jun16HP 120000HIT記念
カヲル君の一日
登校〜カヲル〜
「ふっ」
髪をなびかせて歩くカヲル、すれ違う人々は美しさに振り返る。
「みんなが僕に振り返る、ふっ罪だね」
サッと髪をかきあげ自分の台詞に酔いしれる。
「ふう〜でも僕の心は満たされない・・・・・」
一人喋りながら歩く、遠くから見る者によっては不気味である。そして約十分位歩くと止まった。
「さあて、うるおいがある一日のはじまりだ」
止った場所は十字路、そこで壁に寄りかかると、眼をつぶった。カヲルの頭がフル回転する。
トコトコトコトコ
登校するカヲル
ドン!
十字路で誰かにぶつかった。
「イタタ・・・すまないね。おや、シンジ君じゃないか、おはよう」
「あ、カヲル君おはよう。怪我は無い」
出会ったのはシンジである。
「大丈夫さ」
「良かった〜」
カヲルの笑顔に頬を赤らめるシンジ。
「おや?どうしたんだい顔が赤いよ風邪かな?」
シンジの額に手を当てた。
「ち、違うよカヲル君」
「じゃあどうしてだい?」
「朝から、カヲル君に会えて嬉しいんだ」
「ふっシンジ君、僕も君に会えて嬉しいよ」
爽やかに微笑む。
ぽっ!
なぜか頬を桜色に染めるシンジ。
「ふふ、シンジ君その恥らい、好意に値するよ」
「こ、好意って?」
「好きってことさ」
ぽっぽっぽ!
「カヲル君・・・・」
「ふっさあ学校に行こうか」
「うん」
二人は手を繋いで登校した。
「ふふ完璧なシナリオだ。さあシンジ君!いつでも来たまえ」
そして・・・・・
「来た!」
シンジの気配を感じた。そして登場するタイミングを数え始める。
「5秒後だな・・・・・5、4、3、2、1、よし!」
絶好のタイミング、飛び出した。
ドンッ!
「あぎゃあ!!」
飛び出した瞬間、ぶつかったというより跳ね飛ばされた。
「あっ!カヲル、アンタなに寝転んでいるのよ?」
「本当だ、カヲル君そんな所で寝てると風邪引くよ」
アスカにぶつかったようだ。シンジも一緒である。
「ふっ・・・・二人ともおはよう・・・・・・」
タイミングは完璧なはずであった。だが失敗、考えたが原因がでてこない。頭には?マークが無数に回ったいた。傷ついた体を引きずりながら立ちあがり、笑顔を見せる。
「ふっ寝てはいないよ。ちょっと遊んでいただけさ」
「カヲル君って楽しいんだね」
「はあ〜?何言ってんのよシンジ」
言葉を鵜呑みにするシンジ、アスカは呆れたそしてカヲルの傷ついた体を見て・・・・
(チッ!威力が足りなかったわ)
と舌打した。先ほどのカヲルのタイミングは完璧であったが、それを事前に察知したアスカがシンジとぶつかる刹那に入れ替わり突き飛ばしたのである。
「おや?アスカ君どうかしたのかい」
「何でもないわよ。シンジ行くわよ」
「うん、カヲル君も行こう」
「ふっ」
シナリオ通りにならなかったが、とりあえずシンジと登校できた。オマケ付きだが。
シンジの右にはアスカが歩き、左にカヲルが歩いた。
「ん?どうしたのカヲル君」
シンジは視線に気がついた。
「何でも無いよ。ただシンジ君、ふっ、笑顔に見とれていただけだよ」
髪をかきあげ笑う。
「な、カヲル君!」
赤くなるシンジ。
「ふふふ」
男の友情?だがムッしている人物が隣りに居る。
(キ〜〜〜何が『笑顔に見とれていただけだよ』?それって女性を口説く時に使うもんでしょうが。このホ〇!)
カヲルを睨みつけるアスカ、だがそんなことは構いはしない。
「おやアスカ君、どうしたんだい」
「アンタ、シンジは男なのよ、勘違いしてないでしょうね」
「アスカ、何が?僕は男だよ」
「アンタは黙ってて」
「はい・・・・・・」
眼光に縮まる。
「ふっそんな事は関係ないさ。ああっリリンは何て素晴らしいのだろうか」
「はあ?」
天を見上げ、両手を広げた。
「そう!関係ないのさ。こうしてシンジ君に抱きつく事もできる」
にこやかに笑うとシンジに抱きつい・・・・・・・・・・
ダッダッダッダ!!
ド〜〜〜〜〜ン!
「あぎゃあ!!」
砂煙を上げてやって来た物体に飛ばされた。
「シンジ!おっはよう〜〜!」
「マナ!」
カヲルを飛ばしてシンジに抱きついたのはマナであった。
「朝から会えるなんて、私達赤い糸で結ばれているのね」
「は、離れてよ〜恥ずかしい〜」
「ダ〜〜〜〜メ」
力一杯抱きしめるマナにシンジは耳まで赤くなった。
「こら鋼鉄!抱きつくな!」
だがその光景を快く思わない人物がすぐ隣りに居る。先ほどカヲルが抱きつく際、邪魔するのに間に合わなかったがマナの登場でそれは遂行されたが、如何せんマナである。
「シンジ〜〜〜すりすりすり〜〜」
「無視するんじゃない!」
「すりすりすりすり〜〜」
「マナ〜離れてよ」
アスカを無視してずっと抱きつくマナ、怒りが頂点に達した。
ボカッ!
「いったあ〜い、あれ?アスカ居たの」
「居たのじゃない!さっきから目の前にいたでしょうが」
「ふ〜〜ん、シンジ〜〜〜すりすりすりすり」
「マナ〜〜」
「離れろ〜〜!」
アスカは強引にマナを引き剥がす。
「もうアスカ、酷いじゃないの」
「アンタがいつまでも抱きついているからよ」
「ケチねえ」
「何ですって」
笑うマナに怒るアスカ、シンジは真ん中で汗をかいていた。
「二人ともやめなよ〜遅刻するよ」
「そうね。マナ、決着は学校でよ」
「え〜私?か弱いから戦いなんてできないわ〜、力も無いしお箸より重いものは持った事無いの〜、シンジ〜助けて〜」
また抱きつく。
「な〜〜〜に嘘言ってんのよ!だから抱きつくな!」
「マナ〜離れてよ。遅刻するよ。あれ?カヲル君がいない、どこにいったんだろう」
シンジは辺りを見回したがカヲルの姿はない。
「いいのよ。カヲルの事だから遅刻をせずに来るわよ」
「そうだね」
こうして三人は走って学校に向かった。
別の場所・・・・・
ツンツンツン
ピクピクピク
「これは何?」
同じく登校途中のレイが棒切れで、ボロボロの物体を突ついていた。
ツンツンツン
ピクピクピク
突つくたびに反応する。
「・・・・・・遅刻する、行きましょ」
棒切れを捨てると学校に向かう。その瞬間・・・・
サッ!
いきなりボロボロの物体がレイの前に壁を作った。
「ふっおはようレイ君」
ボロボロの物体はカヲルであった。復活して髪をかきあげる。
「・・・・・アナタ誰?・・・・・・遅刻するから、サヨナラ」
「ふっ酷いなレイ君は」
こうしてシナリオの登校経路と少し違ったが、学校に遅刻せずに到着した。
「ふっ」
120000hit!!!ありがとうございまし〜〜〜(^^)
ふううう〜抱きつくのを阻止しました。ホ〇の道はセーフだ!
飛ばされても平気なカヲル君・・・・ギャグキャラだな。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 登校〜カヲル〜