エヴァンゲリオン学園外伝
雪の日の起こし方
昨日夜に降った雪が積っているわ。その積った雪で今日は休校、平日に堂々と休めるなんて得した気分だわ。
さあノンビリしていられないわ、シンちゃんを起こしにいくわよ。
「おはようございます〜」
「あら、おはよう寒いのにアスカちゃんは元気ねえ」
「元気だけがとりえですから」
「その元気をうちの人に少し分けて欲しいわね」
ユイおばさま笑顔でため息ついたわ、どうしたのかしら?
「さああがって」
「はい、お邪魔します」
リビングに行ったらユイおばさまのため息の意味がわかったわ。
「やあアスカ君おはよう」
「おはようございます」
おじさまはちゃんちゃんこを着てコタツで丸くなっているわ。
「アスカちゃん元気良いわね」
「あっレイお姉ちゃ・・・ん」
背中からレイお姉ちゃんの声が聞こえたわ、振り向いて見ると姿が凄い。部屋の中なのにロングのダウンジャケットを着てニット帽をかぶっているわ、そんなに寒いのかしら?
「今年の冬は特別、異常気象だわ」
異常気象・・・毎年ニュースでやっているけど別に変わりは無いわ。
「アスカちゃんココア入れたわよ」
「あっはい」
ユイおばさまがココアを持ってきてくれたわ、う〜〜ん甘い香り暖まりそうだわ。
でも飲む前に・・・
「シンちゃん起こしてきます」
シンちゃんの部屋へゴ〜〜
「zzz」
やっぱり寝ているわ、さあて起こそうっと。
「シンちゃん朝だよ、起きて〜〜」
「あ、あと五分・・・」
「遅刻しちゃうよ」
休校だから遅刻しないけどね。
「遅刻して良いからあと十分・・・」
増えているじゃないの、もうっこんなったら一度リビングへ戻るわよ。
「あらシンジは起きたの?」
「まだ起きないんですよ、だからこれで」
ベランダに積った雪を両手いっぱい持って・・・
「それなら起きるわね」
「ふっ問題ない」
「ナイスな起こし方・・・でも私にされたらイヤ」
シンちゃんの部屋へ戻って・・・
「うぎゃ〜〜〜〜〜〜!!」
部屋に響くシンちゃんの叫び声、ちょっとやりすぎたかな?雪を顔に乗せられて起きるなんて人類史上シンちゃんが初めてかな?
「な、なにするんだよ〜〜」
「シ〜〜ンちゃんおはよ〜〜」
「あっ・・・おはよう」
怒っていたけどニッコリ笑って挨拶すればシンちゃん何も言えないもんね。
学生にとって休校ほど嬉しい事はないですね。アスカちゃんはいつもと同じようにシンジ君を起こしに。
凄い起こされ方をしたシンジ君、怒りたかったのですがアスカちゃんの笑顔に何も言えませんね。
こんな小説でも飽きずに読んでくれた方々に感謝します。
エヴァンゲリオン学園外伝 雪の日の起こし方