EVA CHANGING

Vol.45

 ミサトの言葉が頭から離れずその場から動き出せない。

そ、そんなシンジ君に会いたいなんて思っていません

 強い口調で言うが体が小刻みに震えている。

「アスカ、強がらなくても良いのよ。シンちゃんに会いたいんでしょ」

会いたいなんて、会いたいなんて!・・・会いたいなんて・・・ううっひっく・・

 涙が流れた、ミサトに見せまいと背中を見せすすり泣き言葉が出なくなった。

「アスカ・・・・」

ううっ会いたく、会いたくなんかないもん・・・・

「無理しなくてもいいのよ」

ううっ・・・うえ〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!

 一言が強気な態度を一気に壊した、ミサトに抱きつくと大声で泣き始める。

「シンちゃんに会いたいでしょ」

ううっひっくひっく・・・会いたい、会いたいシンジ君に会いたい・・・うううっ

「アスカ」

 ミサトは赤子の様に泣きじゃくるアスカの頭を優しく撫で抱きしめた。

ぐすっ・・・ひっく、アタシ、アタシ・・・シンジ君が謝ったのに何も言えなかったんです、だからだから・・・

 あの時、言葉が出なかったのを後悔するが遅い。

アタシが何も言わなかったからシンジ君がっ・・・会いたい、会って許して・・謝りたい・・・ううっ

「許すのに謝るなんて優しいのね」

優しくなんかありません

「いいえ、アスカは十分優しいわよ、お風呂覗かれたのに許すなんて、私なら絶対に許せないわ」

 許せないというか、むしろずっと見ててOKである。

・・・・・

「さあいつまでも泣いてないで涙を拭いて、そうしないと可愛い顔が台無しよ」

 ミサトはアスカの頬に流れる涙をそっと拭いてやりポンっと頭を軽く叩いた。

・・・ミサトさん

「さあてシンちゃんを捜索するわよ」

 ミサトは立ちあがると拳を天高く突き上げた。

えっ?

「この私を誰だと思っているの?天下無敵の美女ミサトさんよ、不可能は無いわよん」

 受話器を取ると素早い指捌きでボタンを押していく。

さ、探せるんですか?

「当ったりまえよ〜〜可愛い妹の為、地の果てまでシンちゃんを探すわよ」

 探すといっても実際に探すのは諜報部である。

は、はいっ!

「良し良し、笑顔が戻ったわね。それでこそアスカよ」

 アスカはシンジに会える希望が出てきて顔に微笑みができていた。


「うんうん、やっぱりアスカには笑顔が似合うわよ」

「・・・・にこ」

「?レイ、何やってんの」

「・・・・にこ」

「お腹痛いの?」

「・・・・笑っているのに」

「えっ〜〜〜?それが笑っているの」

「ひ、ひどい、しくしく、しくしく」

「な〜〜に怒ってんのよ〜〜」

「・・・もしかして目が悪いんですか?」

「ばっちり2,5よ」

「それはマイナス2.5ですね」

「どういう意味よ」

「良い眼科を紹介します」

「レイ〜〜舐めているわね?」

「はい」

「ふっ正直な子、可愛がってあげるわよ」

「え、遠慮しておきます、さよなら」

 強がっていたアスカちゃんですが無理でしたね、泣いてしまいました。

 そっと優しく包むミサトさん、良いお姉さんだ(^^)さあシンジ君の捜索ですね。

 こんな連載小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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