エヴァンゲリオン学園外伝
ハンバーガ
へっくちゅんっ!う〜〜さむさむ〜〜〜今年も寒いわね、寒い寒い寒い〜〜〜!
どうしてこんなに寒いのかしら?早く夏になればいいのに。
へっくちゅ〜〜ん!あ〜〜くしゃみをしていたらお腹空いちゃったわ、何か無いかしら?
冷蔵庫には・・・何もないわね〜昨日の残り物だわ。カップラーメンは・・・ない、ママ買ってないじゃないのよもう!
お腹空いたわね〜このままじゃお腹と背中がくっついて死んじゃうわ。
そうだ!近くの喫茶店にハンバーガを食べに行こうっと、美味しいって評判なのよね。たまにヒカリと食べに行っているけど今日はシンちゃんと行こうっと。
「シンちゃ〜〜ん」
シンちゃんは部屋で音楽を聞いていたわ、今人気のアーティストね。
「寒いからパス」
「まだ何も言ってないでしょう」
「どうせ外に食べに行こうって言うんだろ」
えっ?どうしてアタシが言おうとしていることがわかるの、もしかしてエスパー?
「ち、違うわよ」
「ならなに?」
「そ、それは・・・」
「それは?」
「ハンバーガを食べたいの」
「ほら外に食べに行くんじゃないか」
「だってお腹空いたんだもん」
お腹の虫がなりそうなの。
「僕はお腹空いてないし寒いから一人で行ってきなよ」
「そんな事言わないで・・・」
シンちゃん冷たい、泣いちゃうかも。
「行こうよ〜〜」
「イヤだよ」
う、うう・・・泣いちゃうよ〜
「アスカちゃん泣かないで」
「レイお姉ちゃん」
うわっビックリしたわ、レイお姉ちゃんが後ろに立っていたわ。
「アスカちゃんにあげるわ」
「これは?」
レイお姉ちゃんがくれた紙袋、開けてみたわ。
「あ〜〜ハンバーガだわ」
そう紙袋の中にはアタシが行こうとしていた喫茶店のハンバーガが入っていたわ。
「アスカちゃんにお土産よ」
「ありがとうレイお姉ちゃん」
アタシが食べたいってことわかったのかな?
「レイ姉ちゃん僕の分は?」
「ないわ」
「え、どうして」
「アスカちゃんにイヂワルする子には何もないわ」
「そ、そんな〜〜」
「さよなら」
レイお姉ちゃんって時々シンちゃんに厳しいのよね。
「いいなあ〜」
シンちゃんがモノ欲しそうにアタシが貰ったハンバーガを見ているわ。
「ちょっとちょうだい」
「え〜〜どうしようかな〜」
「そんな事言わないでさ〜〜ちょっとだけ」
「さっきお腹空いてないって言っていなかった?」
アタシはしっかりこの耳で聞いたわよ。
「なんか急にお腹が空いちゃってさ〜」
「それじゃあコーヒー入れてくれる?」
「うん、入れる入れるよ」
「じゃあ半分あげる」
ここの喫茶店のハンバーガは大きいから半分でも十分にお腹いっぱいになるのよね。でも一個丸々食べたいんだけどシンちゃんの頼みだから断りきれないわ。
「さっすがアスカ!好き好き〜〜」
「な、何を言うのよ」
シンちゃんったら急に愛の告白?でもアタシ心の準備が・・・深呼吸して、さあもう一回言ってシンちゃん!ってシンちゃん?
「シンちゃんは?」
部屋にシンちゃんの姿はなく台所へ行ったみたい、好き好きはアタシにじゃなく、ハンバーガを半分くれたアタシに好き好きだったのね。
そうよね、何もないアタシに好き好きなんて言うわけないもんね。いいえ、ハンバーガが無くてもいつかは言わせてみせるわよ!!
いつでもお腹が空いているアスカちゃん(笑)家には何もなく外に食べにいこうとシンジ君を誘いましたがイヤって言われましたね(^^;)
でもレイちゃんが買っていたお陰で立場が逆転しましたね、欲しがるシンジ君に命令すアスカちゃん。そして突然の告白はハンバーガに対してでしたね(笑)
こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。
エヴァンゲリオン学園外伝 ハンバーガ