これは、シンジとトウジの、夏休みのメールのやりとりである。
「ふぅ…最近会ってないからな、トウジに残暑見舞いのメールでも出してみるかな。」
宿題をやっている最中の休憩中に、ふと思い立った。シンジはポケットから携帯電話を取り出した。
『残暑お見舞いです。トウジ、元気にしてた?
僕は今、国語の宿題で大忙しです。トウジはもう終った?
終ったわけないよね〜。トウジだもん♪(暴言だね(笑))
僕は、母さんの墓参りとか、ミサトさんやアスカの面倒見るから大変です。
トウジの近況、教えてね〜。でわでわ〜。』
「送信…っと。」
このときシンジは予想もしてなかった。トウジから思いもよらぬ返事が返ってこようとは……
こんな友達、いるよね?
Made byシゲボー
「ざ〜ん〜こ〜く〜な天使のて〜ぜ〜♪」
このころの携帯は、歌も着メロとして普通に再生できるようになっているだろう。
「お、トウジからメールだな〜」
着信の曲で誰からのメールかわかるように設定してるようだ。
さぁ…その内容は…?
『それより、数学の宿題写させろ!!』
「…なにこれ…?(汗)」
メールの返事では無い。一方的だ。
「…仕方ないなぁ。とりあえず返事は出さないと。」
いたって真面目なシンジ君。友達のピンチの無視はできないようだ。
『嫌だよぉ〜。僕もまだ数学には手をつけてないしね。何か見返りがなきゃね♪( ̄ー ̄)にやそ』
…予想はハズレ。全く助ける気は無いみたいだ。
「さてと…どんな返事が来るかなぁ〜?」
とっても楽しそうなシンジ君。微妙に壊れてるような気がするのは気のせいでしょう。
「ざ〜ん〜こ〜く〜な…」
「お、来た来た〜」
すぐにメール受信画面に見入る。
『トウジ特製オリジナルストラップあげるから〜』
「特製オリジナルストラップ…?」
誰だって首をかしげる返事である。
ちなみにシンジの携帯にストラップはついていない。
『ストラップ?僕は付ける気がないからいらないよ。
それに、僕は家事が忙しくて会いにに行く暇は無いよ。
トウジに宿題を見せるためだけに会うのもいやだし…』
「ふぅ…何故ストラップが出てくるんだろうか?」
もっともな意見だが、トウジの家に行くくらい大した距離ではなさそうに思う。
結局のところ、シンジも面倒くさいようである
「メールだ〜」
筆者も面倒くさがりやなので、既に着メロは割愛されている。
『そんなもんあるわけないだろうっ!
とにかく、数学の宿題をさっさとやれぃ!
そいで、わてに写させろ〜!』
「ふぅ…トウジもわがままなんだからなあ。」
何だかんだ言いつつ、結局は見せる…のか?
『…しょうがないな。じゃあ宿題が終わって、暇のできた時に見せてあげるよ。
それと、国語と数学の宿題以外に、何かあったっけ?』
「ヘヘヘ…ついでだから聞いちゃおうっと♪」
…忘れんぼうで横着者である。
まぁ、忘れてしまったものはしょうがない。
「〜♪」
…メールである。
『あとは、わての国語の読書感想文』
「…つまり、宿題全てを僕に任せたってことだね…」
横着者は、トウジの方であった。
「…ま、負けた…だけど、逃げちゃダメだ…逃げちゃダメだ…」
独り言を呟きつつ、メールの返事を入力。
『それはさすがに知らないよ〜。読んだ本が同じだと怪しまれるし、
何冊も本を読む時間もないし。エヴァのテストとかで忙しいしね。』
「送信…トウジ、いい加減にしてよぉ〜」
口ではそうは言うものの、内心けっこう楽しんでるかもしれないシンジである。
『…わかった。じゃあ終わったらメールくれ!そしたらシンジの家に押し掛けるからな。
もちろんケンスケも連れて行くから覚悟しろよ!』
「…ケンスケも、かぁ。思ったとおりだよ(涙)」
結局シンジは、ケンスケとトウジに宿題を丸写しされたのだ。
報酬は…貰ってないという…
<あとがき>
小学校のころは、よくこんな手を使って宿題を写させてもらいました(笑)
当時、メールなんてものはないので、学校のプールの帰りなどの場でですよ。
どーも、久しぶりです♪<順序が違う…
夏休みは忙しいですねぇ〜。僕はバイトではなくボランティアやってました。
年下の子供と戯れるのはとても楽しいです♪
予期せぬ行動にでることもありますが…
さぁ〜て、次回のお話は?
……未定です(汗)
でわ、半年後にお会いしましょ〜!?<オイ