EVA CHANGING

Vol.35

正夢?

・・・シンジ君・・・・

ん?なんだいアスカ

・・・シンジ君・・・・

どうしたの?

・・・さよなら・・・・

さよならってどこに行くの?

・・・シンジ君のいない所

えっ?

さよなら・・・シンジ君・・・

あっ待ってよ!

・・・・

待ってよアスカ!

さよなら

僕を置いて行かないでよ!

・・・・

アスカ!

・・・・

アスカ〜〜〜!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アスカッ!!・・・・・・夢?」

 シンジはアスカの名を叫び目覚めた、興奮し息が荒く背中には悪夢を見たせいか冷たい汗が流れた。

「シンちゃん、おっは〜〜」

「えっ?ミサトさん、アスカは?」

 台所を見まわすがアスカの姿は無く出勤前なのにビ〜ルで頬が赤くなっているミサトが椅子に座っているだけであった。

「アスカはね・・・」

 飲んでいたビ〜ルをテ〜ブルに置き真剣な表情でシンジを見た。

「アスカは?・・・・」

「実は・・・」

 ミサトの口からどういう発言がでるのか鼓動が高まり手に汗を握り生唾をゴクリの飲み込んだ。

「学校に行ったわよん♪」

 ガクッ

 思わずこけるシンジ。

「が、学校ですか」

「そうよ、先に行っちゃったわよ」

「そうですか、良かった〜〜〜」

 先ほど見た夢が正夢にならなくてホッと胸を撫で下ろした。

「なにが良かったの?」

「実は・・・」

 先ほどの夢をミサトに話した、するとまた真剣な表情になりシンジを見た。

「シンちゃんそれは正夢かもね」

「えっ?どうしてです、アスカは先に学校に行っただけですよ」

「それよ、いつもなら2人で行っているでしょ。それなのに今日はアスカが先に行ったのよ」

「そうですね、遅刻しそうになっても僕を待ってくれるしあっ!

 何かを思い出したのか大声を上げ口を開けたまま固まった、それを見たミサトはシンジに気づかれないようにニヤリと口元を歪めた。

「ア、アスカにキ、キキキキキライって言われたんだ・・・・」

「そうよ、怒って先に行ちゃったのよ」

「そうだ!昨日お風呂を覗いちゃったんだ・・・」

「ようやく思い出したわね」

 アスカにピンタされた時は何故されたか分からなかったが、壁にぶち当たった衝撃で思い出した。

・・・・最低だ俺って

 自分の行動を恥じ、握りこぶしを床に叩きつけた。

「卑下する事無いわよ、若さゆえの過ちは誰にでもあるものよ」

 シンジの肩に優しく手をやりなぐさめる。

「でも昨日どうしてあんな事をしたんでしょう?」

「それはシンちゃんが男の子だからよ」

「男でも僕は常識を持っていますよ、あの時確かミサトさんが・・・・」

 眉間に指を当て何かを思い出そうとするがなかなか思い出せない。

「えっ、な、何が」

「あの時ミサトさんが何かを・・・この後が思い出せないんですよ」

 やばい!

 額に冷や汗が流れた、大元の原因はミサトにある。もしシンジが思い出したらタダではすまないだろう。

「そ、そうかしら私は何も知らないけど。それより時間は大丈夫なの?」

「時間?あっ!!!!!!」

 言われ時間を見るといつも登校する時間より10分も過ぎている。

「ち、遅刻だ〜〜!」

 もう走っても遅刻確定である。急いで部屋にもどると準備をし玄関に向かった。

「大変だ〜〜!」

「車で送ってあげましょうか」

「遠慮します」

 キッパリと断り玄関を閉めるとダッシュで家を出て行く、車なら遅刻しないのだがミサトの車に乗るくらいなら遅刻を選ぶシンジであった。


「う、ううシンちゃん冷たいのね」

「何がですか?」

「私の車に乗ってくれないの?」

「乗ったら体と魂が分離するのでイヤです」

「うう〜〜ハッキリ言うのね」

「だってミサトさんレ〜ス感覚で運転するから、横に乗っていると苦しいんですよ」

「良いじゃない〜慣れているでしょ」

「慣れてないですよ」

「そう〜〜?いつもアスカのピンタ食らっているから首の筋力はあるでしょ、だったらGがきてもOKね」

「・・・Okじゃありません、それにピンタもいつもじゃないです。今回は何故か多かったんです」

「ふ〜〜ん、でもアスカ随分怒っていたわよ〜どうするの」

「どうしましょう、僕も困っているんですよ」

「男の責任を取るしかないわね」

「責任ですか」

「ええっ!わかるわよね」

「・・・はい」

「んじゃ式場の段取りは私に任せといてね」

「?式場って何ですか」

「また〜〜とぼけちゃって結婚式よ」

「ミサトさん結婚するんですか?」

「違うわよ、シンちゃんとアスカのでしょ」

「えっ?僕とアスカ〜?どうしてですか」

「今言ったでしょ、男の責任取るって」

「せ、責任って結婚の事だったんですか?」

「他に何があるのよ」

「誠意を込めて謝る事だと思いました」

「・・・・・・ふう〜〜シンちゃんもまだまだ子供ね」

「・・・すいません」

 シンジ君の夢、全てが現実にならないようにね(^^;)

 ミサトさんお姉さんぶっているけど原因は自分が作ったんですけどね。

 さあシンジ君、学校に走れ〜〜

 こんな連載小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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