EVA小説掲載350本目記念小説

夢見る少女

 私の素敵な素敵な王子様・・・いつ私の前に現れてくれるのかしら?

 私は山岸マユミ、普通の中学二年生、普通に図書委員をして普通な生活を送っているわ。

 毎日が普通すぎてつまらない・・・何か刺激的な事が起きないかしら?

 今日も普通に一日が終わったわ、クラブは何もしていないから図書室に行くの、読書は良いわ、私を本の世界に引き込んでしまうから。

 白雪姫、シンデレラ、世界の名作にはお姫様と王子様の恋・・・ぽっ!

 はあ〜〜〜、現実にはそんな事は無いから寂しいわ。

 今日もかりて帰りましょう。

 

 

 う〜〜ん、ちょっとかりすぎたかしら?10冊ともなると重いわ。ふらふらしちゃう。

 ドンッ!

 きゃっ!曲がろうとしたら何かにぶつかったわ。

「ごめん、大丈夫?」

 人にぶつかったみたい、お尻がちゅっと痛いけど大丈夫。

「大丈夫?立てる?」

 はっ・・・本を拾ってくれて手を差し伸べている・・・もしかして私の王子様?

「だ、大丈夫です。立てますから」

「そう良かった、凄い数だね」

「ほ、本好きですから。ありがとうございます」

 お、王子様の微笑んだ顔が素敵、私真っ赤になってないかしら?恥ずかしい。

「そ、それじゃあ」

 恥ずかしいからその場をダッシュ!ピュ〜〜〜〜〜!!

「あ、ちょっと・・・」

「シンジ〜〜何やってんのよ?帰るわよ」

「あ、うん」

 

 

 はあはあはあ、流石に本を持って走るのはきついわね。あっ、名前聞けば良かった・・・私って良いところでタイミングを外すのよね・・・とほほ。

 でも学校に居たって事は同じ学校、また会えるわ、チャンスは逃さないわよ。

 

 

 ふあああ〜〜〜、昨日調子にのって遅くまで読みすぎたわ・・・眠い。

 あ〜〜体がフラフラしちゃう。

 ドンッ!

 きゃっ!曲がろうとしたら何かにぶつかったわ。

「おう、すまんの〜〜けがは無いか?」

 な、何?この関西弁は?初めて聞いたわ。

「は、はい」

「そうか。ワシ前見てへんかったわ。ほんますまんの〜〜」

 ジャ、ジャ〜ジ、トレーニング中かしら。でもちょっとたくましい。

「い、いえ大丈夫です」

 申し訳なさ層に頭をかいている。その不器用な姿・・・もしかして私の王子様?

「そ、それじゃあ」

 恥ずかしいからその場をダッシュ!ピュ〜〜〜〜〜!!

「あ、ちょいまち」

「お、トウジおはよう」

「おうケンスケ」

「どうしたんだい?」

「いや、別に・・・あの制服、学校とは逆に行っとるで」

 

 

 はあはあはあ、間違えて学校とは反対方向に走っちゃった。お馬鹿な私・・・あっ、名前聞けば良かった・・・私って良いところでタイミングを外すのよね・・・とほほ。

 でもあの鞄は同じ学校、ふふふ細かいところを見ているわよ。また会えるわ、チャンスは逃さないわよ。って遅刻しちゃう〜〜〜〜!

 

 

 タッタッタッタ

 んもうっ、どうして反対方向に走っちゃったのかしら?これじゃあ全速力で走っても遅刻しちゃうわ。

 キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜〜〜〜ンッ!

 あっ、遠くから聞こえる学校のチャイム、あ〜〜あ遅刻しちゃった。でも走るわよ。

 ♪♪〜〜〜♪♪〜〜〜

 あら?前にも制服を着た人が歩いている、もう時間なのに遅刻しても構わないって感じね。

 私は真面目だから遅刻しても早く着くように走るわよ。

 タッタッタッタ

 ♪♪〜〜〜♪♪〜〜〜

 ゆっくり歩いていて髪が銀髪、不良かしら?関わるのいやだから追いぬいちゃおう。

 タッタッタッタ、コケッ!

 きゃ!追いぬこうとしたら石につまずいて転んじゃった、いったい〜〜

「おや?大丈夫かい、転ぶって事は地球に重力があるって事だね」

 な、何言っているのこの人、変じゃない。膝から血が出ちゃってる、いた〜〜い。

「血が出ているようだね、どれどれ」

 あっ、この人、自分のハンカチで血を拭いてくれている。

「痛くないかい?」

「は、はいっ」

 こ、この人の瞳、真っ赤だけど綺麗・・・ぽっ!もしかして私の王子様。

「バンソウコウ貼っておくね」

「は、はいっ」

 バ、バンソウコウまで、私もうダメ。

「その制服、同じ学校だね。一緒に行こうかい」

「は、はいっ」

 でも恥ずかしいからその場をダッシュ!ピュ〜〜〜〜〜!!

「あ、そっちは学校じゃないよ」

 あれ〜〜?私はどこに行っているのかしら?折角一緒に行けると思ったのに足が勝手に・・・

「やれやれリリンのする事は理解不可能だよ。さあてシンジ君、遅れたけど会いに行くよ」

 

 

 はあはあはあ、商店街に来ちゃった。おマヌケな私・・・また名前聞くの忘れちゃった・・・でも同じ学校。って私の王子様は三人いるの?きゃ〜〜〜マユミ幸せ〜〜!


 このSS(リレー小説&投稿SS&CGに付けたSSを除く)で350本目です!V(^▽^)V

 この時点でまだHP開設二年経っていません(書きすぎですね^^;)まあ全てが短いので沢山書けたと思います。

 マユミちゃん、本格的に初登場です。ちょっと乙女チック妄想が入っています(^^;)

 ゲームでは静かな性格でしたが、書いてみたらちょっと暴走しました(笑)

 これからも「jun16 Factory」をヨロシク!<_>

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION 夢見る少女