エヴァンゲリオン学園外伝

Xmasに間に合う?

 あ〜〜〜また失敗しちゃった〜〜

 クリスマスまで時間が無いのにこんな事じゃ完成できないわ。

 もう一度やり直しよ!

 ・・・はあ〜〜これで何度やり直したかしら?マフラーと手袋を編むだけでこんなに時間がかかるなんて・・・特に手袋、これって指を編むのが難しいのよね、アタシって本当に不器用だわ。

「アスカちゃ〜〜〜ん、完成したかしら?」

 うっママ、ちゃん付けで気味が悪いわ、ニヤニヤしているし。

「ま、まだ・・・」

「ん〜〜〜そんな事じゃシンジ君のハートはゲットできないわよ」

「な、何言っているのよママ!別にシンちゃんにあげるわけじゃないもん」

「そうなの〜?じゃあママがシンジ君にあげちゃおうかな、ほら〜〜」

 あっママが背中に何か隠していると思ったら手編みのセーターだわ。

「ママの愛情がこもっているからシンジ君喜ぶわ〜」

「な、ななななななななななななななななっシ、シンちゃんが喜ぶわけないでしょう、それにそれはパパの為に作ったんでしょう」

 サイズが大きくてシンちゃんには合わないわ。

「大きくても良いのよ、シンジ君が大人になった時に初めて良さがわかるんだから。きっとシンジ君はこう言うわよ『キョウコさんの編んだセーターには愛情がこもっている』ってやっだ〜〜ママどうしよう〜〜〜」

 うっ・・・そ、それは困るわ、早くこれを完成させないと。

「もうママは早く出て行ってよ邪魔邪魔」

「あらあら」

 もう人の部屋まで入ってきてセーターを自慢するんだから嫌になっちゃうわ。




 マフラーはこれで良いとして・・・本当に良いのかしら?長方形というよりひし形?台形みたいだけど巻くのに支障は無いわ。

 次は手袋、間違えちゃって指を六本編んじゃったのよねえ〜〜必要ない部分まで編むなんて無駄な事をしちゃったわ。

「ようし!今日中に完成させるわよ!」

 気合を入れてよっし!

 コンコン

「アスカ〜居るかい」

 えっシンちゃん?いきなりどうしたの。

「う、うんちょっと待って〜〜」

 急いで片付けないとばれちゃうわ。

 あせあせ、あせあせ

 ずるっ

「ふぎゃ」

 あいたたた、滑って転ぶなんてへっぽこ・・・

「アスカ〜〜どうしたの?」

「ま、まだ待ってって部屋を片付けているから〜〜」

 早くベッドの下に隠して・・・よし!

「い、良いわよ〜〜〜」

 ふう〜〜危ない危ない

「何か鈍い音がしたけど何かあったの?」

「な、何でもないわよ」

「はっは〜〜ん、転んだんだね」

 えっ?ど、どうしてわかるの。

「こ、転んでなんか無いわよ」

「鼻が赤くなっているよ」

 うそ?転んだときにぶつけっちゃったかしら?

「まったくアスカはドジだなあ」

「ふ〜〜んだ、何か用なの?」

 もう、シンちゃんたら意地悪なんだから。

「ゲームをしようよケンスケからかりたんだ」

 ゲーム?でも今は時間が無いわ・・・

「肉まんも買ってきたよ、食べよう」

「肉まん?食べる食べる〜〜」

 ん〜〜ほかほかで美味しそう〜

「お茶入れるわね、ちょっと待ってって」

「うん」

 にっくまんにっくまん〜〜〜熱いお茶が美味しい〜〜っと。



「アスカ」

「何ママ?」

 台所でお茶を入れてたらママがやってきたわ、何かしら?

「完成したの?」

「あうっ」

 肉まんですっかり忘れていたわ。

「だ、大丈夫よママ、あとちょっとで完成だから問題ないわ」

 さっさと編んでぱっぱっと完成するわ。

「それなら良いんだけどね、頑張りなさいよ」

「うんっ」

 ようし肉まん食べてゲームをして後は手袋を完成させるだけ完璧なシナリオだわ。


 アスカちゃんXmasに手編みのマフラーと手袋は間に合うでしょうか?

 キョウコさんの嫌みに耐え(笑)ゲームと肉まんの誘惑に負けたアスカちゃん、自分ではシナリオが完成してますけどこれで良いのでしょうか(無理そうですね^^;)

 こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。


エヴァンゲリオン学園外伝 Xmasに間に合う?