超MS外伝 リツコの野望
−激突!MSバトル−
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「うーん、Sガンダムも開発し私の野望もひと段落ってところね。けど……」
「チラシ?なんの?」
「う〜ん、どうやらリツコがばらまいたチラシみたい」
「アスカ、迷わず捨てようそれ」
「そうしたいんだけど、ここに書いてある優勝賞金1000万円が気になるのよね」
「1000万円!?」
驚くシンジ。
「一体、どんなチラシなんだよ」
「ええと……『第3東京市の強者よ集え。第1回、激突!MSバトル』だって。二人ひと組で参加だって」
「リツコさんらしいや」
「どうするシンジ。1000万円あれば、私達のハネムーン費用は完璧よ!」
「そうだけど。なんかねえ……」
「もしかして、リツコが関係しているから?」
「そうだね。リツコさん主催ってところが……。どうするアスカ」
「……出ましょうシンジ!」
と、力強く叫ぶアスカ。
「で、でるのアスカ」
「いい、シンジ。あんたとわたしのMS操縦テクは世界1よ。となれば、この大会は私達が勝利して当然のものよ」
「た、確かに……」
「それじゃあ、大会本部に参加を申し込むわ。むふふふふふふ、優勝は私達で決まりよ!」
拳を握りしめるアスカであった。
かわってこちらはケンスケの家。
「ううう……俺の人生ってなんなんだ……」
ベットで包帯をぐるぐるに巻かれ、点滴を繋いでいるケンスケ。
しかし、いつものことながらケンスケの平穏な日々はあっさりと終わりを迎えた。
『ドタドタドタ!』
「な、なんだ……!?まさか!」
『バタン!』
いきなり、数人の黒服が部屋に入ってきた。
「相田ケンスケだな!」
「ま、ましゃか……」
「ネルフ技術部長、赤木リツコ博士の命令でお前を拘束する」
「い、いやじゃあああああああああああああああああ!もう、俺をまきこまないでくれえええええ!」
必死に抵抗するケンスケ。しかし、抵抗も空しくケンスケは黒服によって拉致された。
それから数日後。
ネルフ本部地下では、数多くのMSがひしめいた。
「おほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほ、集まったようねGに導かれし勇者達!」
と、完全に自分の世界に使っているリツコ。
「これより、ネルフ主催(本当はリツコ)による第1回激突!MSバトルを開催するわ。じゃ、さっそくだけど参加チームを正面の電光掲示板に表示するわよ」
そういって、電光掲示板のスイッチを入れるリツコ。
そこには、参加者のチーム名がびっしりと書かれていた。
チーム名 | パイロット | 出場機体 |
チームアスカ | 惣流=アスカ・ラングレー、碇シンジ | ZプラスC型、Ex−Sガンダム(ユイ入り) |
チーム三十路 | 葛城ミサト、加持リョウジ | ガンキャノン、ジム・カスタム |
チームオペレーターズ | 日向マコト、青葉シゲル | ガンダムMK−V、マラサイ |
チームじいさんズ | 冬月コウゾウ、キール=ローレンツ | 旧ザク、ザク2J型 |
チームアヤナミ | 綾波レイ、渚カヲル | FAZZ、百式 |
チームケンスケ | 相田ケンスケ、AI(代役) | サイコガンダムMK2、ゲルググ |
ゴングを鳴らすリツコ。
そして、大会は始まった。
まず、始めに戦いの火蓋を切ったのは冬月とキールのチームじいさんズと加持とミサトのチーム三十路であった。
戦いの場所は、草原であった。
「やれやれ、初戦は三十路コンビか」
と、キール。
「ふむ……アル中の葛城君が相手か。楽勝だな」
なぜか強気の冬月。
「副司令……ザクに乗っていてその強気……いったいどこから来るのですか」
「そうよね。全く根拠がないわ」
呆れる加持とミサト。
「ふふふふふ、なぜ我々がザクに乗っているかわかるかね葛城君!」
意味なく強気の口調を崩さない冬月。
「それは!ザクがもっとも、コストパフォーマンスに優れた機体だからだよ。まさに、ジオンの魂だよ」
「いや、これはMS同士のバトルですから……。その、コストは関係ないかと……」
『し、しまった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!』
悲鳴をあげるじいざんズ。
「ど、どうする冬月先生」
「あ、案ずるな。儂らのほうが、人生経験は上だ。勝機は十分にある」
「そうじゃな。ゆくぞ、三十路コンビ」
そう叫びながら、ミサトと加持に突っ込む冬月とキール。
「ふっ、ザク程度で我々を倒そうとは。葛城、支援を頼む」
「了解!」
キヤノン砲で攻撃するミサト。
「ぶげ〜!?」
直撃弾をまともにくらい、後方に吹っ飛ぶ冬月のザク1。
「ああ、冬月先生!?おのれええええええ!よくも冬月先生を!」
ヒートホークで斬り掛かるキール。
「甘い。ザクじゃ、ジム・カスタムは倒せないぜ」
ジムライフルを至近から撃ちこむ加持。
「のおおおおおおお!?」
全弾まともに受けるキールのザク2J型。
「これで終わりよキール議長」
キャノン砲で攻撃するミサト。
『チュド〜ン』
「おべぎゃああああ!?」
なすすべもなくやられるキール。
「よし、まずは1チーム撃破だな」
「そうね。後は、他のチームの様子を見て動きましょう」
かわって山岳地帯では、レイ&カヲルのチームとケンスケ&AIのチームが激しい戦いを繰り広げていた。
「ちぃ、サイコガンダムMK2か。厄介だな」
と、カヲル。
「安心して。Iフィールドも実体弾を防ぐことは出来ないわ」
「なるほど。じゃあ、僕はゲルググを倒す。君は、サイコガンダムMK2を頼む」
「了解したわ」
サイコガンダムMK2と退治するレイのFAZZ。
「むむっ、百式とFAZZか。どちらも、ビーム兵器主体のMS。このサイコガンダムMK2にはかてまいて!ゆくぞ」
リフレクタービットをくり出すケンスケ。
「くっ……。やられるわけにはいかないわ!」
操縦テクニックを使い、ビットをかわすレイ。
「いくら、Iフィールドがあっても大出力の兵器には!」
ハイパーメガカノンで攻撃するレイ。
「ぬわんのおおおおお!」
Iフィールドに出力を最大にし、防御体勢を整えるケンスケ。
気力が通じたのか、ハイパーメガカノンはIフィールドによって阻まれた。
「そ、そんな……。なら、ミサイルで!」
ミサイル攻撃をするレイ。
「のおおおおおおおお!?み、ミサイルは防げない。しかし、そんなマメ鉄砲が通用するか」
有線制御式のビームサーベルで攻撃するケンスケ。
「きゃああああ……」
右腕を切り落とされるレイのFAZZ。
「こ、このままでは……」
「レイ君!くっ、やらせん!」
ビームライフルで攻撃するカヲル。だが、Iフィールドによって攻撃は阻まれた。
「うはははははは、無駄だ無駄だ。このサイコガンダムMK2にビームライフル程度の武器が通用するか。これでも食らえ、金色のMS!」
リフレクタービットで攻撃するケンスケ。
「ぐわあああああああ!?」
直撃弾を受け、戦闘不能になるカヲルの百式。
「フィ、フィフス?」
「次は、そのFAZZだ!くらえええええええ!」
リフレクタービットとビーム砲で攻撃するケンスケ。
「きゃああああああああ!?」
集中放火を浴びて、ぼろぼろになるレイのFAZZ。
「ふははははははははははははははははは、俺様の勝ちだぜ!」
雄叫びをあげるケンスケであった。
「ふっ、どうやら俺達の敵はシンジ君とアスカちゃんか」
と、森林地帯でシンジ達と対峙しているマコトとシゲル。
「お、おい、勝てるのか?相手はシンジ君とアスカちゃんだぞ」
「うろたえるなシゲル。俺達は強い!」
「わかった。俺も男だ!いくぞ、シンジ君!」
ビームライフルを構え、シンジに攻撃するシゲル。
しかし、ビームは命中する直前に雲散霧消した。
「なっ、なぜにビームライフルが効かない?」
「Iフィールドだシゲル」
「ど、どうするマコト!」
「案ずるな。俺のガンダムMK−Vにはサイコミュ兵器がある。Iフィールドも、こいつをふせぐことはできまい」
「よし、それなら問題はない。いくぞ、シンジ君」
無謀にも、シンジに突っ込むシゲル。
「うりゃああああああああ!」
ビームライフルを撃ちつつ、ヘッドバルカンで攻撃するシゲル。
だが、彼はあることを忘れていた。
シンジに他にもうひとりいることを。
『チュドーン』
「へっ!?」
背後から攻撃され、シゲルの乗るマラサイ胸部に穴が二つあいていた。
「ふっ、私を忘れてもらっちゃ困るわよ」
上空でウェーブライダー形態で旋回していたアスカが、シゲルの背後から攻撃したのである。
「ひ、ひきょうだぞアスカちゃん!」
「ボーとしているそっちに責任があるわ。シンジ、あとはメガネだけよ!」
「了解!まかせよアスカ」
ビームサーベルを抜き、マコトと対峙するシンジ。
「や、ヤバい……1対1では勝ち目がない。こうなれば……逃げる!」
あっさり敵前逃亡するマコト。
「逃がすか!」
しかし、その背後からシンジが斬り掛かってきた。
『ザク!』
「なっ……は、背後からとは、ひ、卑怯だぞシンジ君」
「日向さん、これはルール無用のバトルロイヤルですよ」
「し、しまった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
『チュドーン!』
あっさり、爆発するガンダムMK−V。
「よし、まずは1チーム」
ガッツポーズをするシンジ。
「他のチームはどうなったのかしら?」
と、アスカ。
「さあ。でも、リツコさんからの合図がないところを見るとまだ予選は終わってないね」
「しゃあない。もう1チーム潰しますか」
そこへ、加持とミサトのチームがやってきた。
「げっ、あれはシンジ君とアスカのチームよ」
「や、ヤバい。逃げるぞミサト」
あわてて逃げ出すミサトと加持。
「ふっ、逃がさないわよ加持さんにミサト!」
一気に間合をつめ、ビームカノンで攻撃するアスカ。
『あんぎゃああああああああああ!?』
直撃弾をうけ、あっさりやられる加持とミサト。
「おほほほほほほほほほ、どうやら予選は終結したようね。それじゃ、最終バトルフィールドを教えるわ。最終バトルフィールドは、この特設リングよ」
と、湖から巨大なリングが出てきた。
「こ、これは……」
「リツコのやつ、自分の趣味の為にこんなものまで作ったのね」
呆れるシンジとアスカ。
「ふははははははは、どうやら決戦の舞台は整ったようだな!よし、いまこそ俺が最強の称号を手に入れ栄光の座につくのだ!」
どうやら、リツコに改造されたのか、またおかしなことをのたまうケンスケ。
「じゃあ、ルールを説明するわ。戦うのは、この特設リングのみよ。もちろん、この特設リングから出た場合には失格。勝利条件は、相手チームのMSを全て撃破したほうにあるわ」
「ふっ、単純ね」
自信満々のアスカ。
「ただし、試合開始から10分後にはリングがN2爆雷で破壊されるから」
『な、なに考えているんですかああああああああああ!?』
電撃ツッコミを入れるシンジとアスカ。
「ほほほほほほほ、より緊迫感をあげるためよ」
「も、もはや、何を言っても無駄ね」
呆れるアスカ。
「とにかく、10分以内に勝負を決めよう」
「そうね。それに、相手はサイコガンダムMK2よ。しかも、パイロットは相田だし」
納得したのか、特設リングに上がる二人。
ケンスケも、サイコガンダムMK2をリングに上げていた。
「およ、そういや俺のパートナーであるゲルググは?」
どこにも見当たらないゲルググ。
「あら、どうしたの相田君」
「おっ、MAD赤木か?俺のパートナーであるゲルググは?」
「先ほどの戦いで、カヲル君に撃破されたわ。だから、決勝は、あなた一人だけよ」
「にゃ、にゃにいいいいいいいいいいいいいい!?」
「じゃあ、そういうわけで……。決勝戦、始め!」
『カーン!』
ゴングを鳴らすリツコ。
「ふっ、どうやら相手はたった1機のようね。シンジ、一気にきめるわよ」
「了解アスカ!」
一気に間合をつめる、ZプラスC型とSガンダム。
「ぬわんのおおおおおおお!この、サイコガンダムMK2とてサイコミュ兵器を満載したMS。まけるものかあああああ!」
ビームを乱射し、リフレクタービットを撃ちまくるケンスケ。
しかし、シンジとアスカは機動力を活かしてその攻撃を全てかわしていた。
「ぬおおおおおおお!なぜ、当たらない!」
『ビービービー』
その時、コックピット内部で警告音が鳴り響いた。
「な、なんだ……のお、エネルギー切れだと!?」
次の瞬間、一切のビーム兵器とビットの動きが止まった。
さらに悪い事が重なり、Iフィールドも消滅した。
「のうううううう!?う、動く事すらままならぬ。ど、どうするのだ!」
本気でうろたえるケンスケ。
「シンジ、どうやら相田の機体は動けないようね」
「そうだねアスカ。一気にきめるよ!」
「わ!ま、まて、碇に惣流。お、俺の負けだ。こ、降参……」
『でやああああああああああああああ!』
ビームサーベルを構え、いっせいに斬りかかるシンジとアスカ。
『ズバ!ズバ!』
2機のMSにより、ズタズタに切り裂かれるケンスケのサイコガンダムMK2。
「こ、こんな、バカな……。こ、この機体なら優勝できると言っていたのに。お、おのれMAD SCIENTIST〜!」
あっさり爆死するケンスケ。
こうして、リツコの趣味まる出しのMS大会はチームアスカの優勝で幕を閉じた。
(おひまい)
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あとがき
ども、暗黒騎士ソードです。
ZZ編に入る前に、ちょっち私の趣味まる出しでこの話を書いてみました。
いや、MSでガチンコやったら面白そうだと思いまして。
まあ、ケンスケは毎回のようにやられてますけど。
では、また会う日まで。
暗黒騎士ソードさんからSSを頂きました(^▽^)ありがとうございます〜
リツコさんの野望の為に開催されたMSバトル、優勝賞金1000万とは豪華ですね(経費で落とすんでしょうね)お金に目がくらんだアスカちゃん出場を決めましたね。ケンスケは強制的に参加、不幸です(笑)
各キャラが乗るMSはその人物のイメージと合っていますね(チームじいさんズはザク、年代物ですね)
激しい?予選が行なわれ決勝は予想通りチームアスカ対チームケンスケ、ケンスケ予選でゲルググを失ったのが痛かったですね。即効で倒されました。
優勝したチームアスカ、優勝賞金でハネムーンは決定ですね。
リツコさん、第二回MSバトルを開催してくれ!と感想を送りましょうね。
とっても素敵なSSをくださった暗黒騎士ソードさんに皆さん感想を送りましょう。
暗黒騎士ソードさんのHPはこちら!「反乱軍総司令部『イルナーダ』」
皆さんの感想が作者の力になります!一言でもよいから感想を書きましょう!!
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