ルネサンス合唱曲と少年合唱団とは聖歌隊によって太くつながっています.ルネサンス時代から,カトリック教会・イングランド国教会の伝統的な聖歌隊は混声合唱で,バス・テノールは現代のそれと同じですが,アルトは変声後の男性がファルセットで,またソプラノは変声前の男の子が歌ってきました.
人数の割合は,半分ぐらいがソプラノ,のこりがアルト,テノール,バスで,このスタイルはいまのシスティーナ礼拝堂聖歌隊,ウェストミンスター大聖堂聖歌隊(カトリック),ウェストミンスター寺院聖歌隊(イングランド国教会)やキングズ・カレッジ合唱団などの動画でみることができます.
少年合唱団は,このソプラノパートが発展したものです.聖歌隊の伝統が背景にあって,ヨーロッパの少年合唱団には低音パートをもっているところがあります(パリ・木の十字架少年合唱団,テルツ少年合唱団,リベラなど).