エヴァンゲリオン学園外伝
お花見
もうすぐ四月、まだちょっと寒いけど桜が咲いているのよねえ〜
桜と言えば・・・綺麗!
綺麗と言えば・・・見に行きたい!
見に行きたいと言えば・・・誰と!
誰と言えば・・・シンちゃんと!
よ〜〜しシンちゃんを誘って公園にお花見に行こうっと、そうと決まれば・・・
「シンちゃ〜ん公園にお花見に行こう」
「え〜〜お花見?」
「うん、桜が綺麗だから見に行こう」
「今ゲームしているんだけど」
うん、見ているからわかるけどゲームより桜!桜!
「行こうよ〜」
「これクリアしてからね」
クリアってRPGでしょそれ、後どのくらいかかるのかしら?五分ってわけじゃないわよねえ。
「シンジ、行ってあげなさい」
あっレイお姉ちゃんが助け舟を出してくれたわ。
「え〜〜?桜見たって何も無いよ〜〜」
「ダメ、見に行って日本のワビサビを感じ取ってきなさい」
「レ、レイ姉ちゃん・・・」
ワビサビって・・・レイお姉ちゃんわけわからないわ。
「心が安らぐって事よ」
「ふ〜〜ん、じゃあレイ姉ちゃんも桜見に行こう」
そうね、三人で行った方が楽しいわ。
「私は行かないわ、ワビサビなんて必要ないもの。私が今求めているのは粋よ、日本人の粋、粋だねえ〜って言葉をどこで使えるか研究しているの」
・・・本当にレイお姉ちゃんってわからないわ。
「そ、そうなんだ・・・アスカ行こうか」
「う、うん」
ちょっと混乱しちゃったけどシンちゃんと一緒だから良いかな?さあ公園へレッツゴー!
「うわ〜〜綺麗〜〜〜〜」
公園には桜の木が沢山植えてあって満開だわ、ピンク色の花びらが綺麗〜〜〜
「本当だ今が見ごろだね」
「ねっ来て良かったでしょ」
「まあね」
喜んでくれて良かった。
「菜の花も咲いているわね」
黄色の花びらが春って感じだわ、それにしても桜ってどうして綺麗なのかしら?乙女チックだわ。
「あっベンチ」
ベンチにのぼったら桜の木に届きそう。
「アスカ、ベンチにのぼったらダメだよ」
「どうして?ほら桜に触れるのよ」
触れるし近くで見れるし絶好のポジションね。
「ベンチは座るところだよ」
「持って帰ろうかな」
こんなにあるんだから一本くらい平気よね。
「アスカ、枝を持って何してるの?」
「一本持って帰るの?」
家でジックリ見たいしね。
「ダメだよ折ったら、公共の物だよ」
え〜〜?良いんじゃないの?
「公共の物って事は皆の物でしょ」
「うん」
「皆の物だからアタシの物って事でもあるのよ」
そうよ、この桜はアタシの物よ。
「ア、アスカ・・・それってジャイアン的な考えだよ・・・」
「持って帰るね」
「わああダメだよ」
きゃっ・・・ああ、シンちゃんに止められちゃった、どうして止めるの?
「持って帰りたい〜〜」
「ダメだって」
うう〜〜両手を掴まれちゃって動かせない〜〜
「どうしてダメなの?」
「桜は折るものじゃなく見るものなの」
「どうして?」
折っても良いんじゃないのかな〜?
「折ったら大統領になるじゃないか」
「じゃあ折って大統領になる〜〜〜大統領になるもん」
持って帰りたい〜〜持って帰ってじっくり見たいもん。
「我侭行ったらダメ、もう帰るよ」
ああシンちゃんに両手を掴まれて公園から、桜が遠ざかっていくわ〜〜桜〜〜〜シンちゃんのイジワル〜〜〜〜
桜の季節、アスカちゃんは家でも見たいので折って帰りたい(ダメですよね)んですが、シンジ君に止められてしまいました。
桜を求めるアスカちゃん、何がそこまでアスカちゃんを熱心にさせるんでしょうね(笑)一緒に行ったシンジ君は止めるのに大変でした。
こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。
エヴァンゲリオン学園外伝 お花見