EVA CHANGING
さんじゅうよんわ
とらんすふぁ〜
にゃんにゃんにゃんにゃん〜〜
「ふあああ〜〜〜〜」
朝、レイはリツコ特製目覚し時計で目覚める、後ろ髪がピンと跳ね横髪がくるくるカ〜ルしているひどい寝癖。
「眠いな〜〜」
まだ完全に起きていない脳、半分閉じたままの瞳、体を揺らしながら顔を洗う為に洗面所に向かう。
ゴンッ!
「いった〜〜いっ!」
テ〜ブルの足に小指をぶつけうずくまった、涙目になり当たった小指をさすりながら痛みの為に床中を転がりまわるが・・・
ドンッ!
「はうっ!」
今度は後頭部をタンスに直撃、さすっていた手を頭にぎゅっと押し付け痛みが引くのを待った。
「う、うう〜〜どうして朝からこんな目にあわなくちゃいけないの〜〜〜」
半分寝ていて行動した自分のせいなのだがそのような考えは持っていない、だがアクシデントのおかげで完全に目覚めた。
じゃぶじゃぶ、じゃぶじゃぶ
「う〜〜〜ん、スッキリ!今日も良い一日になりそう」
先ほどあった不幸はすでに忘れ、勢い良く出した冷たい水で気を引き締め気合を入れるが邪な気合も入っているレイである。
「今日こそはシンちゃんをうふふふふふ〜♪」
鏡を見ながら寝癖を治しウインクしたり笑ったりして表情を豊かにしていく、この絶え間無い努力でシンジをゲットするのだ。
「ごはん、ごはん〜〜」
少しでも長く眠りたい為に朝はご飯では無く手軽なパンですます、ト〜ストにコ〜ンフレ〜クにス〜プ、少ないが十分に足りる量である。
「いっただきま〜〜す」
もぐもぐ、ぱくぱく
ト〜ストに大好物のイチゴジャムをたっぷりとぬり大きく口を開けてかぶりつく、シンジの前では絶対にできない乙女の顔である。
「おっいっし〜〜〜〜!」
満面の笑みを浮かべ2枚目に突入、またたっぷりとイチゴジャムをぬる。この時が幸福の時間である。
ぱくぱく、もぐもぐ
朝から大食なレイである。
「ごっちそうさま〜〜〜」
口の周りについたイチゴジャムを拭くと後片付けに取りかかるが、テ〜ブルにはまだ一枚のト〜ストが残っていた。
「ふんふんふんふ〜〜〜ん♪」
後片付けが終わると学校の準備をし時間を確認する。
「まだ大丈夫ね」
床に腰を下ろすとリモコンを手に取りTVのスイッチを押し、朝の番組で時間を潰す。
「そろそろ行こうかな」
TV画面の時間はそろそろ出ないと遅刻してしまう時を表示している、腰を上げると鞄を手に取り一枚残していたト〜ストも手に取ると家を出た。
タッタッタッタ!
まだ遅刻をしない時間であるが、無意識に走ってしまう。学校で早くシンジに会いたい為に走るのであろう。
タッタッタッタ!タッタッタッタ!タッタッタッタ!
走る走る、髪を揺らし額に汗を掻きながらひと歩きもせずに走った。
そして・・・・・・・
「あ〜ん、遅刻遅刻ゥ!初日から遅刻じゃ、かなりやばいって感じだよね〜!」
初日ではない、今まで手に持っていたト〜ストを口にくわえ全力疾走、そして十字路・・・
ゴッチ〜ン!!!
「きゃあっ!」
「うわっ」
レイはちょうど飛び出してきた人物と頭がぶつかった、火花が飛び出しくわえていたト〜ストが回転しながら空を舞った。
「いたたたた」
「す、すいません!だいじょう・・・綾波〜!」
レイとぶつかった人物はシンジであった。頭をさすりながら転んだ拍子でしりもちをついているレイのパンツがチラリと見え、おもわず生唾をゴクリと飲んで顔が赤くなった。その一瞬を見逃さないレイ。
「イヤ〜ン、パンツ見られた〜〜シンちゃん責任取って〜〜」
叫びながら座りなおしパンツを隠し頬を染めイヤンイヤンしシンジを上目遣いで見つめた。
「せ、責任って〜〜?」
「レイ!何言ってんのよアンタがシンジに勝手に見せたんじゃない!」
いつもシンジと一緒に登校しているアスカ、現在のレイがシンジを獲得する為に手段を選ばないのは知っているので罠だと見破っている。
「ささっ!責任はこれに」
アスカを無視し鞄から素早く出したのは婚姻届、シンジにボ〜ルペンを握らせ手を掴み無理矢理書かせようとするレイ。
「やめんか〜〜!」
バシッ!
アスカの鉄拳が頭部に入った。
「いった〜〜い!アスカ何するの〜〜」
「アンタねえ〜責任取って婚姻届って同じ手使うなんてバッカじゃないの?」
「同じ手じゃ違うもん、私の設定は転校生だもん」
「はあ〜?」
まだ頭部の痛みがおさまらないレイ、頭をさすりながら設定を話し始める。
「私が転校生で初日から遅刻しそうで走って登校するけど、途中でハプニング!シンちゃんとぶつかるのそこでパンツを見られて、ふふふ愛が芽生えるの〜って居ない!」
目をつぶり設定の世界に入っていたレイ、説明し終わると2人の姿はそこには無かった。
「あ〜〜!待って〜〜!最後まで話し聞いてよ〜〜」
30メ〜トル先に説明を聞きたくないアスカがシンジを引っ張って行くのが見えた、砂埃を払うとダッシュで2人を追った。
「聞きたくも無いわよ」
「そんな事言わないで聞いても良いんじゃないかな?」
「妄想聞いていても疲れるだけよ」
「待ってよ〜〜〜!!」
快晴の朝空にレイの声が木霊するのであった。
「残念、転校生作戦は失敗に終わっちゃった」
「あったりまえでしょ、そんなバカバカしい設定がよく考え付くわね」
「TVでやっていたのタイトル忘れちゃったけど最終話で私にピッタリな役だったから使ってみたの。ピッタリなのにどうして失敗したのかなあ?アスカ分かる?」
「・・・・はあ〜〜ピッタリでもTVのようになるわけないじゃない」
「あっ!忘れてた」
「何を?」
「制服よ制服」
「制服?」
「転校生用の制服を着るのを忘れちゃった、だから失敗したんだ。ようし次は失敗しないから待ってってシンちゃん」
「・・・・・アタシ帰る」
「そう〜?明日に備え稽古稽古!」
「・・・・・呆れるわ」
転校生になってシンジ君をゲット〜〜!できませんでした(笑)レイちゃん良く考えつくなあ(爆)
赤くなるシンジ君、アスカちゃんが居なかったら婚姻届にサインをした(無理矢理)かもしれないですね。
こんな連載小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
EVA CHANGING さんじゅうよんわ とらんすふぁ〜