エヴァンゲリオン学園外伝

プラモデラー、アスカ

 わ〜〜雪が降ってる、どうりで寒いはずよね。この調子だと明日は積もるかな?

 へっくちゅんっっ、う〜〜寒〜〜〜いシンちゃんちへコタツに入り行こうっと。

 冬はやっぱりコタツが一番、コタツはリリンが生み出した暖房器具の極みだわ・・・な〜〜〜んてね。

 さあてシンちゃんちへGO〜

 ガチャ

「あ、シンちゃん」

 ドアを開けたらシンちゃんが靴を履いていたわ、どこへ行くのかしら?

「やあアスカ」

「シンちゃん、お出かけなの?」

 こんなに寒いのに遊びに行くのかしら?

「うん、ちょっとプラモを買いにね」

「プラモ?この寒いのに」

「予約しておいたプラモが届いたんだ、取りに行くんだよ」

「ふ〜〜ん」

 予約しておいたプラモって何かしら?どうせガンダムよね。

「じゃあ行ってくるよ」

「あっちょっと待って、アタシも行く〜」

「え〜?アスカも」

 雪の中をシンちゃんと二人で・・・ちょっとロマンチックよね・・・

「うん、アタシも何か作ってみようかなって思ってね」

 本音と建前・・・う〜〜ん本音が言えないのよねえ〜〜

「ちょっと待ってて着替えてくるわ」

 ようし速攻で着替えちゃおうっと。











「お待たせ〜〜」

「速いね、最短記録じゃないかな」

「そうかしら?」

 着替えるって言ってもダウンジャケットにマフラー、手袋だけだから速かったのね。

「さあて行こう〜〜」

「うん」

 シンちゃんと二人でお出かけ、楽しい〜〜〜〜〜・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・

寒〜〜〜〜〜い!!!

 ・・・ぜんぜん楽しくない、雪が顔に当たって冷たいよ〜〜〜耳が痛いよ〜〜〜

「寒いのは当たり前だよ、雪が降っているんだから」

「ねえ帰ろう」

 このままじゃ遭難しちゃう。

「ふっアスカ、雪の日にどうしてプラモ屋に行くかわかるかい?」

「えっ?どうして」

「そこにプラモ屋があるからさ」

 ・・・全然わかんない。

 う〜〜風で体が押し戻される〜〜〜よろけちゃう〜〜〜〜

「おいおい、フラフラしてたらいつまで経っても着かないよ」

「あっ・・・」

 シンちゃんが手を握ってくれた、嬉しい・・・

「まったく家に居ればいいのに」

「・・・」

 シンちゃん呆れているけど、アタシは楽しいわ・・・







「到着〜〜」

 あ〜〜あ、着いちゃった。楽しい時間はもうお終いね。帰りもよろけて手を繋いでもらおうっと。

 シンちゃんは急いでレジに向かったわ、店員さんと話している。何を買ったのかしら?

「シンちゃん何買ったの?」

「これだよ、1/60ガンダムMK-U、ティターンズ仕様!このカラーリングが良いんだよね」

 ・・・シンちゃん箱に頬擦りしている、ちょっと怖いわ。

「そ、そう良かったね」

「うん、家に帰ったらすぐに作るぞ。アスカは何を買うか決まった?」

「アタシは・・・」

 何も決めていない・・・って買う気は全然ないの・・・でも作るって言った以上なにか買わなきゃ。

「ええと・・・あ、あれ可愛い」

 お人形だわ、頭に大きな鈴が二つ付いていて可愛いわ。

「デジコ〜?あれはガレージキットだから作るの難しいよ」

「どうして?」

 ただ色を塗るだけだから簡単だと思うんだけど。

「ガレージキットは上級者用なんだよ、アスカは300円のガンダムで良いよ」

 むう〜〜馬鹿にして〜〜

「良いの!これを作るの!すいませ〜〜んこれください」

「あ、アスカ」

 へっへ〜〜ん買っちゃった、シンちゃん見てなさいよ。

「さあ帰って作りましょう」

 さあ帰って作るわよ・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・って雪が降っていた事を忘れていたわ、うひ〜〜風でよろけちゃう〜〜〜・・・

 でも安心、シンちゃんが手を繋いで助けてくれるもんね・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・う、ううう・・・シンちゃんプラモの箱を両手で抱えてご満悦、とても手を繋げる状態じゃないわ。あ〜〜風が〜〜〜







「到着〜〜ようし作るぞ。ん?アスカどうしたの」

「だ、大丈夫、遭難はしなかったから」

 はあはあはあ・・・な、何とか帰ってこられたわ。

「?へんなの」

「さ、さあ作りましょう」

 アタシは作る道具は持ってないからシンちゃんの部屋に直行ね。

「さあて箱を開けてっと」

 シンちゃんの箱大きいわ〜それに対してアタシの箱は手の平サイズ、ちょっと羨ましいな。

「ええとまずは・・・」

 箱に入っていたのはバラバラ死体・・・じゃなくて各パーツにわかれていたわ、これを組み立てるのね。

「ええと説明書は・・・」

 ふんふんふん・・・ふ〜〜〜ん、説明書通りに接着剤でくっつけて色を塗るだけね、簡単じゃない。

「シンちゃん接着剤」

「あ、うん」

 接着剤をくっ付ける所に塗って・・・右腕は右肩に・・・左腕は左肩に・・・わあ〜〜もう上半身ができちゃった。あとは下半身ね。

「シンちゃんほら完成しちゃた」

 ものの五分とかからなかったわ。

「ガレージキットはパーツが少ないからね。それにそれは初心者用みたいだね」

「ふ〜〜〜ん」

 仕上げに色塗りね。

「シンちゃん色は?」

「そこの箱の中に水性用があるからそれを使って」

「水性?色が落ちるんじゃないの?」

「大丈夫落ちないよ、水性はそのまま塗れるから扱いやすいんだよ」

「ふ〜〜〜ん」

 わかんないけど良いや、塗っちゃおう。

 ふんふんふんふ〜〜〜ん、っと色塗りって楽しいわね。

 ふんふんふんふんふ〜〜〜〜ん











「シンちゃん完成よ〜〜〜」

「完成したね、おっ上手じゃないか」

「本当?」

「ああ、初心者にしては上出来だよ」

 初心者ってとこが引っかかるけど嬉しいわ。

「うっふふ〜〜アタシもこれでプラモデラーね、シンちゃんのも手伝ってあげる」

「わっいいよ、これは僕一人で作るから」

「遠慮しなくて良いの、説明書見るわね」

 どれどれ・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・

 ・・・何これ?複雑すぎるわ。

「ん?アスカどうしたの」

「な、何でもないわ。あっ用事思い出しちゃった、またね〜〜〜」

 わからないなんて言ったら笑われちゃうわ、でもプラモ作りは楽しかったわ、またシンちゃんと買いに行こうっと。


 シンジ君、雪の日もプラモを買いに行きます、流石モデラーですね(笑)それに同行するアスカちゃん、遭難しなくて良かった(笑)

 ガンダムMK-Uを買ったシンジ君良かったですね。アスカちゃんが買ったのはデジコ、いきなりガレージキットこれは難しい。

 でも超?初心者用だったのでアスカちゃんにも作れましたね。しかしガンダムMK-Uは説明書を見ただけでギブアップでした。

 こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。


エヴァンゲリオン学園外伝 プラモデラー、アスカ