EVA小説系掲載300本目記念小説

料理未遂

「さあて〜〜ご飯でも作ろうかな〜〜」

 ミサトさん、腕まくりをして張り切っています、いつもは作らないのに今日に限ってどうしてでしょう?

「シンちゃんとアスカ、デ〜〜トなのよね〜〜これは姉としてお祝いしなくちゃね」

 どうやらシンジ君とアスカちゃんはデートのようです。いえ多分アスカちゃんがシンジ君を荷物持ちに誘ったお買い物でしょう。

「二人の記念すべき第一歩としてミサト特製カレ〜をご馳走しないとね♪」

(ク、クエッ!)

 ペタペタペタペタ、ガチャン!

 おや?ミサトさんが献立を発表するとペンペンが驚いて冷蔵庫に戻りました、というより逃げました。中からしっかりと鍵を掛けたようですね。

「では始めますか、ニンジンを取って〜おっ!」

 冷蔵庫を開けたミサトさん、ニンジンを取って何かを発見したようです。

「こ、これはおつまみに最適なサラミ!」

 サラミを手に取るとゴクリと生唾を飲みました、瞳がサラミにくぎ付けです。

「おおっ!これは!」

 ミサトさん、また何かを見つけたようです。

「ビ、ビビビビビビビビビ〜〜〜〜ルじゃない♪〜〜」

 手にはしっかりと500mlのえびちゅが握られていました。

「右手にサラミ、左手にビ〜ルこれは神が私に与えたご褒美ね」

 何のご褒美だ?と突っ込みたくなりますが、そこは我慢我慢。ミサトさんどっしり冷蔵庫の前に腰を下ろしあぐらをかくとサラミとビールを開けました。

「いっただきま〜〜〜す」

 ゴキュゴキュゴキュゴキュゴキュ!!!

 豪快に一気飲み、見ているほうが気持ち良いですね。

「ぷはぁ〜〜美味い!美味いわぁ〜〜!」

 口から光線を出すような勢いで叫んでいます、豪快だ。

「それじゃあサラミを一口」

 モギュモギュモギュモギュモギュ!!!

 一口と言っても普通の一口ではありません、頬張って一口です。

「くううぅ〜〜〜この舌触り!喉を通る感触!最高〜!」

 感激で踊っています、誰も見ていないのでちょっと寂しいです。

「もう一杯・・・・ふあああ眠くなっちゃった〜〜・・・・・」

 おやミサトさん、仕事疲れでしょうか?それは無いですね。台所で眠っちゃいました、お行儀悪いですね。

「zzzzzzzzzzzzzz」

 

 

 

 

 

 

 

 

「たっだいま〜〜!!」

「ぜえぜえ、ただいま・・・」

 おっ、シンジ君とアスカちゃんのご帰宅です。アスカちゃんは元気一杯ですがシンジ君は両腕に大きな荷物を抱えてバテています。

「喉乾いた〜〜」

 アスカちゃん元気です、台所へ走っていきました。シンジ君は・・・

「はあ〜〜〜もう動けないよ〜〜〜〜」

 玄関で力尽きてしまいました。

「ジュース♪ジュース〜、あれミサト?」

 アスカちゃん、ミサトさんを発見しました。

「こんなとこで寝て行儀が悪いわね〜〜誰に似たのかしら?」

 発言は母親のアスカちゃん、でもミサトさんを無視してジュースを取りました。

「ふう〜〜、僕もジュースを、あっミサトさん」

 シンジ君も少しは体力を回復させてやってきました、当然ミサトさんに気づきます。

「ミサトったら行儀悪いでしょ、まったくビールを飲みかけに寝るなんてへっぽこね」

「良かった〜〜〜」

 シンジ君、何やらホッとしています。どうしたのでしょうか?

「何が良かったの?」

「ミサトさんが食べたサラミと飲んだビールはニンジンの後ろに置いておいたんだよ」

「それがどうしたの?」

 アスカちゃん、シンジ君の意味がわかりません。

「ニンジンの後ろにあるってことは、ニンジンを取らないとわからない、普段ニンジンを取らないミサトさんが取るって事は・・・」

「取るって事は?」

「料理をするんだよ」

「ええっ!」

 アスカちゃん、ビックリ!それはそうでしょう、ミサトさんの料理でひどい目にあっていますから。

「万が一の事を考えてトラップをしておいたんだ、そのビールには睡眠薬を入れてあって料理を未然に防げるんだよ」

「へえ〜〜流石シンジね、台所を守っているだけあるわ」

 感心するアスカちゃん、でもシンジ君睡眠薬なんてどこで手に入れたんでしょうね?出所は多分MADかな?

「ミサトさんはリビングにでも置いといてご飯を作ろうかな」

「アタシも手伝う〜〜」

「じゃあミサトさんを運ぼう」

 哀れミサトさん、シンジ君とアスカちゃんに足を持って引きずられてリビングに捨てられました。

「何を作ろうかな?」

「当然ハンバーグよ」

 シンジ君とアスカちゃん、二人仲良くハンバーグを作りました。


 このSS(リレー小説&投稿SS&CGに付けたSSを除く)で300本目です!(^▽^)V

 一年半ちょっとで300本、ネタが良くあるなと感心します(^^;)

 流石シンジ君、ミサトさんが料理を作るのを予想してトラップを仕掛けるなんて(笑)

 家長なのに料理を作らせてもえないミサトさん、問題無い(爆)

 これからも「jun16 Factory」をヨロシク!<_>

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 料理未遂