jun16HP 190000HIT記念
カヲル君の一日
下校〜カヲル〜
終礼が終わると教室はざわめき出す、速攻で帰る者、クラブに行く者、友達と話しに花を咲かせる者。そして主役、渚カヲルは・・・・
「ふっ、ただいま」
生徒達は教室から出て行くのにカヲルは髪をかきあげると教室に入ってきた。いつもの爽やかな感じである。
「「ちっ、生きていたのね」」
カヲルの元気そうな姿を見て、アスカとマナは舌打ちをし呟いた。
「カヲル君、どこに行っていたの?」
シンジはカヲルが終礼に出ていなかったのを気にしていた。
「急に世界一周がしたくなってね、今してきたんだよ。今度は一緒にどうだい?」
「・・・・・え、遠慮しておくよ」
シンジはカヲルの壮大なウソに呆れた。だが世界一周は真実である。
「なんや、サボって帰ったと思うとったわ」
「ふふ、僕は真面目だからね、帰らないよ」
「・・・・・」
だがサボっている、トウジは言葉が出ない。
「そ、そうかこれからお好み焼き食いに行くんやけど行くか?」
「お好み焼きか、カヲル君はどうする?」
「僕はシンジ君に任せるよ」
「そう、それじゃあ〜〜」
シンジは財布の中身を確認するとポケットにしまった。
「うん、行くよ」
「そうか、ほなら行くで〜〜」
トウジ、シンジ、カヲル、ケンスケで教室を出て行こうとすると・・・・
「ちょっと待ちなさい!」
ヒカリが両手を広げて四人の前を遮った。
「な、なんや?イインチョ」
「鈴原、相田君、掃除当番でしょ。帰ったらダメよ、ちゃんと掃除をしなさい」
そう二人は今日、掃除当番であった。サボって帰ろうとしたのである。
「別に良いやないか、こない綺麗やし」
「ダメよ!隅っこにゴミは溜まっているし、黒板も汚れているじゃない」
「そない隅なんて誰も見ないで〜、それに黒板は毎日使うから掃除しても同じや」
掃除をしたくない言い訳である、だがヒカリは・・・・・
「ダメよ!ダメ〜〜!掃除をしなさい」
一喝
「私も手伝ってあげるから早く終わらすのよ」
「「は、はい!!」」
二人はピシっと背筋を伸ばし返事をすると掃除道具を手に取った。ヒカリが手伝うのはトウジと少しでもいっしょに居たいからである、おまけが居るが。
「シンジ〜、渚〜、悪いの〜〜お好み焼きはまた今度や」
「うん、掃除じゃしょうがないよ。じゃあまた今度ね、カヲル君帰ろう」
「二人とも運が無いねえ、しかしホウキを持った姿は似合っているよ。じゃあシンジ君帰ろうか」
二人を残して教室を出ようとすると・・・・・
「シンジ〜〜帰ろう〜〜〜」
「わっマナッ!」
マナが後ろから抱き付いてきた、急な事でバランスを崩し転びそうになったが何とかこらえた。
「美味しいケ〜キが食べられるお店を見つけたの、食べに行こう」
「ケ〜キかい、良いねえ〜人類が生み出した至高のお菓子だよ。シンジ君僕は食べたくなったよ」
「何でアンタも行くのよ、私はシンジと行くのよ」
抱きついた腕にギュッと力をこめるとカヲルに舌を出した。
「おやおや、嫌われたみたいだね。でもシンジ君は僕の行く事を望んでいるよ」
「ちょっと待ちなさい!」
マナとカヲルに板ばさみになって困っていたシンジ、三人の後ろから叫び声が聞こえた。
「アンタ達、抜け駆けは許さないわよ。ケ〜キならアタシも食べに行くわ」
アスカである、ケ〜キに目が無い、入るところが別なのでいくらでも食べられる。
「私はシンジと行こうと・・「私もケ〜キが食べたい」
マナが喋ろうとしたが、突如横に現れたレイに言葉を遮られた。
「レイさん!」
「マナさん、私も連れていって」
「え〜?だから私はシンジと・・・」
「連れていって」
「う〜〜」
レイの真紅の瞳に見つめられて、額から汗が流れ落ちる。
「わかったわ、皆でいきましょう」
ため息をつくと残念そうに肩を落した。
「せっかく、二人で行こうと思っていたのに・・・・」
「へえ〜なかなか洒落ているじゃない」
店の前、アスカは店を見ると外見のデザインに気に入った。レンガ作りに花壇には綺麗な花々、アンティ〜ク調の窓、18世紀のヨ〜ロッパを再現してある。
「そうよ、穴場なんですから」
マナは胸を張ると自分が見つけた事を自慢する。
「そうね、お客は少ないみたい」
アスカは窓から中を覗くと客の人数を確認し中に入った。他の四人もそれに続く。
店に入った五人は窓際の席に案内された、だがそう簡単に座れるものではない。
「シンジ〜座ろう」
「う、うん」
マナが素早くシンジの腕を取り席に座ろうとするが・・・・
がしっ!
「碇クン、隣に座って・・・・」
「わっ、綾波!」
レイはシンジの腕を掴むと強引にマナを引き離し、シンジを窓際に座らせその隣に座った。
「レイさんずるい」
マナはぷう〜〜と頬を膨らませレイを見るが・・・・
「早い者勝ち ぽっ!」
そう言ってシンジの肩に持たれかかり頬を赤らめた。
「あ、綾波ちょっと肩に持たれるのはやめてくれるかな?」
汗をかきながら肩の温もりを感じ、レイの香りを嗅ぎながら他の二人の女性の視線が気になる。
「こら!ファ〜ストアンタ何やってんのよ」
「わからないの?寝ているの ぽっ」
シンジの温もりを満喫しているレイ。
「寝るなら帰って寝ろ〜〜〜!」
がしっ!
「きゃっ何するの?」
アスカの怪力に無理矢理引っ剥がされた。
(よしシンジの隣はアタシよ)
声に出さないが密かにシンジの隣を狙っていたアスカ、素早く座ろうとするが・・・・
「アスカ、ありがとね〜〜〜」
それより早くマナが座った。
「あ〜〜鋼鉄!何すんのよ!」
「せっかくアスカが私の為に開けてくれたんですもの座らないとね、シンジ何頼む?」
「う、うん・・・え、ええと・・・」
アスカを無視しシンジとメニュ〜を見るマナ、シンジは困っているが。
「こんのお!無視するな〜〜」
しゅっ!
SALモ〜ドのアスカ、右ストレ〜トがマナを襲う。
「ふっ甘いわ」
鼻で笑うと予想してた如く避けた、その横を空振りしたアスカの右ストレ〜トが流れる。
ごしゅっ!
「ふぎゃっ!」
「「「「あっ!!」」」」
その場に居た四人全てが驚きの声を上げた。空振りしたアスカの右ストレ〜トがマナの隣に居たシンジの顔面にヒットしたのである。
「お、お星様〜〜〜・・・・・・・・・・」
その言葉を最後にシンジは沈黙した。
「碇クン!」
「シンジ君!」
「シンジ!」
レイ、カヲル、マナが一斉にシンジに集まる、アスカは冷や汗をかきながらこめかみをぽりぽりと人差し指でかいた。
「あ、ははははシンジ〜大丈・・夫?」
「大丈夫なわけ無いじゃない!気絶しているのよ。せっかく今から食べようと思っていたのに」
怒るマナ、だがアスカは・・・
「何よ!アンタが避けるから悪いんでしょ!それにシンジの隣に座るなんて何様のつもりよ?」
逆切れ。
「シンジは私の隣に座る事を望んでいるのよ。それを邪魔するなんて許せないわ」
「それは違うわ、碇クンは私と一つになる事を望んでいるの・・・ぽっ」
ちょっと勘違いのレイ、頬を赤らめる。
「レ、レイさんそれは、今関係ないと思うけど・・・」
「ファ〜スト!ややこしくなるから出てこないでよ。今は鋼鉄と話しているのよ」
「イヤ、私も碇クンの隣に座りたい」
バチバチバチバチッ!!
三人の美少女が一発触発の火花を散らす。このまま行けばここは廃墟と化すだろう。
「やれやれ、本当に困った娘たちだねえ、そう思わないかいシンジ君?」
三人の争いのドサクサにシンジの隣にすわるカヲル。
「おっと、気絶していたね。う〜〜ん良い寝顔だ好意に値するよ」
足を組み三人を見ながらシンジに話す。だがシンジは答えない、気絶中である。
「さあ誰が勝ち残るかな?」
ショ〜を楽しむが如くリラックスして三人の戦いの瞬間を逃さないと見つめていた。
190000hit!!!ありがとうございまし〜〜〜(^▽^)V
寄り道でケーキを食べに来ましたが、いつの間にかマナ、レイ、アスカの対決に(^^;)
毎度の事ながらカヲル君、出番少ない〜〜〜。でも次回で大活躍するでしょう(未確認)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION 下校〜カヲル〜