EVA CHANGING

Vol.10

ひととき

 1人づつに与えられた部屋に荷物を置いたアスカ達は1階の広間でくつろいでいた。窓から入る涼しい風が気持ちよい。

「美味しい、美味しい」

 ミサトはすでにビ〜ルを開けてできあがっていた。ここに来る前に事前に食料などはスタッフに用意させて買いに行く必要は無かった。そしてビ〜ル用にもう1台冷蔵庫が用意されていた。

「ミサトさん、飲み過ぎですよ」

「大丈夫よ、シンちゃんも飲む〜?」

「いりません」

 シンジは注意を促すがミサトは飲むのを当然ながらやめない、広間はアルコ〜ルの匂いが充満してきた。

シンジ君、気持ち悪い

 アスカは匂いのせいか口をおさえ、顔色が青かった。いつもならこの程度は何ともないのだが性格の違うアスカはアルコ〜ルは弱かった。

大丈夫?出ようか

うん

 シンジはフラフラになっているアスカの手を握り外に出た。普通ならレイも一緒に行くところだが、アルコ〜ルの匂いだけで酔っぱらってペンペンと一緒にソファ〜に寝ていたのだ。

「あそこにベンチがあるから休もうよ」

う、うん

 アスカは気分がすぐれなかったが、シンジに手を握られている事は十分に理解しておりホンノリ顔が赤かった。

「よいっしょっと」

 声を出して座るシンジ、ちょっとおばサン入っている。アスカはまだ立っていた。

「どうしたの?座らないの」

シンジ君、手

「あっ!ごっごめん」

 指摘され慌てて手を離した。アスカはくすくす笑いながら隣に腰を下ろした。

「ごっごめん、アスカ気がつかなくて」

ううん、迷惑かけてごめんなさい

 2人はそれから涼しい風の中、広がる青空、緑の草原を眺めていた。

「ふう〜空気が美味しいね」

ええ、街では味わえないから・・」

 風がふきアスカの長い髪が舞う、シンジはその姿に見とれていた。

?どうしたの

「あ、な、なんでもないんだ」

 アスカに見つれられ、ドキリとし真っ赤な顔をそっぽに向けた。

(かっ可愛かったなアスカ)

ヘンなシンジ君。散歩しましょうか?

「うっうん」

 2人はベンチを立つとレンガで舗装された、道を歩いた。

きれいね

「そうだね」

・・・・

「・・・・」

 会話が無くスタスタと歩きつづけた。シンジはなんとか会話をしようと頭をフル回転させたが考えつかない。

「ア、アスカ・・」

なにシンジ君?

「そっその、あの・・」

 なかなか言葉が出てこない、シンジは2人っきりと意識して鼓動が早まっていた。

あっシンジ君、あれ

 アスカは前方を指差した。見えるのは湖、走り出す。

行ってみましょう

「う、うん」

 走っていってみるとそこは透き通った湖、アスカはおもわず歓声を上げた。

すご〜い、水がきもちいい

 アスカはサンダルを脱ぎ、冷たい水に足をつける。

「へえ、こんなところに湖か」

 バシャバシャ

シンジ君、え〜い

「うわ」

 アスカは水を両手ですくうとシンジにむかってかけはじめた。

ふふふ

「やったな、おかえしだ」

 バシャバシャ

きゃっ、つめた〜い

 シンジのおかえしにアスカは笑いながら逃げる。少しの時間続いた。

「あ〜あ、びしょびしょになっちゃった」

ふふふ、ごめんね

 シンジはほぼ頭からずぶ濡れの状態であった。一方アスカは手加減のせいもあり、あまり濡れてはいなかった。

明日、泳ぎにきましょう

「そうだね・・・へっくしょん」

早く戻って着替えましょう

「うん、帰ろうか」

 2人はよい場所をみつけ満足な足取りで別荘に戻った。

「ただいま〜・・むう」

ただいま・・・うっ

 玄関を開けると鼻をつまみたくなるようなアルコ〜ルの匂いが充満していた、

「な、これは」

 鼻と口をおさえ広間に行ってみると、床には足の踏み場の無いほどのビ〜ルの缶。そしてミサト、レイ、ペンペンはソファ〜の上で酔って爆睡していたのであった。

「・・・・」

シンジ君、片付けよう

 2人はいまさらながらミサトに呆れ、時間をかけて掃除とアルコ〜ルの匂いを家から出した。夕食の頃にはミサトはすっきり眼が覚めたが、レイとペンペンは次の日まで待つのであった。


「こんにちはアスカです。今回はシンジ君と2人っきりキャ!」

「あらアスカ幸せそうね」

「ミ、ミサトさん、ビ〜ルを飲んでいたんじゃ?」

「ふふふふ甘いわねアスカ、私の嗅覚にかかれば、おいしい話のところ参上するわよ」

「・・・犬?」

「私の目の届かないところで、アスカちゃっかりしてるわね」

「そっそんなんじゃありません」

「シンちゃんも、もう少し積極的になればねえ」

「そう碇クン私ならいつでもいいわよ」

「レイさん!」

「今回出番無かったわ。怨むわjun16さん」

「ここは私とシンジ君の連載なんです。レイさんも連載持っているじゃないですか」

「あらアスカ〜、シンちゃんとの連載〜?大胆ねえ」

「ち、違います!」

「コメディ〜はイヤ、恋愛がイイ」

「だって性格変えたら、ああなったってjun16さん言ってましたよ」

「jun16さん・・・・殲滅ね」

「そんな事したら連載終わっちゃう」

「問題無いわ、LRSは他でもあるもの」

「でも明るいレイさんを気に入ってくれている読者さんもいるんですよ」

「そう・・・」

「だから殲滅なんてやめてくださいね」

「・・・イヤ」

「・・ああ、もう」

「アスカここは私にまっかせなさい!レイ、私からjun16にLRSを描かせるように言っておくからやめなさいね」

「LRS・・・碇クン・・・ポッ・・・わかりました」

「ミサトさん凄い」

「まあ私にかかればね」

「jun16さん描いてくれますかね?」

「大丈夫よ、言う事聞かない時は、これでフフフ・・・・最近愛銃が血を吸いたくてウズウズしてるのよ」

「ミサトさん・・・というためにjun16さん身の安全の為に描いてくださいね」

 こんな連載小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


Vol.9 高原の風 Vol.11 BLUE SKY

EVA CHANGING Vol.10 ひととき