jun16HP 130000HIT記念

カヲル君の一日

学校〜カヲル〜

 シンジと登校する予定がなぜかレイに変わったカヲル。

「ふっ」

 下駄箱に着いた二人は上履きに履き変える為に下駄箱を開けた。

 パラパラ

「・・・またいらないもの」

 レイの下駄箱から何通かの手紙が落ちた、ラブレターである。青い髪と赤い瞳白い肌、水の様に静かな性格が一部の男子に人気があり毎朝決って何通かは入っているのだ。

「無駄なの」

 床に落ちたラブレターを拾い上げると封を開けないでゴミ箱に捨てた。この行為はアスカが『くだらないものは捨てなさい』と言われて真似しているのである。

「レイ君、読まずに捨てるのかい。それじゃあ相手に気の毒だよ」

「関係無いから」

「ふふ、そうかい」

 カヲルは笑うと下駄箱を開けた。

 ドサドサドサドサッ!!

 開けた瞬間にラブレターのなだれが起きた。どうやって入れたのだろうか?

「ふっ、またこんなに来てしまったよ」

 量は半端ではない。転校数日のアスカやマナのラブレターの数を遥かに超していた。拾い集めると鞄にしまう。

「・・・・・先、行くから」

 レイは拾っているカヲルを手伝うことなく教室に向かった。

 

 

 膨大なラブレターをなんとか鞄に入れたカヲル、これから教室に向かうのだが普通に向かう事ができない。

 それは・・・・・

「渚君!これを読んでください」

「せ、せんぱい・・・・こ、これ」

「こ、これをカヲルさんに」

「す・・・・・好きです」

「つ、付き合ってください」

 などなど、一メートル毎に何らかのアクションがくるのだ。

 カヲルもそれに対してイヤな顔をせずに

「ありがとう」

 と太陽の如く微笑みかける。微笑みかけられた女子生徒は昇天するのであった。

 ここで疑問に思う事はなぜ一度に女子生徒が来ずに順番で来る事である。それはカヲルファン倶楽部、通称『ダブリス』(非公認)の規則によって決められていたのである。

 

 

「やあ、おはよう」

 教室に着いたカヲルは爽やかな笑顔でクラスメートに挨拶する。ここでもまた何人かの女子生徒は昇天するのであった。

「おはようカヲル君」

「やあシンジ君おはよう」

「さっきはどこに行っていたの?急にいなくなったからビックリしちゃったよ」

 登校中の事である。

「あれかい?ちょっとね空を飛びたくなったんだよ」

「ふ〜〜〜ん」

「ふふ、そうさ、シンジ君も空を飛んでみるかい?」

「また〜冗談を言って〜〜」

「ふふ」

 にこやかに交わされる会話、だがこの様子を気にくわないで見ている者がいる。

(こら〜シンジと喋るな〜〜)

 アスカ、手に掴んでいる机にヒビが入る。

(ちっ!もっと遠くに飛ばせばよかったわ。あの世とかね、ふふ)

 マナ、飛ばす際についでに刺そうとする計画を立てている。

(・・・・・・お腹空いた)

 レイ、二人を見ていたが考えている事は別であった。

 

 

 そしてカヲルは席につくと端末を開きメールチェックを始める。

「今日は・・・・・20通も凄いね」

 その数字に驚いた、普通なら驚く事は無いだろう。サーバがパンクするくらいメールが来るのだから20通は少なすぎる。

「みんな凄い技術を持っているんだね」

 カヲルの端末にはラブレター対策ファイアーウォールが設置されており、ラブレターは除外できるのだがそれでも諦めない女子生徒は技術を駆使し送っているのである。

「努力家だね」

 一応断りの返事を送ると、プログラムを開きファイアーウォールを書き換え新たにパワーアップしていくがそれでも毎日数十通は来る。

 その作業だけで朝の時間は費やされ、授業に突入する。

 

 

(ふうう〜退屈だね)

 カヲルにとって授業は退屈であった。勉強はしなくても試験は常に上位にランクする。それならネルフで実験を行っていた方が時間を潰せるのだが、学校に居たい理由がある。

「ふっ」

 見つめる先には

(・・・・うう〜わかんないよ〜〜)

 一生懸命授業に取り組んでいたシンジがいた。

(ああシンジ君、その悩める姿。美しいよ)

 ウットリと眺めていた。


 130000hit!!!ありがとうございまし〜〜〜(^O^)

 短いなあ…イエ!短いのが好きなんです。

 レイ、アスカ、マナの出演がちょっと弱いかな?まあカヲル君が主役だからいいか!

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


登校〜カヲル〜 学校2〜カヲル〜

NEON GENESIS: EVANGELION 学校〜カヲル〜