EVA CHANGING
いちわ
へんしん
ネルフのとある研究室、今宵も怪しい研究がおこなわれていた。
「うふ、うふふふふ・・・・」
暗い部屋の中、モニターの光が眼鏡に反射して瞳は見えない。口元を歪め無気味に笑う女性赤木リツコ、通称マッドサイエンティスト。
今まで役立つ?発明をしてきたリツコのお部屋でまた、くだらない発明が完成しようとしていた。
「く・・・くくくく、また偉大な発明をしてしまったわ・・」
髪をかきあげ、自分の天才さに酔う。
「後はテストが必要ね、く・・・くくくく」
真夜中の静寂な研究室に不気味な笑い声がこだましていた。
「くくくく・・・ああ自分の才能が怖いわ」
次の日、レイはテストと言われてリツコの研究室に来ていた。実験台である。
「赤木博士、何をするのですか?」
レイは少し疑問に思っていた。テストなのに、研究室。悪い予感がしていた。
「ふふ、呼び出して悪かったわね。今日はあなたに送りたいものがあるの」
「?」
リツコは白衣のポケットからシルバーに輝くシンプルな指輪を取り出した。
「この指輪をあげるわ」
「?」
リツコは指輪を差し出した、レイはイマイチ状況が飲み込めなかった。
「どうしてですか?」
「レイも年頃だからおしゃれをしないと、シンジ君をアスカにとられるわよ」
「碇クンを・・・イヤ」
「そうでしょう、これを着けてお洒落をしなさい」
「はい」
レイを指輪を受け取ったが持ったまま見つめていた。
「どうしたの?着けないの」
「どうするの?」
コテ!
リツコは想わずこけた。
「右手の薬指にはめるのよ」
「はい」
レイは指輪を薬指にはめようとしていた。リツコは微笑ましく見ていたが、実際は微かに口元が歪み悪魔の笑みを浮かべていた。
「綺麗よ、レイ」 (ニヤリ)
「はい・・・・」 (ポッ・・碇クン)
バチッバチッバッチ〜ン!!
「はうう!・・」
両手を胸にもってきて顔を赤らめているレイに身体中に電撃が走りその場に倒れた。リツコは心配する事もなく見ていた。
「成功ね・・・」 (ニヤリ)
「う・・う〜ん・・・」
一分ほど気絶をしていたレイだが気がつき、まだ痺れが取れないのか震えながら立ち上がった。
「レイ、大丈夫」
リツコはさも心配したかのように声を掛けた。
「大丈夫ですよって!あれ〜私どうして倒れていたのかな?」
レイの喋りが違う、ハキハキしていた。
(性格を反転させる指輪、[反転君]完璧ね。く・・くくく、どうしてこう素晴らしい作品ができるのかしら・・ああ、世界は私のもの)
「赤木博士テストは、まだですかあ?」
「あっ、もう終わったわよ、今日はおしまい」
自分の世界に入っていたリツコ、成功で満足そうだ。
「じゃあ、帰っていいんですね?」
「ええ」
「それじゃあ、おつかれさまでした〜!」
ペコ!
レイは元気よく、おじぎをして、研究室を出ていった。
「ふうー」
リツコはコーヒーを一口のみ席についた。頭を押さえまた不気味な笑いが部屋に響き渡った。
「くくくく・・・私ってどうして凄いのかしら」
その日、リツコの研究室から不気味な笑い声が絶えることはなかった。
レイの性格を学園版に変えてみました。リツコはイッちゃっているし、まさにMAD
指輪のネーミングセンスが無い、すいません。
一応連載になりますが、すぐに終わるかも・・・
設定はTVの世界に明るいレイがコンセプトです。
楽しいレイが書ければと思っています。
多分毎回短いと思いますが、楽しんでもらえれば嬉しいです。
こんな連載小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
EVA CHANGING いちわ へんしん