学習指導要領〔第1学年〕

思考力,判断力,表現力等

A 話すこと・聞くこと
(1) 話すこと・聞くことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
目的や場面に応じて,日常生活の中から話題を決め,集めた材料を整理し,伝え合う内容を検討すること。
自分の考えや根拠が明確になるように,話の中心的な部分と付加的な部分,事実と意見との関係などに注意して,話の構成を考えること。
相手の反応を踏まえながら,自分の考えが分かりやすく伝わるように表現を工夫すること。
必要に応じて記録したり質問したりしながら話の内容を捉え,共通点や相違点などを踏まえて,自分の考えをまとめること。
話題や展開を捉えながら話し合い,互いの発言を結び付けて考えをまとめること。
(2)  (1)に示す事項については,例えば,次のような言語活動を通して指導するものとする。
紹介や報告など伝えたいことを話したり,それらを聞いて質問したり意見などを述べたりする活動。
互いの考えを伝えるなどして,少人数で話し合う活動。 
B 書くこと
(1)  書くことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
目的や意図に応じて,日常生活の中から題材を決め,集めた材料を整理し,伝えたいことを明確にすること。
書く内容の中心が明確になるように,段落の役割などを意識して文章の構成や展開を考えること。
根拠を明確にしながら,自分の考えが伝わる文章になるように工夫すること。
読み手の立場に立って,表記や語句の用法,叙述の仕方などを確かめて,文章を整えること。
根拠の明確さなどについて,読み手からの助言などを踏まえ,自分の文章のよい点や改善点を見いだすこと。
 (2) (1)に示す事項については,例えば,次のような言語活動を通して指導するものとする。
本や資料から文章や図表などを引用して説明したり記録したりするなど,事実やそれを基に考えたことを書く活動。
行事の案内や報告の文章を書くなど,伝えるべきことを整理して書く活動。
詩を創作したり随筆を書いたりするなど,感じたことや考えたことを書く活動。
C 読むこと
 (1)  読むことに関する次の事項を身に付けることができるよう指導する。
文章の中心的な部分と付加的な部分,事実と意見との関係などについて叙述を基に捉え,要旨を把握すること。
場面の展開や登場人物の相互関係,心情の変化などについて,描写を基に捉えること。
目的に応じて必要な情報に着目して要約したり,場面と場面,場面と描写などを結び付けたりして,内容を解釈すること。
文章の構成や展開,表現の効果について,根拠を明確にして考えること。
文章を読んで理解したことに基づいて,自分の考えを確かなものにすること。
  (2) (1)に示す事項については,例えば,次のような言語活動を通して指導するものとする。
説明や記録などの文章を読み,理解したことや考えたことを報告したり文章にまとめたりする活動。
小説や随筆などを読み,考えたことなどを記録したり伝え合ったりする活動。
学校図書館などを利用し,多様な情報を得て,考えたことなどを報告したり資料にまとめたりする活動。