雪 REVENGE」の続きです

エヴァンゲリオン学園外伝

雪 REVENGE AGAIN

 僕はシンジ、碇シンジ中学一年生・・・アイタタ顔が痛い・・・先週アスカに復讐しようと朝早く部屋に行ったらアスカ、起きているんだよね。まったく早起きしすぎだよ・・・それで見ちゃったんだよね・・・アスカの下着姿・・・ちょっと膨らんだ胸に白い肌・・・アスカ可愛かったなあ〜

 それで猿の縫いぐるみを顔面に投げつけられて気絶したんだよなあ〜〜・・・目が覚めると僕は雪の中に埋まっていた、もうすこしで寒さで死ぬところだったよって違うけどね。あの後アスカが僕を見る目、冷たかった〜〜。

 それでも毎日起こしに来てくれたんだけど、月曜からの三日間が酷かった、死ぬかと思ったよ。

 月曜日は体重をかけた肘打ちをお腹に食らって起こされた・・・内臓が飛び出るかと思ったよ。

 火曜日はボリューム全開のヘッドフォンで起こされた・・・鼓膜が破れるかと思ったよ。

 水曜日・・・これが一番酷かった、濡れたタオルを顔に置かれて起こされ・・・死にかけたよ。

 それだけされれば怒っても良いんだけど怒るに怒れない。はあ〜〜〜アスカを怒らすと恐いなあ。

 酷い起こされ方をされて僕は当然悲鳴を上げた、でも父さんも母さんも笑っていたんだよね・・・まったく本当に親?アスカが怒っていた事をおばさんから聞いたらしく、三日間の起こし方も父さんがアスカに教えたらしいんだよね。父さん・・・僕を殺す気?

 でも木曜日から普通に起こされたんだ、良かった〜〜次は何をされるか緊張していて眠れなかったんだよね。ようやく安心して眠れるよ。

 でも・・・僕としては前回の計画が失敗に終わって悔しい、是非ともアスカより早起きして起こしてやらないと気がすまないぞ。

 と、言うわけで今週は雪は降っていないけど起こしに行くぞ!

「母さんおはよう」

「あら今日も早起き、珍しいわね雪でも降るんじゃないかしら?」

 母さんはリビングで新聞を読んでいた、まだ時間が早いからご飯を作らなくても良いからね。

「残念ながら雪は降らないけどアスカを起こしに行くんだ」

「またなの?こりないわねえ〜先週みたいになっても知らないわよ」

「大丈夫だよ、今日は僕が勝つんだ」

 そう今日は絶対に僕が勝つ!その為に下調べっていうか、昨日の夜アスカの部屋の電気が遅くまで付いているのを見たんだよね。って僕もそれくらい起きていたんだけど頑張って早起きしたんだ。自分で自分を誉めても良いんじゃないか。

「勝つ?ふっシンジ寝言は寝て言うものだぞ」

「なんだよそれ〜」

 トイレから出てきた父さん、相変わらずちゃんちゃんこにサングラススタイル、絶対に似合わないよ。

「お前がアスカ君を起こすという事は絶対に不可能だ。もし起こせたら天地がひっくり返るぞ」

「そうね〜〜アスカちゃんに起こしてもらってこそのシンジですからね」

「なんだよ、父さんも母さんもバカにして〜〜絶対に起こして天地をひっくり返すからね」

 楽しい団らんはこのくらいにして時間が無いので玄関へダッシュ!

 

 

「おはようございます」

「おはよう早いわね」

 アスカの家に入った僕、リビングでおばさんはお茶を飲んでいた。母さんと同じで相変わらず早起きだよ。

「アスカまだ寝てます?」

「ええ寝てるわよ、昨日遅かったから10時頃まで眠るって言っていたわよ」

 よっし!心の中でガッツポーズ、勝利の女神は100%僕に微笑んだね。

「先週みたいになっちゃダメよ」

「は、はは。はい」

 おばさんにも恥ずかしい姿見られちゃったからなあ、半笑いだよ。

 

 

 かちゃ

 ゆっくりと音を立てないようにドアを開けて・・・ちょっと音がしたけどこれくらいなら聞こえないだろう。

 ほっ・・・部屋はカーテンが閉められているからまだ暗い、アスカは起きていないちゃんと眠っているよ。

 ゆっくりと足音を立てないようにすり足でベッドに近づく・・・

 すーすー

 アスカが規則正しい寝息を立てて寝ている、さあてどうやって起こそうかな?

 雪は使えないからアスカがいつも僕を起こしているように起こすってのはどうかな?

 月曜日にされた肘打ち・・・ダメだ、可哀想すぎる、女の子がお腹に食らったら死んじゃうよ。

 火曜日にされたヘッドフォン・・・ダメだ、可哀想すぎる、僕は頑丈だから平気だったけど、アスカはか弱いからもし鼓膜が破れたら・・・考えたくないな。

 水曜日にされた濡れたタオルを顔に・・・だめだ、惨すぎる、もしアスカが死んだら僕は・・・

「ん・・・・ん〜〜〜〜〜ん」

 ビクッ!

 お、おおう、起きたの?・・・寝返りをうって・・・セーフ、起きていない。

 すーすー

 まったく幸せそうな顔をして眠っているよ、どんな夢を見てるんだろう?

シンちゃん・・・

 ビクッ!

 は、はいっ!お、起きたの?

 すーすー

シンちゃん・・・もう朝だから起きて・・・

 寝言か〜良かった起きたらどうしようかと思ったよ。

 すーすー

シンちゃん・・・遅刻するから急いで・・・

 ・・・アスカ夢の中でも僕を起こしている・・・

 すーすー

 夢の中でも起こされるなんて僕はだらしないなあ・・・まったく余計な事して・・・

 すーすー

風邪引くからちゃんとして寝るんだよ

 床に落ちていた毛布をアスカにかけてやると僕は部屋を静かに出た。

「アスカ起きたの?」

「いいえ気持ち良さそうに寝ているので起こしませんでした。それじゃあ帰ります」

 雪も降っていないし折角の休み、無理に起こす事は無いや帰って僕も一眠りしようっと。

 

 

 それで家に帰った僕は・・・

「ふっやはり起こす事は不可能だったな、寝言は寝て言う事がわかったな」

「残念ね〜〜天地がひっくり返るのを見たかったわ〜〜」

 父さん、母さん・・・本当に親の言う事なんだろうか?

 でも良いや、アスカの可愛い寝顔が見られたからね。夢の中でも起こされないように今度からはきちんと起きるぞ。


 シンジ君の復讐再びです。

 前回のREVENGEの後もシンジ君はちゃんと起こされつづけましたが、起こされ方が惨い(^^;)流石ゲンドウが考えただけありますね、それを実行するアスカちゃん凄く怒っていたんでしょうね。

 起こそうとしたシンジ君ですが、アスカちゃんの可愛い寝顔を見たら起こせませんね(笑)

 こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。


エヴァンゲリオン学園外伝 雪 REVENGE AGAIN