈子をして『超大物音楽プロデューサー』と揶揄させる程、知らない人はいないという人物になったが、1983年当時の達郎なんて、CMタイアップのおかげで前作「FOR YOU」(達郎の歴史を紐解くとこのアルバムが大きなターニング・ポイントとなっている。もちろん傑作アルバムである。吉田美奈子作詞、達郎作曲の「FUTARI」なんてこの曲を凌ぐ名曲だ。もう・・・究極のラブ・バラード。)がソコソコ売れ『夏の達郎』と一部の人々に認めてもらったが、一般的認知度はまだまだ・・・。
「ああ・・・ライド・オンなんとかがヒットして最近ビールのCMソング歌ってた奴だろ・・・・歌は上手いけど、顔が・・・ねぇ・・・。あれでしょう?竹内まりやも良くあんな奴と結婚するよなぁ・・・。」そんなことを言う奴が多かった。
山下達郎というアーティストと言うより、竹内まりやの旦那になれた幸せな奴というのが世間一般の認識だった
確かに顔のことはさておき・・・達郎の楽曲で自分で詞を付けたものを見ると、ストレート過ぎるものもあるが、結構鬱屈したものが多い。
この曲「クリスマス・イブ」は最強にストレート過ぎて鬱屈している。
1983年は俺にとっても鬱屈した年だった。福岡に彼女がいて、俺は東京の大学に通いで遠距離恋愛をしていたのだが、バレンタインの日せっかく会うことが出来たのに、俺が放った何気ない言葉がきっかけで、心の行き違いが生じ、繕うとすればするほど綻びが大きくなり、彼女を傷つけていってしまった・・・結局、その夏に別れることになってしまった。
「MELODIES(メロディース)」がリリースされ(当時はCDがまだ普及してなかったのでアナログ盤ね。)、この曲の存在を知ってからは毎日のようにこの曲とこのアルバムの1曲目の「悲しみのJODY」を聴いては、深夜にアパートを飛び出し、首都高環状をバイクで滅茶苦茶飛ばして何度も廻っていた。バイクで走りながら・・・『きっと君はこない・・・』というフレーズと、この年世界GPでタイトルを獲得したフレディ・スペンサーのある一枚の美しいライディング・フォームの写真が脳裏に焼きつき、延々と頭の中を巡っていたのを今でもしっかりと覚えている。
それ以降この曲は季節など関係なく身体に染み付いてしまった。彼女と別れた後、いくつかの恋愛も経験し、結婚もしたが、この曲が頭をよぎる度に1983年を想い出す。
1990年代に入り、この曲はJR東海のクリスマス・シーズンのCMに使われ大ブレイクするが、そんなことはどうだってよかった。俺にとっては1983年に始まった曲であり、たぶん死ぬまで心に残り続けるであろう。「RIDE
ON TIME」は躁の心を巡る曲だが、「Christmas Eve」は鬱の心を巡る曲だ。
俺はこの曲が世界で一番大好きで世界で一番大嫌いだ。
2003年・・・近くの酒屋でたまたま1983年産のワインを見付けた。4000円ぐらいの安いフランス産赤ワインFORT
DE VAUBAN。ワインの味なんてよく判らないし、1983年のワインの出来が良かったのか悪かったのかも判らない。でも、俺には美味しかった。
ところで2003年盤について・・・シングルカットされてから何回かリマスターされているが、2003年盤ももちろんリマスター盤。英語バージョンとオリジナルカラオケは新たにリミックスされている。
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掲載日:12/22/03
CD:PONTA 30YEARS ANNIVERSAY MY PLEASUE
価格: \3,000
国内盤 CDシングル
発売日: 2003/12/03
レーベル: JVC
組枚数: 1
商品番号: VICL-61240
もう!ポンタのドラム目立ち過ぎ!
まあ、天才ドラマーの30周年記念アルバムなのだから当然と言えば当然なのだが・・・。
しかし、これだけ間口が広くて、それでいてマニアックなアルバムもめったにありません。
自らが参加していた「赤い鳥」の誰でも知ってる「翼をください」(feat.ゆず)で始まり、「LET
IT BE」(feat.30YEARS ANNIVERSARY SINGERS)で終わる。
でもその間の楽曲はみなさんがもちろん周知の曲もあれば、そうでない曲もあるだろう。でも1曲たりとも捨てがない。その中でも達郎の「LOVE
SPACE」を槇原敬之に、「DOWN TOWN」をTinaにfeat.させたのには驚いた。、MILES
DAVIS MEDLEYも聞き逃せない。ランディ&マイケル・ブレッカーのtp.&sax.に坂本龍一のkbds.というポンタでしか成せない夢の競演が実現。
福山雅治が「帰れない二人」を塩谷哲のp.とともにfeat.すれば、「ソバカスのある少女」を角松敏生&南佳孝が鈴木茂のg.と後藤次利のb.とともにfeat.する。陽水の「飾りじゃないのよ涙は」では武田真治にsax.吹かせ、吉川晃司がfeat.。その他ゴスペラーズ、Kiroro、Keiko
Lee、「LET IT BE」をfeat.してる30YEARS ANNIVERSARY SINGERSのメンバーは過って知ったるメンバーが勢ぞろい。ムッシュかまやつの歌いだしにはちょっとズッコケたがご愛嬌。
御大美奈子様の楽曲と声がないのがちとさみしいが、まあお祭りアルバムなんでご遠慮されたかな。
兎にも角にも楽しさで言ったら2003年のNo.1!。老いも若きも買わなきゃソンソン!
あまりの楽しさで小躍りしてたら、CDケース踏んづけて割っちゃったよう・・・。
替えのケースに入れようとしたらジェル・ケースのサイズ(厚み)が若干違うじゃないか。ちくしょうもう一枚買えってか?
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Destiny・・・マイルスの正統なる継承者としてのプリンス。マイルスを超えたプリンスの生誕。
掲載日:12/28/03
CD:PRINCE N.E.W.S.
価格: \2,200
輸入盤 CD
発売日: 2003/07/29
レーベル: NPG Records
組枚数: 1
商品番号: 70712
CD:PRINCE One Night Alone...Live !
価格: \7,690
輸入盤 CD
発売日: 2002/12/17
レーベル: NPG Records
組枚数: 3
商品番号: 7070
CD:PRINCE Rainbow Children
価格: \2,290
輸入盤 CD
発売日: 2001/11/27
レーベル: Redline Records
組枚数:
1
商品番号: 700042
1991年にマイルス・デイビスが没したのち、ずっとマイルスの音楽性を継げるものは誰かと考えていた。
同じtp.でもウィントン・マルサリスは豊かな才能があるが、あまりにも繊細過ぎる。ひょっとしたらkbds.のハービー・ハンコックしれないとも思った・・・。
肝心な人物を忘れていた・・・。殿下である。
90年代半ばまでのプリンスには既にロック&ポップ&ファンクという枠には収まりきれないただならぬものを感じてはいた。
90年代後半彼は自らを解き放ち、「殿下」の名も捨て、ワーナーの柵からも離れ、男女が融合したシンボルマークを象徴とするジ・アーティスト・フォーマリー・ノウン・アズ・プリンスと表したあたりから、またひとつ大きな殻を破り突き抜けてきた印象を受けるた。
音楽性・芸術性を一段と高めるとともに、静寂と平穏さえもコントールできるかのような気配を身に付けた感じがした。
そして再び、2001年に彼は「殿下(プリンス)」を取り戻す。そしててリリースされたアルバム「Rainbow Children」・・・。このアルバムを聴いた瞬間!私の身体にはマイルスの電流が駆け巡った。だがその電流はマイルスを超えプリンス自身のものとなった。偉大なるアーティストの生誕に私の心は打ちひしがれた。
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ドキュメンタリー作家の困惑と憂鬱、そして確信・・・原一男&森達也両監督によるドキュメンタリー映画傑作特選!
掲載日:12/27/03
DVD:原一男監督作品「極私的エロス・恋歌1974」
価格: \4,700
国内盤 DVD
発売日: 2000/12/22
組枚数: 1
DVD:原一男監督作品「ゆきゆきて、神軍」
価格: \4,700
国内盤 DVD
発売日: 2000/12/22
組枚数: 1
DVD:原一男監督作品「全身小説家」
価格: \5,700
国内盤 DVD
発売日: 2000/11/24
組枚数: 1
DVD:森達也監督作品「A」
価格: \4,800
国内盤 DVD
発売日: 2003/07/25
組枚数: 1
DVD:森達也監督作品「A2」
価格: \4,800
国内盤 DVD
発売日: 2003/07/25
組枚数: 1
「ゆきゆきて神軍」、「全身小説家」という傑作ドキュメンタリーを生み出した原一男・・・。
その中でも「ゆきゆきて神軍」は奥崎謙三という特異な人物(だがこの映画を観ると何故彼が得意な人物になったのかが理解できたかのように感じさせてしまうところが、この映画の本質であり、恐ろしさでもある・・・)を描くきつつ戦争、天皇制というもの実像がいったい何なのかを見事に浮かび上がらせている日本人であれば必見の映画である。単なるドキュメンタリーという枠を超えた映画史に残る傑作だ。
「全身小説家」では井上光春という小説家を通し、人間の明と暗、陰と陽、歓喜と悲哀をまざまざと見せ付ける。この作品も『人間とは何か?』『生きるとはどういうことか』ということを考えさせられる傑作だ。
これらの作品を生み出した原一男の原点とも言えるのが「極私的エロス・恋歌1974」である。
題名だけ見ると日活ロマンポルノかと思ってしまう題名だが・・・さにあらず・・・。
この作品で監督原は自分の愛した武田美由紀という女の生き様を追い続る。
時代は1970年代前半、美由紀は原の子を身篭るのですが、その子を産んだ後、原という男の弱さを見限り、原を捨て沖縄に渡りる。
原は困惑しながらも自分を捨てた女美由紀をカメラをもって執拗に追い続ける。
美由紀は原、原の新しい女(製作を担当している小林佐智子。彼女も原の子を身篭る。)、美由紀の周りにいる自ら体を売りながら社会の底辺へ生きる女たち、黒人米兵・・・それらの人々に暴力にも近い強烈な言葉を浴びせ続けて行く
美由紀は黒人兵と関係を持ち身篭るのだが・・・
「この子は独りで産む。原くんに撮らせてやる。子供はどんな状態でも独りで生きていけるように野性的に育てる。」と言い放ち。臨月を迎えた彼女ビニール・シートと新聞紙を敷いた上で、本当に独りで子を産んで見せる。
それを原はオロオロしながら撮り、原の女小林もどうしていいかわからず彼女の出産に立ち会う。印象的なのは美由紀が生みの一番の苦しみを味わっている時、決して原の名は呼ばず、原の女である小林の名しか呼ばない・・・。
美由紀は原のカメラを通して、自分の業(カルマ)も見事に背負い「生きる」ということを強烈に見せつけ女の性(サガ)で圧倒する。美由紀の「生と性と命」への見事なまでの執着。何があっても生き抜いて見せるという強い意志を其処には感じさせる。
それに対し達也監督が「A」、「A2」で描き出すオウム信者、そして彼らと対峙しているつもりの多くの社会の人々・・・の「生」がなんと薄っぺらいことか・・・。(たぶん俺自身も含まれるのだろうが・・・)
この作品が薄っぺらいと言っているのではない。「A」、「A2」この2作品はオウムを背景に見事なまでに1990年代の後半の社会の実情を描き出している。
横暴な国家権力、ウソだらけのマスメディア、短絡的にオウムを拒否する社会、そして身勝手で思考を停止させなによりも自分のことしか考えていないオウム信者。
これらが、矛盾だらけの現代社会で交わり、混沌とする・・・まさにカオス。
「A」ではオウムの荒木広報部長を中心に描かれているが、荒木自身はオウム信者であり出家し、オウム真理教を修行し、業(カルマ)をなくし透明な存在になりたいと思っている人間である。
しかし、オウム自らが起こした数々の事件によって、荒木は広報部長という立場に立たされ、その時点から汚れきったマスメディアや国家権力、様々な『一般』といわれる人々に始終対応せざろう得ない状況になり、困惑を見せはじめる。『一般社会」を拒否し、それを避けたいはずであるのに容赦なく業(カルマ)が荒木を含め全てのオウム信者に怒涛の如く押し寄せてくる無間地獄の様は滑稽ですらある。
「A2」では様々な地域でオウム信者を排斥しようとする多くの地域住民が現れて来る。オウムが起こした犯罪の大きさと責任を考えると彼らの存在自体を拒否する気持ちは当然であるが、その多くが短絡的なスローガンを掲げ行動している『一般人』の様も・・・オウムの「修行するぞ!」・・・もしくは朝鮮半島の北の共産国家のスローガンともだぶりこれも滑稽な様を見せる。
このドキュメントの中で唯一説得力を持ち、強い「生」を感じさるのは松本サリン事件の被害者であると同時に安易な情報を乱立させるマスメディアからも多大な被害を受けた河野氏の姿だ。
河野氏は松本サリン事件の件について詫びに来たオウム幹部らに対し、聞く耳を開き、時間を掛け、きっちりと対峙し続ける。その様にオウムの連中はタ為す術も無くタジタジとなってしまう。
河野氏が現在の混沌とした社会をしっかりと見詰め、自分に起きた業(カルマ)を背負い真摯に生きていらっしゃる姿はまさしく敬服に値し、感動する。
「A」、「A2」並びに関連書籍に森監督は「世界はもっと豊かだし人はもっと優しい。」と記している。
俺は想う・・・。
過去(今でも一部地域は・・・)、人は知識なく(もしくは知識を無視し)人を殺した。
人は知識を得て、深く思慮し、人を殺さずに住む世界を作れる機会を得ることができるはずだった。
だが、知識とともに様々なシステムが生まれた。人は「生」をシステムに委ねはじめた。
現在、システムはより一層複雑になり、人は「生」をシステムに委ね続けるか、複雑なシステム自体を追い続ける迷宮に入ってしまった。システムから落ちてしまった人は出鱈目な迷信に大きく惑わされてしまった。
その結果、人の「生」への思慮が浅くなってしまった。
世界はもっと豊かだし人はもっと優しいはず・・・そう信じている。
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掲載日:03/29/03
DVD:yoshida minako Special Showcase Stablenotes 〜Vision2
価格: \4,800
国内盤 DVD
発売日: 2003/3/26
組枚数: 1
商品番号:IOBD-21011
MISIAが今を駆ける人ならば、美奈子さんこと御大は時代を駆け抜け、今はずっとそこに立っている人である。
その昔、作家・ジャズ評論家の肩書きを持つ平岡正明氏が、山口百恵のことを菩薩と言ったが、私は御大こそ菩薩であると信じている。失礼ながらある程度、御歳も召され、ますます貫禄とともに腰が据わり、風貌も弥勒菩薩をより一層彷彿させるようになってきた。常に音楽という世界のトップに立ちながら、心豊かな懐の深さは他の追随を許さない。あのローラ・ニーロ亡き後も、ローラ自身をリスペクトしていた御大は既にそのローラさえも凌駕した感がある。
今回リリースされたDVDは御大のライヴ映像としては、1996年にLD&ビデオでリリースされたYOSHIDA
MINAKO CONCERT 1995以来となる。私自身は東京在住時の2000年までに御大のライヴには足げく通っていたが、それ以降、故郷に帰省しており、御大のライヴから遠ざかったいたため、枯渇を潤すがごとくリリースされた待望のライヴ映像であった。結果、期待はまったく裏切られず、誠に究極のライヴ映像に仕上がっている。
2002年11月25日にSHIBUYA-AXで抽選で選ばれた幸運な観客の前で一夜限り開催されたスペシャル・ショウケースの模様が映像ソースであるが、実はこのライヴの模様はDVDリリース前の2月にWOWOWデジタル・ハイビジョンにて放映されていた。しかし、WOWOW放映時は一部楽曲がカットされたようであるが、今回リリースDVDは16曲フル楽曲が収録されている。尚、初回盤のみバックステージを映した映像がちょっとしたおまけとして付いておりファンには見逃せない。
収録曲は既にavex ioよりリリースされているCD「Stable」からの楽曲が中心であるが、「LOVING
YOU」、「TOWN」などの懐かしい楽曲も収録されている。私が特に気に入っているのが「BEAUTY」(CD「EXTREME
BEAUTY」に収録)、「午後の恋人」(CD「gazer」に収録)、「GIFTED」(CD「DARK
CRYSTL」に収録)と3曲続けざまに繰り出される素晴らしセッションのパートだ。御大の歌声をTHE
BANDの面々(村上’ポンタ’秀一のドラム、土方隆行のギター、岡沢章のベース、倉田信雄のキーボード)が絶妙のサポートを見せる。もちろん「Stable」からの楽曲もメイン・ディッシュとして美味しく頂いた。オーラスのアンコール・デザートはなんと「もみの木」!(CD「BELLS
Special edtion」に収録)倉田信雄のキーボードのみを残しての演奏で御大がアコースティックに歌い上げる。
AVファンにはおなじみの月刊誌HiVi2003年4月号に御大と本作の映像デレクター山本氏のインタビュー、avex
ioの津森氏のコメントが掲載されている。この記事によると映像はソニーのHDカム12台、SDカメラ2台で撮影された模様で、HD収録部分はもちろんSDにダウンコンバートされてDVD化されているとのこと。画質は押並べて良質であるが、若干フォーカスが甘く、フィルムトーン撮影のためか多少ながらジャギーが目立つ。尚、音声は残念ながらリニアPCMのみだが、津森氏のコメントによると「スタジアムのようなハコ特有の臨場感を出すには5.1chは有効ですが、ステージの演奏に集中してほしいので、あえてステレオ収録にしました。」とある。私はこの意見には反対だ。ライヴにはやはり観客の反応も必須だ。それによりステージの演奏もより一層引き立つはずだ。なにより、収録曲の中で御大が、メロディを観客に伝え、それを奏でてもらうことを要求している部分がある。ステレオのみだとどうしてもこういった場合ライヴ感が一気に損なわれてしまう。できればDTS収録(それもできればDTS96/24で!)をして欲しかった。ハコ特有の臨場感ではなくライヴ感を出すためにこそマルチ・チャンネル収録が重要なのだと思うのだがいかがだろうか?
しかし、大人のために本当に質の高い音楽、ライヴ映像をこのような形で提供してもらえることはありがたいことだ。言い方は悪いが決して儲かるDVDではない筈だ。(御大がメジャーではないと言っているのではない。時代が大人に成りきれていないから、成熟していないから、大人が本当の大人の楽しみを捨てているから・・・粗末なものばかりが蔓延り、それを安易に取り込んでしまい、金を生んでしまっていることを言っているのだ。)大人の消費者諸君よ・・・。より良きものに投資して、素敵な芸術・カルチャーを守っていこうじゃないか!このDVDを買って弥勒菩薩の言う音楽の空気感の「気」を感じ取れ!
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掲載日:03/29/03
DVD:THE TOUR OF MISIA 2003 KISS IN THE SKY IN SAPPORO DOME
価格: \4,800
国内盤 DVD
発売日: 2003/3/26
組枚数: 1
商品番号: RXBD-21023
このDVD、日本DVD史上に残るエポック・メイキングである。
それは内容もさることながら、日本発のDVDとして初めてDTS96/24収録されたDVDとして完成されたことである。
やはり、その音響効果は凄まじい。私のそれなりのAVシステムでもその効果はハッキリと確認できた。(このDVDの音声ミキシング&マスタリングの過程は月刊AV誌HiVi2003年4月号にて詳細に紹介されている。興味のある方をそちらをどうぞ。)
そして主役MISIAである。今を駆けるディーヴァ・・・2002大晦日、札幌ドームに降臨!
圧倒的なスケール。D・S・E(ドリーム・ステージ・エンターテーメント)誕生である。まさにエンターテメントの極致!
大きな翼をイメージした壮麗なステージが、ダンサーが、DJが、バンド・メンバー(達郎バンドの重鎮ドラムス青山純のパフォーマンスも見逃せないぞ!)が、ラィティングが、そしてドームを埋め尽くす観客たちが、日本の稀有なディーヴァを引き立てる。
どんなに音質、音響が優れていても、肝心なパフォーマンスが伴わなくてはまったく意味をなさないが、そんな心配は微塵もない。
実はタイトルにあるKISS IN THE SKYのCDは既に2002年にリリース済みであるが、ちょっと気になっていたことがあった。それはMISIAの持つ有機性が損なわれつつあるのではないか・・・?今までのアルバムと比較してなにやら機械仕掛けの無機質的なものばかりが感じ取れてしまい、MISIAよ、オマエもか・・・的な気持ちがあり、でもライヴなら・・・という複雑な心持ちが入り混じっていた。MISIAのライヴは毎年行っていたが、2003
TOURはどうしても日程が合わず、行くことが出来なかった。それ故、去年から今年に掛け、ハァ〜(へぇ〜はCX系「トリビアの泉」参照)的気分で悶々とした日々を過ごしていたが、このDVDを手に入れやっとハァ〜を払拭することができた。
MISAの有機性はまったく損なわれていなかった。KISS IN THE SKYのCDと同じ楽曲でも、ライヴは全然違っていた。多少の幼さは残るが生き生きとして伸びやかで力強いボーカルがそこにはあった。
長崎の対馬という自然だらけの離島で幼少を過ごし、歌うことの楽しさを知った伊東美咲という女の子が、天性と凄まじい努力で成長し、今、MISIAというディーヴァに成った。
彼女は選ばれし者なのかもしれないが、自らがそれを選んだ強い信念があるからこそ今があるのだろう。
話をDVDに戻そう。16台という多数のHDカメラで捉えられたハイビジョン・マスターの恩恵はその画質にも充分現れている。色載りも良く、密度の濃い画質はリファレンス・レベルで、DTS96/24の音質と相俟って最高のクオリティーに仕上げられている。2002
TOUR DVDはDD5.1ch&リニアPCMでかなりのクオリティであったが、2003 TOUR
DVDはより一層の進化を遂げた。来年はいったいどうなるんだ?現行DVD盤とともにトゥルー・ハイビジョンでブルーレイ片面2層ディスクでも並行リリースなんてことになるかも?
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掲載日:03/29/03
CD:RIDE ON TIME
価格: \1,000
国内盤 CD
発売日: 2003/2/19
組枚数: 1
商品番号: BVCR-19604
いやー驚いた!初めてチャートインした22年も前からずーっと心の中で歌い続けたこの曲が、まさか2003年にまた、チャートインするとは・・・。オケも入って、ほんと嬉しい!キムタク様々だね。ドラマの中の晴れやかな空にもベスト・マッチ!まさしく「GOOD
LUCK!!」
T-FMの達郎のサンデー・ソングブックで「RIDE ON TIME」カバー特集やっていたが、この下でも紹介しているSMOOTH
ACEの他にも、小林健樹(「リバース〜Private Covers〜」に収録)、露崎春女(「prayer」に収録)、ゴスペーラズ、等など・・・沢山の人(グループ)がカバーしている。不変なものはいつまでも大切にしたいね。
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掲載日:11/29/02
DVD:鬼が来た!
価格: \4,700
国内盤 DVD
発売日: 2002/11/22
組枚数: 1
商品番号: PIBF-1470
物語は、第二次大戦末期の日本占領下の中国の小村に住むマー(チアン・ウェン)の家に「私」と名乗る謎の男が2つの麻袋を置き、マーを脅迫しながら麻袋を取りに来るまで監視しておくように命ずる。しかし、その麻袋の中身は捕らえられた日本兵の花屋(香川照之)、中国人通訳のトンの二人であった。困り果てたマーと小村の村人はしかたなく「私」と名乗る人物が現れるまで、二人を匿うことにするが、花屋とトンに始終振り回されてしまう。
「私」は約束の日にも現れず、日々は過ぎ行ってしまい耐え切れなくなった村民は意を決して二人の殺害も計画するが実行するはずのマーは恐れをなして彼らを再び長城に匿ってしまう。当初は「殺せ!殺せ!」と威勢よかった花屋だが、徐々に命も惜しくなり、花屋の荒々しい日本語を中国人に好意的に異訳トンのおかげで、村人たちと麻袋の二人の間には不思議な絆ができてしまう。「私」がもう二度と現れないことを確信した村人たちは麻袋の二人を利用し、日本軍にうまく取り入ることを思い付き花屋も自分の命が助かるならと協力を申し出る。・・・・村人たちはその結果多くの食料を得、花屋もトンも無事日本軍に引き取れられ、事態はうまく収拾し、村人と日本軍との交流の宴が催されるが、逃げ去ったマーのことをきっかけに宴は戦争の狂気と恐怖と地獄の場に叩き込まれて化してしまう。
中国の小村と中国を占領した日本軍との関係を、時にはコミカルに・・・・そして驚愕の一転で、人間のそら恐ろしいまでの危うい心と追い詰められて行く人間の狂気をまざまざと見せ付ける。全編モノクロの画像で語られるストーリーが衝撃のラストカットで真っ赤に染まる。
監督・主演・脚本を兼ねるチアン・ウェンの演出、ストリーング・テラーとしての語り口は全盛期の黒澤明にも似、また演技者としての彼の資質は絶賛に値する。それとともに日本軍軍人花屋を演じた香川照之の演技は壮絶で特出に値し、彼の大出世作になったといっても過言ではない。今後は海外に拠点を置いても十分に活躍できるであろう。
日本軍占領下の中国の小村で発生する戦争の狂気を描くストーリーは確かに我々日本人にとってかなり心苦しいが、2000年のカンヌ映画祭でグランプリを受賞し拍手、喝采を浴びたのは十分に納得が行く。戦争映画の新しい境地を開いたといっても良いこの作品。必見である。中国映画の底力を見せつけられたこの作品あなたは観ずして死ねるか!
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掲載日:11/19/02
CD:SMOOTH ACE LOVE STORY 〜AVEC PIANO〜
価格: \2,381
国内盤 CD
発売日: 2002/11/16
レーベル: 東芝EMI
組枚数: 1
商品番号: TOCT-24883
SMOOTH ACEカバーアルバム第2弾である。
さらり、ひらり、軽やか、シンプル、ストレート、ハートフル・・・まさにSMOOTH。それいでいて濃密・・・。
SMOOTH ACEとの出会いは地元FM局Smile-FMから流れてくる「RIDE ON TIME」であった。そう、山下達郎のカバー・・・。ここのところ達郎のカバーを様々なミュージシャンが行うようになった。その中でもSMOOTH
ACEの重住ひろこ(Hiroko Shigezumi)が軽やかに歌い上げる「RIDE ON TIME」はメンバー岡村玄(Makoto
Okamura)、平慎也(Shinya Taira)、李眞姫(Maki Lee)のコーラスとピアノ:富樫春生(Haruo
Togashi)、ベース:小原礼(Ray Ohara)の演奏と相俟って素晴しい出来に仕上がっていた。
カバーアルバム第1弾のSmooth Le Gout Avee Pianoは達郎の他に荒井(松任谷)由美(「卒業写真」、「ANNIVERSARY」)、ドリカム(「未来予想図U」)、大貫妙子(「新しいシャツ」)、CHEMISTRY(「You
Go Your Way」)、槇原敬之(「もう恋なんてしない」)、桑田佳祐(「TSUNAMI」)、ミスチル(「抱きしめたい」)、Kiroro(「長い間」)、竹内まりや(「駅」)、高橋幸宏&鈴木慶一(「X'MAS
DAY IN THE NEXT LIFE」)といった錚々たる面々の楽曲がカバーされていた。
今回のカバーはさらにバージョン・アップ!達郎の永遠のX'MASスタンダード「クリスマス・イブ」を間に挟み、ドリカム(「LOVE
LOVE LOVE」)、久保田利伸(「Missing」)、山崎まさよし(「One more time,One
more chance」)、MISIA(「Everything」)、スピッツ(「チェリー」)、今井美樹(「PIECE
OF MY WISH」)、大沢誉志幸(「そして僕は、途方に暮れる」)、奥田民生(「雪が降る町」)、FLYING
KIDS(「幸せであるように」)、そして、オーラスはなんと御大・・・吉田美奈子(「CHRISTMAS
TREE」)・・・とより一段と聴く人々の琴線に触れるような絶妙な選曲になっている。(しかし、御大の神々しいまでの名曲「CHRISTMAS
TREE」を重住ひろこはよく歌い上げたものだ!拍手!拍手!)前菜、デザートなしの全てがメインディッシュ。構成はかなりウインター・シーズンを意識したもの・・・。
しかし、ウインター・シーズンでなくともいつも手元に置いておきたい・・・そんな一枚だ。
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掲載日:11/9/02
DVD:lauryn hill MTV UNPLUGGGED No.2.0
価格: \4,700
国内盤 DVD
発売日: 2002/11/07
レーベル: ラフ・ハウス
組枚数: 1
商品番号: SIBP-23
長期休止活動中だったローリン・ヒル。2001年の夏に極秘収録されたMTVアンプラグドで久々に姿を現した。
アンプラグドでアコースティック・ギターを抱え、奏でる楽曲の数々は13曲目ボブ・マーリー作、14曲目トラディッショナルを除けば全てローリン・ヒルの新作である。本人がMCの中で曲の題名も全て仮題と言っているが、パッケージやライナー・ノーツにはその仮題がそのまま記載されている。
マスコミ嫌いであった彼女が自らを情緒不安定と揶揄している姿は何かを悟った感じさえあるが、全ての曲がメッセージ性に満ち満ちており、悟りながらも不安定な心境、状況、情勢をそのままさらけ出しているのが垣間見える。
過去程、押し出しは強くないが、1曲1曲を緻密に丁寧に訥々と歌い上げる。虚飾を捨て去り、素直な気持ちで歌い上げる。
ハスキーというよりも嗄(しゃが)れ声といった方が適切にも思える程その歌声は今回のアンプラグド・ライブで十分な説得性を聴かせ、そして魅せ付ける。
この作品はリニアPCMとDD5.1chの両方で収録されているが、ハイエンドでない初級・中級レベルのAVアンプでの再生システムであれば、リニアPCMよりもライブ感を肌で感じれるDD5.1chが再生が一歩勝る。一時期、リリースされていたMUSIC系DVDのDD5.1ch収録作(特にColumbia系)は全体的に音圧が下がる傾向がみられたが、持ち直してきた感じである。画質は可も無く不可も無くといったところだが・・・。多少フォーカスが甘い感じではある。
しかし、必聴の一枚であることには間違いない!絶対に買い!である!
尚、DVDの前にCDが既にリリースされている。CDの仕様は下記の通り。
CD:lauryn hill MTV UNPLUGGGED
価格: \3,000
国内盤 CD
発売日: 2002/05/09
レーベル: ラフ・ハウス
組枚数: 2
商品番号: SICP-135
SACDの再生環境をお持ちならこちらの輸入SACDがお勧め!
SACD:lauryn hill MTV UNPLUGGGED No.2.0[SACD Multi] [8/20]
価格: \2,590
輸入盤 SACD
発売日: 2002/05/07
レーベル: Columbia
組枚数: 2
商品番号:
#86580
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掲載日:11/9/02
DVD:今井美樹「One Night At The Chapel〜Special Collection〜」
価格: \4,800
国内盤 DVD
発売日: 2002/11/07
発売: 東芝EMI
組枚数: 1
商品番号:
TOBF-5178
家には仏壇があり浄土真宗らしい私だが、何故だかChapelものに弱い。
Chapel&CHURCHの日本一多い長崎生まれだからなのか・・・それとも、クリスチャン系幼稚園を卒園したからなのか・・・。定かではないが・・・そんでもってChapelの文字に躍らされ衝動買いしちゃったのがこのDVD。
まあ今井美樹嫌いな訳でもないし・・・ってことで家のシアターにかけたら・・・これがいいのよ!本当に!
しっかりと癒されちゃいました。
DD5.1chとPCM収録されているが、ライブ感のあるDD5.1chでの再生がお勧め。
DSP-AX1のDSP Europe Hall Aがぴったし!(ChapelものだからDSPはCHURCH系かなと思ったが後部残響が過ぎた。初期反射音だけのCONCERT
HALL系が合う。但し、Live Concertだとボーカルの押し出しが強すぎ画と音響が合わずこれも否。SUPERWOOFERは抑え目に・・・中高域を強調するように・・・。)
画も音もリファレンスまでとは行かないが、緻密で流麗な画作り、音作りになっている。
限定450人の器の品川グロリアチャペルという限られたスペースが独特の雰囲気を醸し出し、アコースティックなライブとなっている。深いブルートーンで星空のイメージのステージにChapelのクロスがよく似合う。
今回の作品でプロデュースもこなした今井美樹はマリア様のように佇みながら唱を奏でる。
今井美樹のボーカルは予想以上だったが、何といってもドラムスの青山純が素晴しい。アレックスこと青山純は達郎バンドの一員だが、MISIAのツアーメンバーもこなすし、とにかく懐が深い。
ここのところお疲れ気味みのそこのあなた・・・癒されたいならこれ買いです!
尚、CDも同時リリースされているがMCもありライブ感のあるこちらのDVD盤がお勧め。
CD盤は下記仕様。
CD:今井美樹「One Night At The Chapel〜Special Collection〜」
価格: \2,913
国内盤 CD
発売日: 2002/11/07
レーベル: ヴァージン
組枚数: 1
商品番号:
TOCT-24890
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掲載日:11/9/02
DVD:2009 Lost Memories(Special Edition)
価格: US$27.75
輸入盤 DVD
発売日: 2002/10/07
発売: EnterOne
組枚数: 2
商品番号: 1001861390
「友へ〜チング〜」、「シュリ」、「八月のクリスマス」、「JSA」、「カル」、「リ・ベラメ」、「アッタク・ザ・ガス・ステーション」等々・・・ドラマ、アクションと次々とリリースされ、今、アジアで一番勢いのある韓国映画。その中でも今一番お勧めの韓国アクション映画がこれ!「2009
LOST MEMORIES」!
物語は明治時代・・・もし伊藤博文が朝鮮半島で暗殺されなかったら・・・という驚愕のシーンで始まる!そのため日朝の歴史のタイムパラドクスが大きく変化した近未来2009年。日本は第2次世界大戦の大きな傷を負うことなく朝鮮半島は日本統治のままであった。
そこには日系の抵抗勢力である反政府朝鮮系レジスタンスのテロを鎮圧するため、JBI(日本特殊捜査隊)が目を光らせている。日本の第3の都市、京城(ソウル)でレジスタンスのテロが発生するが、ものの見事にJBIに短時間で制圧されてしまう。しかし、テロの人質の安全に配慮したかのような奇妙なやり口に朝鮮系日本人JBI隊員坂本は大きな疑念と不信を抱く。同僚の日系日本人西郷と共に時には協力、反発しながらも捜査に挑んで行くうちに二人はとてつもない事実と大きな時代の潮流に飲み込まれ、交錯する時間の中で、互いの人生と民族の誇りを守るため因縁の対峙に至ってしまう。
ストーリー展開は多少強引ではあるが、観る者を厭きさせず鋭いアクションと巧く練られたドラマの連続で衝撃のタイムスリップが発生するラストシーケンスまでどんどん引き込まれて行く。
韓国アクション映画はガン捌きが素晴しい!やはり日本と違い徴兵制のある国である。激しいガン・アクションの中でもしっかりとリアリティがあり、ガンの重さと弾の痛みがジットリと感じられる。
主役の坂本には「友へ〜チング〜」でも見事な演技を魅せた韓国のチョウ・ユンファことチャン・ドンゴン。この人は眼が良い。強い意志を持つ眼を持っている。対峙する西郷役には仲村トオル。十分な存在感を保ち、中々頑張っている。アクションも含めその演技は充分評価に値する。(日本であまり姿を見せなくても地道に頑張っているのだ。)松田優作を慕っていた仲村トオル。優作亡き今、海外でも活躍してほしいものだ。
このDVDは韓国製の輸入盤であるためリージョン・コードには3が設定されているよう表示があるが、リージョン・コード2の国内仕様DVDプレイヤーでも掛けることができるため、リージョン・コード2も許しているようだ。
Special Editonの仕様であるが本編ディスクはDTS5.1ch、1.85:1ワイドスクリーン・アナモ収録。字幕は韓国語(ハングル)、英語はもちろんなんと多少怪しいが(旧字体や誤字が多い)日本語も収録されている。本編はサラウウンド感抜群で、特に銃撃戦などはDTS収録の良さが生かされており、リファレンスとは行かないが画質発色もともに良い。特典ディスクはDD2.0ch、4:3フルスクリーン収録で、メイキングやインタビューも豊富。こちらには日本語字幕なしだが十分楽しめる。
この映画2002年11月9日現在、日本公開は未定である。(物語で歴史のタイムパラドクスのキーとなる伊藤博文暗殺事件は日本では過去の不幸となっているが、韓国では暗殺者安重根(アンジュングン)が英雄として扱われているような事件として語られている。この辺りに日本公開事情等の問題があるのか?)ストーリー展開の上で、日韓の不幸な歴史を考えると確かに心に引っ掛るところもあるが、エンターテーメントとしては超一級作品であり、絶対に買い!である。
購入にあたってはyesasia.com(http://global.yesasia.com/jp/)サイトが日本語が使え、セキュリティもしっかりしておりお勧めである。
尚、このDVDの他に下記、豪華メイキング・ブック付属の特別版が販売されている。上記DVDと下記DVDの仕様の違い詳細については不明。
DVD:2009 Lost Memories(2DVD+Malong Book)特別版
価格: US$45.49
輸入盤 DVD + Making Book
発売日: 2002/9/16
発売: EnterOne
組枚数: 2
商品番号: 1001846569
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掲載日:11/9/02
CD:吉田美奈子「Stable」
価格: \3,000
国内盤 CD
発売日: 2002/10/09
レーベル: avex io
組枚数: 1
商品番号:
IOCD-20040
PONTA BOXのジャズアルバム2枚を挟んだものの「SPELL」以来、5年振りのオリジナルアルバム!
ポップス、ファンク、ゴスペル、ジャズ全ての要素を含有しながらもそれらを超越する究極の楽曲の数々!
御大こと美奈子様の今回アルバムの詞は「音楽」自体を強く意識したものが多い。
一部楽曲の編曲は他の人にまかせているが、前作「SPELL」より、よりポピュラーになっており、御大の集大成といってもよいアルバムである。戸口も大きく開いた感じ。それでいて1曲目「TALE OF THE SEASONS」から最終曲まで緻密に計算され楽曲の数々は、まったく飽きさせることがない。強大でいて、柔らかい日差しのような素晴しいボーカル。
2曲目「ENCOUNTER」のBack ground vocal槇原敬之はご愛嬌か?最終曲「星の夜」の岡沢章とのデュエットは秀悦!
しかしながら、残念な事に、このCDも「BELLS〜Special Edition〜」と同様、avex ioからコピーコントロールCDでのリリース。コピーコントロールCDへの不平不満は下記「BELLS〜Special Edition〜」で散々述べているので、あえてここではもうなにも申しませぬ。
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掲載日:11/9/02
CD:吉田美奈子「BELLS〜Special Edition〜」
価格: \3,000
国内盤 CD
発売日: 2002/10/09
レーベル: avex io
組枚数: 1
商品番号: IOCD-20041
1986年、限定3千枚にて自主制作リリースされた吉田美奈子の伝説のアルバム「BELLS」。
2002年、16年ぶり、奇蹟の復刻リリース!その上、未発表の新曲「もみの木」を追加収録!
ゴスペル色の強い、時代を超越した素晴しい楽曲の数々!
御大こと美奈子様は16年も前に、こんな凄いアルバムをリリースしていたのだ!
2曲目「CHRISTMAS TREE」は圧巻の一言!
復刻の大英断に大感謝!
しかし、ひとつ問題が・・・このCD実はコピーコントロールCDなのだ・・・。
御大は自身の公式WEBサイトでコピーコントロールCDとノンコピーコントロールCDの音をチェックし、大差がないと判断したため、コピーコントロールCDでのリリースを決定したとのたまった・・・。御大ともあろう方がなんという・・・言葉もでない・・・。
御大よ!御大には御大の素晴しい楽曲をコピーして聴こうなどという姑息な輩など無視する程の度量がほしかった。
御大の戦友、山下達郎・・・曰く・・・「コピーコントロールCDはCDじゃない。まったく別物!」
私もその通りだと思う。
そのため素晴しい楽曲の全てにはベールがひとつ懸かってしまった・・・・。なんとも無念・・・。
Universalと決別し、新レーベル avex io(エイベックス・イオ)からの発売となったが、avex
ioは大人のためのavexとして設立されたレーベルで、発売したアルバムは廃盤しないとの方針・・・。期待したいレーベルだけにコピーコントロールCDのリリースはavexだけで良いではないか!
御大よ!avex ioよ!何とか再考願いたい・・・。
素晴しい楽曲は良質の音でより高められることを忘れないでほしい・・・。
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掲載日:11/9/02
DVD:デヴィッド・リンチ監督「マルホランド・ドライブ」
価格: \3,800
国内盤 DVD
発売日: 2002/08/21
発売: コムストック
組枚数: 1
商品番号: PCBE-50340
この映画「ツイン・ピークス」を遥かに凌駕し、あの「ブルー・ベルベット」さえも超えたリンチの最高傑作に仕上がっている。
はっきり言う。この映画、麻薬である・・・。
サスペンス色を匂わせながらも、一見シンプルにさえ思える導入部から、様々な複線を張って行く中盤まで一気呵成にストーリーは盛り上がるが、ブルーボックスと不思議なキーなるものの登場でストーリーが一転する。もうここからはリンチ節唸りっ放し!映像魔術とリンチの夢想とも思える果てしなき想像力が自らのストーリーを見事なまでに良い意味で破壊していく・・・。
クラブ・シレンシオのジョランドー(ロサンゼルスの泣き女)のシーンは映画史上に刻まれる映像と音響世界と言ってもいい。
この映画を難解な映画と組し、読み解こうなどと考えない方がよい。ストーリーの謎を神経を研ぎ澄まして追おうなどとも考えなくてよい。だた画面に現れる数々のエロティックで不可思議な映像世界を肌で感じて堪能すればそれでよい。そしてその映像は何度見ても色褪せない。観る度に新たなる波動があなたの脳髄を直撃する。
全貌が解らないから全てが面白くて意味を持つのだ。
二人のヒロインは(・・・と言っても本当に二人がヒロインなのかさえ解らなくなるが・・・)米国版「ザ・リング」主演の典型的ハリウッドヒロインタイプのナオミ・ワッツと妖艶な演技が光るローラ・エレナ・ハリング。
リンチの良き相棒アンジェロ・パダラメンティの音楽も忘れてはならない。
英語、日本語吹替共にDD5.1ch、16:9LBヴィスタサイズ仕様でのリリース。DD5.1chはもち英語がお勧め!リファレンスレベルである。できればDTS収録が欲しかった。
サントラも出ている。サントラも必聴の一枚に仕上がっている。下記参照。下記仕様は国内盤だが輸入盤があればそちらをお勧めする。輸入盤の方が安くて音が良い。11曲目ロイ・オービソン作曲、ジョー・メルソンのパフォーマンスによる「Liorando(Crying)」(ジョランドー(ロサンゼルスの泣き女))を聴き逃すな!
CD:「マルホランド・ドライブ」オリジナル・サウンドトラック
価格: \2,427
国内盤 CD
発売日: 2002/01/23
レーベル: BMGファンハウス/MILLAN
組枚数: 1
商品番号: BVCF-31101
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