アマチュア無線局は、個人的な興味によって無線通信を行うために開設する無線局です。
アマチュア無線局の開設には、無線従事者免許の資格を取得し、更に無線局の免許を受ける必要があります。
無線従事者免許は、無線局を運用するために必要な資格で、車の運転免許証みたいなものです。
資格を取っただけでは無線局は出来ません。無線機等の設備を準備し、無線局の免許を受ける必要があります。車を買って車検証を取り車を走らせられるようになるのと似たような感じです。車検は2年ですが、無線局の免許は5年毎の更新が必要です。また、無線局には税金もかかります。アマチュア無線局の場合は毎年500円です。
一方、無線局を開局しなくても、アマチュア無線局の操作を行える無線従事者の資格を持っていれば、知り合い等にアマチュア無線局を開設している方が居られれば、ゲストオペレータとしてアマチュア無線局を運用することも出来ます。
アマチュア無線では何が出来るのでしょうか?
「遠くの方とコミュニケーションする事が出来る。」
これが基本でしょう。
皆さんの机の電気スタンドには何ワットの電球が付いていますか。蛍光灯だと15〜30ワット、白熱電球だと40〜100ワット位でしょうか。これと同じ程度の電力を電波にしたら何処まで届くと思いますか?。短波と呼ばれる電波を使うと10ワットでも何と地球の裏側までも届いたりします。ちょっとすごいと思いませんか?
しかし、情報を伝えることが主たる目的で有れば、アマチュア無線は適していないといえます。現在、携帯電話、インターネット等を含めた通信網の発達により、離れたところにいる方と連絡は簡単かつ確実に取ることが出来るようになりました。確実な情報伝達をしたいのならば電話やインターネットを使いましょう。
アマチュア無線では、相手との距離、時間、周波数、電波伝搬の状態等の多くの条件により通信できるかどうかが違ってきます。非常に不確実なのです。通信するためには、時間帯や周波数によって電波伝搬の状態がどうなるか等を知る必要があります。設備の整備も必要です。苦労しないと通信が出来ません。ただ、苦労して、不確実な中で通信できたときの喜びがアマチュア無線の醍醐味の一つだと思っています。