エヴァンゲリオン学園外伝

傘が無い

 ふんふんふ〜〜、今からシンちゃんと一緒に近くの本屋さんに行くのよね、でも天気があまり良く無いから傘を持っていかないとね。

「さあ行こうか」

 シンちゃんが来たわ、あれ?

「シンちゃん傘は?」

「無いよ、雨降ってないじゃない」

「降ってないって、今にも降りそうな雰囲気だよ」

 天気予報でも降るって言ってたし、雨雲がこっちに流れてきてるわ。

「面倒だから要らないよ、さあ行こう」

「あああ、シンちゃんっ待ってよ〜〜」

 降っても知らないわよ。








 商店街にある大きな本屋さん、漫画本が沢山あるのが嬉しいわね。

「シンちゃんは何を買うの?」

 聞かなくても見当がつくわ。

「ガンダム」

 やっぱりね。

「一年戦争が実に良いんだよね」

「そ、そうなの・・・」

 シンちゃんニヤニヤしてちょっとアブナイわ。

「若さ故のあやまちというものを・・・」

 シンちゃんまた別の世界に行っちゃったわ。

「おっこれこれ、出ているぞ」

 新刊が発売されているみたいね。

「シンちゃんはそれを買うの?」

「うんアスカは?」

「アタシのはまだ発売されていなかったわ」

 残念、発売はまだ先だったわ。

「じゃあ買ってくるよ」

「うん」

 買えてよかったわね。








「あっ雨」

 降ってきちゃった、天気予報が当たったわね。

「参ったな〜〜降るなんて」

「降るって言ったじゃない、もう」

 全然人の話しを聞かないんだから。

「そうだったね」

「はい、傘」

 大きな傘を持ってきて良かったわ、二人が入れる大きさだから濡れないわ。

「悪い悪い」

「悪いって思ってないでしょう?」

 ニコニコしてるもん。

「うん」

「もう、罰として持ってよね」

 大きいから差すと疲れちゃうのよ。

「そのくらいなお任せ、じゃあ帰ろうか」

「うん」

 1つの傘にシンちゃんと肩を寄せ合って帰る、なんだか恋人同士で素敵だわ。


 雨が降る気配なのに傘を持ち歩かないシンジ君にアスカちゃんは呆れていますね(^^;)

 でも持たないから相々傘ができて嬉しいでしょうね。

 梅雨時期はいつも相々傘でしょうね。

 こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。


エヴァンゲリオン学園外伝 傘が無い