MS外伝2
-裁かれし者 その名はケンスケ-─
Made by 暗黒騎士ソード
「ううっ……マリオンかわいそう……」
と、暗い部屋でDVDを見ているのはレイである。
「ニムバス=シュターゼン……完全に狂っている人……」
「ユウ=カジマ中尉……碇君にちょっとだけ似ている」
どうやら、ガンダムシリーズの話を見ているようである。
そして、見終わるなりリツコの部屋に向かった。
「博士いますか」
ノックもせず、いきなりリツコの部屋に入るレイ。
「あらレイ、どうしたの?」
「実は……」
そう言って、要求を述べるレイ。
「なるほど、要求はわかったわ。すぐにでも準備にかかわるわ」
「有り難うございます、リツコお母さ(ベキッ)……」
「違うでしょう。リツコお姉さんでしょう。まったく、何度いったらわかるの……あら、レイ!?」
いつの間にか、レイは部屋からいなくなっていた。
次の日
「あだだだだだだ、先日は酷い目にあった」
と、全身ぼろぼろのケンスケ。(なんで復活したかは不明。リツコがかかわっている事だけは確か)
「まったく、男のロマンであるMSに乗ったとたんにあんな目にあわせるとは。あのMAD SCIENTISTは」
どうやら、そうとうリツコを恨んでいるようである。
しかし、彼には再び不幸が訪れた。
『キキーッ』
いきなり、黒塗りの車がケンスケの手前5センチで止まった。
「わああ!?あ、危ないじゃないか……ってこのシーンって前にも……」
そして、車から数名の黒服が出てきた。
「ま、まさか……」
「相田ケンスケだな?」
「わああああ、く、くるな〜」
「本人と確認。捕縛せよ」
「や、やめろ〜、もう俺を巻き込むな〜」
「目標が抵抗……プランをBに移行。それ、かかれ〜」
「うぎゃ〜!?」
こうして、またタコ殴りにされるケンスケであった。
「ううっ……こ、ここは……」
しばらくして、目がさめるケンスケ。
「おほほほほほ、お目覚めかしら相田君」
「で、でやがったな。このMAD SCIENTIST!」
「あら、そんな事が言えた立場かしら」
「なにっ!?そういや、いま俺はどこにいるんだ?」
「ふふふふふふ、RX-79BD-02のコックピットよ」
「なにぃ!?ま、また俺を巻き込むつもりか〜」
「安心しなさい。今回は、あなたも主役みたいなものだから」
「そ、そうなのか?」
「おほほほほほほ、あんしんなさい。それより、あなたの敵が来たわよ」
「へっ!?敵?」
あわてて、モニターを眺めるケンスケ。
そこには、頭部にV字アンテナを付け右手にはビームライフルを、左手にはシールドをそして胸にはミサイルを搭載し白をベースとしたボディをもつ機体が立っていた。
「な、なんだあれは……」
「あれこそ、ガンダム外伝の主役であるRX-79BD-03よ」
「しゅ、主役!?お、俺が主役じゃないのか?」
「まあ、あなたも主役みたいなものね。さあ、始めるわよレイ」
「はい博士……。マリオン、本当に裁かれし者を裁くわ」
そう言って、ビームライフルを構えケンスケの乗っている機体に狙いを定めるレイ。
「わわっ、ちょ、ちょっと待て……」
あわてて、回避行動をとるケンスケ。
「いいわよいいわよ。レイ、間髪入れず攻撃をしなさい」
「はい博士」
ふたたび、ビームライフルを連射するレイ。
「のほぉぉぉぉ〜、ひぃぃぃぃぃぃ〜」
悲鳴を上げつつも、何とか回避を続けるケンスケ。
「こら相田君、回避ばかりしてないであなたも反撃しなさい」
「そ、そんな事を言ったって……こ、こうなりゃヤケだ。うららららら〜」
危機的状況で、遂にイッてしまうケンスケ。
「いけ〜、胸部ミサイル〜」
胸部ミサイルを発射するケンスケ。
発射したミサイルは、レイの乗っているRX-79BD-03の左腕に命中した。
「くっ、左腕損傷……シールド防御不能。戦闘には支障無し」
冷静に状況を分析するレイ。
「ふ、ふははははははは、命中したぞ。こ、この機を逃すか。再び、胸部ミサイル発射」
しかし、ミサイルは発射されなかった。
「へっ、こ、これは……」
「ミサイルなら、もうないわよ」
「そ、そんなバカな……」
あわてて、ミサイルの残量を見るケンスケ。
確かに、ミサイルの残量はENPTY(無し)を示していた。
「のおおおおおおおおお〜、こうならりゃビームライフルで……って、こっちも何故かエネルギー切れ!?。こ、こうなれば格闘戦で」
ビームサーベルを抜くケンスケ。
「いくぞ〜、ユウ=カジマ〜」
完全に、二号機パイロットのニムバスになり切っているケンスケ。
「まやかしはいらないのだよマリオン!」
ビームサーベルを振るうケンスケ。
しかし、レイの巧みな回避行動でかすりもしなかった。
逆に、レイの攻撃を受け2本あったビームサーベルの一つを破壊されてしまった。
「くっ、くそっ……。だが、まだだ……いくぞマリオン!」
ヤケになったのか、一気に間合いを詰めるケンスケ。
レイもケンスケの動きに応じて、ビームライフルで応戦した。
だが、ケンスケの動きは予想以上に早くレイの攻撃は命中しなかった。
そして、間合いを詰めてきたケンスケがレイを捕らえた。
「もらったぞマリオン」
ビームサーベルをくり出すケンスケ。
「甘いわよニムバス」
「なにっ……はっ、しまった。この話のラストって、確か二号機がやられる……」
そうこうしているうちに、ケンスケのビームサーベルが3号機の頭部を貫いた。
しかし、レイのビームサーベルもケンスケの乗る2号機の胸に刺さっていた。
「なっ……うな阿呆な〜!お、おのれMAD SCIENTIST〜〜〜〜〜〜〜〜!」
ケンスケの悲鳴を残し、機体は爆発した。
「マリオン……裁かれし者は滅んだわ」
なぜか、余韻に浸っているレイ。
どうやら、満足しているようである。
そしてもう一人。
「お〜ほっほっほっ、また私のGへの夢が一歩前進したわ。さあ、このデータを元に新たなるGの開発をするわよ」
どうやら、こちらも満足しているようである。
哀れケンスケ、またもやMS戦闘の戦死者となってしまった。
(おしまい)
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あとがき
ども、二作目になります暗黒騎士ソードです。
いや〜、BD系MSはいいですよ〜。乗ったパイロットは、確実に発狂寸前まで追い込まれる。この部分が最高ですね。
私もMSのパイロットなら、BDに乗りたいですね。しかも、BD1号機を汎用型に改造して。でも、2号機や3号機も捨てがたいな。
なんか、わけのわからない話になりましたが感想をお待ちしてます。
でわ、また会う日まで。
暗黒騎士ソードさんからSSを頂きました(^▽^)ありがとうございます〜
な、なんとっ!電波を受信したそうでMSシリーズの外伝その2を頂きました、今回もケンスケが主役?かな。
今回のMSはオリジナルシリーズ、レイちゃんDVDを見たら再現したくなっちゃたんでしょうね、普通なら妄想で終わりますが、リツコお母さ(ボクッ)・・・リツコお姉さんがいますので本当に再現が可能、早速実行に移しましたね。
ケンスケ、やられるのがわかっているのに乗る(乗らされている?)のは血が騒ぐんでしょうね。ガンダムに乗っても戦死するとは・・・オイシイ役ですね(爆)
とっても素敵なSSをくださった暗黒騎士ソードさんに皆さん感想を送りましょう。
暗黒騎士ソードさんのHPはこちら!「反乱軍総司令部『イルナーダ』」
皆さんの感想が作者の力になります!一言でもよいから感想を書きましょう!!
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