ヘチマ・・・?

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碇シンジの日記

○月×日  雨のちくもり

今日のお風呂でのできごとだ。

僕は体を洗うのに父さんのススメでヘチマのたわしを使っている。程よい硬さが気持ちいいんだな、これが。

でも、最近使っているヘチマは、長く使いすぎてヘナヘナにやわらかくなっていた。父さんにそろそろかえてもらおうと思っていた。のぼせてきたので湯舟から出て、体を洗うためにヘチマの置いてあるところを見て、僕は固まってしまった。


そこにはヘチマがあったのだが、いつも見慣れていたヘチマではなかった。
長さが
40cm、一番太いところの周りが20cmぐらいありそうな、原型そのまんまの巨大なヘチマが壁に寄りかかって立っていた。

いつものヘナヘナしたヘチマがあると思っていたから、突然のできごとに驚くのは当たり前だろう。1分ぐらい固まっていたと思う。正気に戻って、そのヘチマで体を洗おうと石鹸をこすり付けるが、なかなか泡が立たない。

このままでは、出したばかりの石鹸を四分の一ほど使ってしまいそうな勢いなので、泡がろくに立たないまま体を洗いはじめた。やはりすぐに泡が立たなくなった。おまけに40cmもの長さのため、つっかかって洗いにくい。
どうすれば良いだろう・・・・


しばらく考えた末、一つの考えが浮かんできた。ハサミで切っちゃおう。母さんはアスカの家に行っていないし、レイは自分の部屋にこもっているはずだから、居間にいるのは父さんだけ。
給湯器のリモコンの「呼び出し」スイッチで父さんだけ呼べる。それでハサミをもってきてもらおう。これっきゃない!

でわ、ボタンをPUSH!

・・・・・・・・・・・・・来ない。
おかしいな、もう一回PUSH!!


「どうした、シンジ。」
「あ、父さん。ヘチマが長すぎて使いにくいからハサミもってきて。」
「フッ、問題無い。」
そう言って、立ち去る父さん。
「何を言ってるんだよ父さん。全然問題無くないよ!」
「うるさいやつだ。黙って待っていろ。」

そんな・・・「問題無い」って言って立ち去ったら、誰だって持ってきてくれないと思っちゃうよ。あ〜あ、全くなに考えてんだかわからないよ。
「ほれ、ハサミだ。」
父さんの手に握られていたのは、携帯用の折りたたみ式の小さなハサミ。
「父さん・・・・こんなのでやれって言うの・・・・もっと大きいのを持ってきてよ・・・・こんな小さいのじゃ、
できるわけ無いよ!

「切るなら早くしろ。でなければ帰れ!
「そんな・・・どうして・・・・」
「というのは冗談だ、シンジ。少しいぢめすぎたな。待っていろ、今大きいハサミを持ってくる。」
「何だよ父さん、本気かと思ったよ。」
まったくビックリしたよ。でも、帰れってどこに・・・・?

「大きいハサミを持ってきたぞ。」
「ありがとう。」
今度はまともなハサミだ。
「三分の一ぐらいに切れ。」
「うん。」
チョキチョキ・・・・おお、丁度いい大きさになった。
「ありがとう、父さん。」


僕はそのあと、小さくなったヘチマで体を洗った。やっぱり体を洗うのはヘチマしかない、と思った


 シゲボーさんからSSを頂きました(^▽^)ありがとうございます〜

 今回の投稿は「jun16 Factory」初の掲示板投稿(リレー小説を除く)です。

 お風呂での一場面ですね、ほのぼのしています(^^)

 ヘチマの快感を覚えたシンジ君はヘチマでしか体を洗えない(笑)でもへちまがヘナヘナ、新しいヘチマにしようとして見たものは・・・シンジ君もびっくり!巨大なヘチマ。

 なんとかして洗おうとしますが、無理でしたね。

 ゲンドウにはさみを持ってきてもらいましたが、ゲンドウ茶目っ気多いおやぢですね(笑)親子愛のあふれる一こまでした(爆)

 ちなみにこれはノンフィクションで本当にあった話しだそうです。

 とっても素敵なSSをくださったシゲボーさんに皆さん感想を送りましょう。

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