エヴァンゲリオン学園外伝
雪
アスカです。はく息が白くて急に冷え込んだと思ったら・・・雪、天気予報では今夜降り続けるって言っていたから明日は積もるかな?楽しみ〜〜〜へっくちゅん、う〜〜寒いっコーヒーを飲もうっと。
そして楽しみな朝、ワクワクしながらカーテンを開けたら・・・一面の銀世界は・・・ちょっと誇大表現ね。少しだけど積もっているわ。シンちゃんと遊ぼうっと。
寒くないように、マフラー、手袋、帽子、コートを着込んでいざシンちゃんちへ。
「あら出かけるの?ご飯は」
台所でママが朝ご飯の準備、でも始めたみたいだから時間が掛かるわね。
「シンちゃんと外で遊んでくるから後で〜」
「うんとお腹を空かして帰ってくるのよ」
「うん、いってきま〜す」
ママの朝ご飯、何かな?
「おはようございますっ!」
シンちゃんちに来たら大きな挨拶、すると・・・
「アスカちゃん、おはよう元気が良いわね〜〜」
おばさまが台所から微笑んで顔を出してくれるの、おばさまの微笑んだ顔大好き。
「おっアスカ君おはよう、早起きだな」
「おはようございます」
トイレから出てきたおじさま、寒いからちゃんちゃんこを着ているのはわかるんだけど、それにサングラスは・・・似合わないと思うわ。
「アスカ君は早起きなのに愚息はまだ寝ているとは困った奴だな」
「起こしますから大丈夫ですよ」
「遠慮しないで起こしてくれたまえ、文句を言うようなら私に言いなさい、処置を考えなければならない」
「は、はあ・・・」
処置って・・・おじさま考える事がちょっとわからないわ。
「じゃあ起こしてきます」
「うむ、頼むよ」
襖を開け、シンちゃんの部屋に入ると・・・
「ZZZZZZZZZ〜〜〜〜」
まだ寝てる〜〜〜、日曜日だしまだ八時だしね、当然かな。
「シンちゃん、朝だよ〜〜」
「ZZZZZZZ〜〜〜〜」
これくらいで起きないわよね〜、起きたら毎日起こすのに苦労しないわ。
「シンちゃ〜〜ん、朝!朝!朝!あさだよ〜〜〜!」
「・・・う、う〜〜ん、何だよ五月蝿いなあ〜」
「もう朝だよ」
「朝って・・・今日は日曜日じゃないか、もう少し寝かせてよ」
やっと起きたっていうより、これはまだ半分寝ているわね。
「雪が積もっているの遊びましょう」
「寒いからそのくらいわかるよ、一人で遊んでくれば」
一人で遊ぶって、何して遊ぶの?
「一人じゃつまんないもん、雪だるま作ろう〜」
「昼から作るよ、それまで眠るから」
「昼間で待っていたら溶けちゃうよ〜〜」
そう、積もったっていっても極わずか、それに日が照っているから昼過ぎには全部溶けると思うわ。
「じゃあ、また積もったら作るよ」
「積もったらっていつ積もるかわからないわよ」
「じゃあその時までのお楽しみだね、お休み・・・ZZZZ」
「あ〜〜シンちゃんっ!」
む〜〜布団をかぶって寝るなんて!こうなったら実力行使よ!
ガラッ!
窓を開けて窓枠にちょっと積もった雪を頂戴して・・・奇襲作戦スタートッ!
「シンちゃん〜〜起きようね〜〜〜」
横向けに寝ていたから耳にそっと雪を置きましょう〜♪
「ZZZZ・・・つ、冷た〜〜〜〜い!」
ほ〜〜〜ら、バッチリ起きた。
「ア、アスカッ!何するんだよ」
シンちゃんベッドの上に立ち上がり怒っている・・・え?
「きゃ・・・きゃ〜〜〜〜〜!!!!シンちゃんのえっちすけべへんた〜〜いっ!」
「えっ?え?え?」
お、男の子特有の朝の・・・その、あの・・・きゃ〜〜〜!
「ギャラクティカマグナム!!」
ボゴッ!
「ぐはっ!ア・・・アスカ・・・その拳・・・世界を・・・」
もうシンちゃんたら知らない知らない知らないっ!イヤンイヤンイヤンッ!
・・・
・・・
・・・シンちゃん?どうしたのかな?何も聞こえないけど、恐る恐るつぶっていた目を開けて・・・
「きゃ〜〜〜!シンちゃん、どうしたの?」
シ、シンちゃんがベッドから上半身だしてうつ伏せになって倒れている、どうして?
「シンちゃん?シンちゃん?」
揺すってみたけど返事が無い・・・どうして、起きたら気絶するの?・・・はっ拳が熱い・・・もしかして?
右の拳を見てみたら熱かった・・・気が動転して無意識のうちに打っちゃったんだわ。
「シンちゃん!シンちゃん!起きて〜〜〜」
無理かも・・・白目だし半日は起きないわ。半日・・・トホホ雪だるま作れなくなっちゃう。折角雪が積もったのにまた降るのを待たなくちゃいけないのね。
シンちゃんがシンちゃんが悪いんだわ、アタシに・・・その、あの・・・朝を見せるから・・・でも気がついたらちゃんと謝らないと。
トホホ・・・アタシってへっぽこ。
アスカちゃんとシンジ君の微笑ましい朝のヒトコマです(^^)雪はあまり関係ないですね(笑)
普通に起こせば良かったのですが、起きないシンジ君には奇襲攻撃でも・・・アスカちゃん見てしまいました(爆)シンジ君ご愁傷様(^^;)
シンジ君は気絶したので残念ですが雪だるまは作れませんでした。
こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。
エヴァンゲリオン学園外伝 雪