EVA CHANGING
Vol.43
衝撃
(シンジ君、どうして早引きしたのかな?)
上の空だった学校は終わり一人下校するアスカ、いつも隣に居るシンジはいない。
(実験ならアタシも呼ばれるけど・・・・・・)
チルドレンの実験はレイを除いて一人で行うのはまずありえない、様々な考えが浮んでくるがこれだという考えが無い。
(・・・考えるのはやめにして、今日の夕食は・・・・)
ヒカリ達と寄り道をしない時は買物をして帰る為商店街へ向かった。
(何にしようかな・・・・)
八百屋で足を止め、安い品を探す。そこから夕食を考えるのだ。
(・・・・あっキャベツが安い・・・・そうだロ〜ルキャベツにしようっと)
キャベツとその他安い野菜を購入するとス〜パ〜に向かい、肉や調味料、その他諸々を購入した。
(たくさん食べるから何個つくろうかな)
材料を購入して帰宅道、ロ〜ルキャベツの個数を考えていた。
(3人だと・・・・15個くらいかな?)
ミサト、シンジ、アスカ、単純計算で1人5個。しかしアスカはそんなに食べないので残りの数個は2人に割り当てられる。
「・・・ただいま」
シンジが帰ってきていると思うと流石にいつものように大きな声が出ない、少し緊張して台所に向かった。
「あらアスカ、おっかえり〜〜!」
「ミ、ミサトさんっ、な、なんて格好しているんですか!」
台所に居たミサトに驚いて買い物篭が手から滑り落ちた。
「お風呂上りの一杯はこの世の最高ね〜〜♪」
ミサトは風呂上がりのようである、火照った身体には冷たいビ〜ルが美味しい。
「だからどうして何も着てないんですか!」
アスカは顔を真っ赤にして叫んだ、ミサトは何も着ておらず素っ裸で腰に手を当てビ〜ルを飲んでいる。
「だって〜〜気持ち良いんだもん、裸族の気持ちが分かるわ〜〜」
「シ、シンジ君が見たらどうするんですか!」
シンジが見たら出血多量で死ぬであろう。
「シンちゃん〜?シンちゃんなら居ないわよ」
「ほっ、良かった」
安心した、まだ居ないようなのでミサトを見る事は無い。
「くうう〜〜美味いわ〜〜〜」
「わかりましたから、早く何か着てください」
「良いじゃない、男は誰も居ないんだから」
「ペンペンが居るじゃないですか」
アスカの横にはペンペンが居たが・・・
「クワアア〜」
ミサトに興味は無くあくびをしていた。
「ペンペン、私の体に興味は無いみたいよ」
「やっぱりペンペンも若い方が良いのかしら?」
ペンペンはアスカと一緒にお風呂に入ると喜ぶしじゃれてくるがミサトとは一緒に入ろうとはしない。
「あ〜〜〜?アスカ〜〜何か言った〜〜ぁ!」
アスカの言葉にカチンときた、こめかみに怒りマ〜クを浮びあがらせアスカ詰め寄る。
「い、いいえ何も・・・」
「そう〜〜私には若い方が良いって聞こえたんだけど」
「そ、空耳ですよ、ミサトさんも十分に若いですよ」
「本当〜〜?本当にそう思ってる〜〜?」
「は、はいっ!本当です」
『いいえ』と答えれば死が待っている、死にたくなければ嘘でも答えなくてはならない。
「良し!着替えてこようっと」
ミサトはスキップしながら部屋に戻るのであった。
(ほっ)
ミサトが去った後、安心して胸を撫で下ろした。
その後、夕食を作り始めたがシンジが帰ってくる気配は無かった。
(・・・遅い)
調理をしながらちょくちょく時計を見るうちに夕食が完成した。
(・・・・どうしようできちゃった)
「アスカ〜〜できたの?」
美味しい匂いに釣られてミサトがやって来た、着替えたと言ってもノ〜ブラにT-シャツ、短パンである。
「あ、はい、ミサトさんブラジャーくらいつけてください」
「良いじゃない、誰も見ないんだから」
「シンジ君が見たらどうするんですか!」
「平気平気、居ないから」
確かに着替えていてもシンジには刺激が強すぎる。
「今は大丈夫ですけど、帰ってきたらちゃんとしてくださいね」
「大丈夫よ、シンちゃん帰ってこないから」
「えっ?何て?」
ミサトの言葉が一瞬わからなかった、もう一度聞き返す。
「シンちゃん出て行ったから帰ってこないわよ」
「・・・・・・うそ・・・でしょ・・・・」
ミサトの口から発せられた言葉はアスカにとって信じがたいものだった。
「碇クン、本当に出て行っちゃったの?」
「そうなのよ〜〜」
「まさか本当に出て行くなんて・・・・碇クン」
「レイ、落ちこまないで」
「碇クン、私のお家は広いからいつでも来て、待っているわ・・・ぽっ」
「広いってあんた一人しか住んでいないじゃないのよ」
「表札も碇にかえておくから」
「どうして碇なのよ」
「もちろん碇シンジに碇レイ・・・ぽっ」
「結婚してないでしょうが」
「私達の愛の巣になるのね・・・ぽっ」
「レイ〜〜あっちの世界へ行っちゃダメよ、あっ行っちゃった」
「碇クン、早く来て〜〜」
「アンタがこっちへ戻って来なさい」
アスカちゃん、シンジ君が出て行った事を知ってしまいましたが信じられないですよね。
こんな連載小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
EVA CHANGING Vol.43 衝撃