EVA CHANGING
Vol.14
ちょっとそこまで
十分に休みを満喫したアスカ達は明日帰る事にした。シンジとアスカは今日は少し歩いたところにある丘に来ていた。
「シンジ君見て、ほら」
アスカは広大な草原を指さした、そこは一面の花でうめ尽くされていた。
「うわ〜凄いね」
「行ってみましょう!」
アスカはシンジの手を握ると走り出した。シンジは突然の事でちょっと赤くなる。
「綺麗〜、来てよかったね」
近くにきたアスカはあまりの綺麗さにおもわず、シンジにほほ笑み感嘆の声をあげた。
「う、うん、その、アスカ手を・・」
シンジは振り向いた時のアスカにおもわず心臓が高鳴り、顔を赤らめる。
「えっ?あっご、ごめんなさい」
今まで気がついてなく、ずっと握っていたシンジの手をおもわず離した。顔は当然赤い。
「い、いや僕のほうこそ・・・・・・」
「で、でも・・・・・」
モジモジモジモジ。
互いにモジモジ、遠くから見たら間抜けな光景である。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
互いに向いたまま、二人は下を向き赤くなる。アスカは時々シンジの顔を見てはまた目線を下げと繰り返す。シンジもまた同じであった。
(どうしよう、イキナリ手を握ったからはしたない娘(こ)だと思われちゃった)
(カ、カワイイ。アスカってこんなに可愛かったんだ)
思い違い、この光景が30分は続いた。
ギュウウウウウ〜〜・・・・!!!
二人のお腹の音か辺りに響く。
(えっ!どうしてこんな時に、もう恥ずかしい〜〜)
(たは〜、そういえばお腹空いたな)
アスカはお腹の音を聞かれ、顔の赤が倍増になっていた。シンジは別に気にもしなくお腹をさすった。
「お腹空いたね。食べようか?」
「う、うん・・・・」
シンジは背負っていたリュックサックからシ〜トを取りだし花が咲いてない場所に広げる。アスカは靴を脱ぎシ〜トに上がる。そして持っていたランチボックスを開けてお弁当を広げた。
「うわ〜美味しそうだね」
「ふふ、シンジ君には敵わないけど」
ずらっと並べられた料理、サンドイッチやチキン、ソ〜セ〜ジ、色トリドリフル〜ツが食欲をそそる。
「さあどうぞ」
「いただきま〜す」
モグモグ
サンドイッチを口に運び一口。アスカはシンジの次の言葉が気になる。
「どう?」
「うん、美味しいよ!新鮮なレタスにカリッとしたカツ、ソ〜スも深みがあって最高のカツサンドだよ」
料理の鉄人シンジによる最高の褒め言葉。アスカはパッと明るく微笑んだ。
「嬉しい!シンジ君に褒められるなんて、これも食べて」
「うん」
モグモグ
「どう?」
「これも美味しい!綺麗に切ったトマト、繊維をだめにしてなくタマゴは絶妙のゆで方!」
「ありがとう!」
あまりの美味しさに次々に口に運んでいく。アスカはシンジの食べっぷりを見ているだけで幸せであった。
そしてアスカはちょっと大胆な行動に出た。
「シ、シンジ君、ア〜ンして」
「えっ?」
アスカは頬を赤らめながらフォ〜クにソ〜セ〜ジをさし、シンジの口に持っていく。
「ア、ア〜ン」
「で、でも・・・・」
イヤンイヤンと首を振りながらシンジの前にソ〜セ〜ジ。
「私が食べさせてあげる」
「う、うん」
「ア〜ン」
パク
「美味しい?」
「う、うん」
アスカの上目づかいにシンジはテレながらもうなずく。
「じゃあ、卵焼きね。ア〜ン」
「う、うん」
二人は恥ずかしがりながらの食事は続いが、とても楽しい昼食であった。
ちなみにミサトは相変わらずのビ〜ルを飲んで爆睡中、レイもアルコ〜ルの匂いで爆睡中、ペンペンは一匹で湖に泳ぎに行っていた。そういった訳で二人っきりで丘に来たのである。
「アスカです。え〜もう帰っちゃうの?」
「な〜に言っているのよ。さんざんシンちゃんと楽しんだでしょ」
「えっ、そ、それは」
「照れない照れない、私もビ〜ルをイッパイ飲めて最高だったわ」
「ミサトさんはどこでもビ〜ルを飲めればいいんでしょ」
「ははは、いいじゃない。シンちゃんはアスカの手作りのお弁当を食べて幸せ、アスカは食べさせてあげて幸せだったんでしょ」
「も、もう」
「・・・私、今回出番が無かったわ・・・シクシク」
「レ、レイさん」
「碇クン・・・シクシク」
「レイ、仕方ないわよ。ここはシンちゃんとアスカの愛の劇場なのよ」
「・・・・愛の劇場・・・シクシク」
「そ、そんなんじゃありません。レイさん泣かないで」
「んでもって、最後は・・・イヤ〜ンこれ以上はお姉さんの口からは言えないわ」
「ミサトさん!」
「はいはい、この辺でじゃ〜に〜」
「あ、いっちゃった。レイさん泣かないで」
「シクシク、シクシク、碇クン・・・」
「ここは愛の劇場じゃないからレイさんにもきっと出番がきますよ」
「本当?」
「本当です」
「・・・次回は私と碇クンが一つに・・・ポッ」
「それはダメです!〜〜」
「どうして?」
「だって、その一つって・・・なに言わせるんですか」
「アスカが想像している事よ」
「イヤ〜!レイさんのエッチィ〜〜〜」
「どこに行くのかしら?・・・まあいいわ。次回は・・・・ポッ」
何か甘くなりましたね、まあいいかな(^^)
こんな連載小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
EVA CHANGING Vol.14 ちょっとそこまで