Pelger異常


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Pelger異常は白血球の核に形態異常があり,好中球は遊走能が低下します。この疾患は常染色体優性遺伝により約6000人に1人の割合で発生するといわれています。通常は好中球の核分節は2ないし5分節起こりますが本症では2分節までで,この現象は好酸球や好塩基球にも起こります。核クロマチンは粗い凝集があり,これらの所見は顆粒球系の成熟障害と考えられています。遺伝についてはhomo接合とhetero接合がありhomo接合体では核は分節せずに短桿状や小型の類円形を呈するものが多いといわれています。写真の例は核形は圧倒的に桿状が多かったのですが,検査ではhomo接合体であるという証明はできませんでした。

臨床検査では,白血球分類においてPelger異常の好中球を骨髄球や桿状核球と誤って,左方移動と誤解されるので注意が必要です。


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