少女の想い

Made by チェリオ









無機質な部屋で少女は朝を迎える。

低血圧なのか、ベッドの上から動こうともしない。

 「・・・・・・」

少女は寝ぼけ眼だったが、タンスの上に飾られてある写真立てに視線を向けていた。

それを見てると段々と眠気も冷めてきた。

少女は写真立てを見て思う。

誰も自分のことなど1人として見てはくれなかった。

ただ、道具として見られていた。

操り人形の如く、命令に忠実な兵士として・・・

1人の執拗なまでの考えによって・・・

感情なんか教わらなかった。

人として何も教わらなかった。

だから、自分の生の確執など無かった。

自分には沢山の変わりがいる・・・・・誰も人としてみてくれないならいっそ変わって貰いたい・・・

少女は無に還る事を・・・つまり死を願っていた。

しかし、この写真立てに写っている少年は違っていた。

何度も何度も少年に助けられた。

それは戦場でもあり、日常生活でもある。

自分を・・・・・1人の人として接してくれた。

だがそれは、自分の正体を知らなかっただけなのかもしれない。

自分が人ならざる者と知ったら少年も拒絶するだろう。

しかしそうであったとしても・・・・・

嬉しかった・・・

初めて、自分がここに居たいと思えた。

今までの偽りの存在意義を消しても良いと思えた。

不思議なことだが、この少年を見ていると鼓動が早くなる。

少女はゆっくりとベッドから降りて、制服に着替える。

そんな少女は、1つだけ胸に秘めている言葉がある。

今は言えない・・・

言ってしまって拒絶されたら、と思うとどうしても言えなくなるる。

だけど、いつか必ず言おうと思っている言葉。

 「・・・大好き・・・碇君」

少女はカバンを手に取り、家を出た。






後書き・・・

どうも。自分にとって初めての試みです。
これがシリアスだと思うのですが・・・
改めて思うと難しいですね。色々と。
『無理が通れば道理が引っ込む』
私が大好きな言葉ですよ。
書いていくごとに小さくなっていくのは内緒の方向で。



 チェリオさんからSSを頂きました(^▽^)ありがとうございます〜

 少年との出会いが少女を変えましたね。

 無機質だった毎日が少年に会えると想う事で生きた一日になりますね。

 レイちゃん思っている言葉を言えるかな?と感想を送りましょうね。

 とっても素敵なSSをくださったチェリオさんへ感想を送りましょう。

 皆さんの感想が作者の力になります!一言でもよいから感想を書きましょう!!


SSroom_4

投稿:少女の想い