EVA小説掲載900本記念小説

リツコおかあさんシリーズ

9 years after

緊急事態

 

 ふにゃふゅにゃ、ふにゃふゅにゃ・・・学校が休みの日は最高〜〜温かいお布団の中で遅くまでゴロゴロできるから〜〜至福の時間だわ。

「レイ〜いつまで寝てるの?早く起きてご飯食べなさい」

 おかあさんの声が聞こえる・・・今何時かしら?九時〜まだ早いじゃない。

「レイ、ご飯食べないと片付かないでしょう」

 おかあさんがやって来たわ、まだ寝ていたい〜

「後で食べる〜」

「片付けるから今食べなさい」

「ねむ〜〜い」

「食べた後寝ればいいでしょう」

うひゃ〜〜

 布団を剥がされたわ、さむ〜〜い!

「おかあさん、ひど〜〜い」

「早く食べなさい」

「は〜〜〜い」

 寒さで眠気が吹っ飛んじゃった、しょうがないからご飯食べてまた寝よう。






「いただきま〜〜す」

 トースト作って、ジャムをたっぷり塗って、パクリンチョ〜〜

 牛乳ゴクゴク、胸大きくなるかな?

 目玉焼き〜私はソース派、おかあさんは醤油派。

「食べたら流しに置いておくのよ」

「は〜〜い」

 おかあさんは仕事に行く為の準備をしているわ。私は今日は家でマッタリとくつろぐ計画。

 ピ〜〜ンポ〜〜ン!

 誰か来たわ。

「レイ〜悪いけど出てちょうだい」

「うん」

 おかあさんは準備で手が離せないみたい。誰かな?モニターでチェック!アスカお姉ちゃんだ、こんな朝からどうしたのかな?玄関へダッシュよ。






「アスカお姉ちゃん、こんな朝早くからどうしたの?」

「うう・・・レイ・・・うえ〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!

「ど、どうしたの?」

 びっくりした〜アスカお姉ちゃん急に私に抱きついて泣き出しちゃった。

うえうえうえ〜〜〜ん!

「泣いてたらわからないでしょう、何があったの?」

うえうえ〜〜ん!

 泣き止まないわ、どうしよう?

「ここじゃなんだから、中に入って」

うえうえ〜〜〜ん!

 私はアスカお姉ちゃんの手を握って部屋に入れたわ。

「レイ、どうしたの?あ、アスカ」

 アスカお姉ちゃんの鳴き声を聞いたおかあさんがやってきたわ、当然だけど驚いている。

「私にもわからないの」

うえうえ〜〜ん!!

「レイ、アスカを座らしてコーヒーを用意して」

「うん」

 私はアスカお姉ちゃんをリビングへ連れて行って座らせたわ。

うえうえ〜〜〜〜ん!

 あ〜あ、テーブルにうつ伏せになって泣いているわ。こんなに泣くアスカお姉ちゃんって初めて見たわ、何があったのかしら?






「うぐっ・・・ひっく・・・」

「落ち着いたかしら?」

「ひっく・・・えっぐ・・・」

 おかあさんがなだめる事三十分、ようやく落ち着いたみたいね。

「そんなに泣くなんて何があったの?」

「ひっく・・・ひっく・・・」

「相談に乗るから話してごらんなさい」

「うぐ・・・うん・・・」

 何があったのかな、凄く気になるわ。

「実はシンジが・・・」

 シンジお兄ちゃんが何かしら?もしや浮気?あのシンジお兄ちゃんが!う・わ・き〜〜〜〜〜〜〜!

「シンジ君が?」

「クリスマスも仕事なの〜〜〜〜〜〜〜!」

 ・・・拍子抜けしちゃった、でもクリスマスに仕事はいけないわね。クリスマスは愛する二人がすごす大切な日なのに。

「なんだそんな事なの」

「お、おかあさん」

 それ言っちゃダメ〜

「そんな事って、アタシには大切なの・・・うえ〜〜〜ん!

 あ〜〜あ、泣かしちゃった。

「ご、ごめんなさい。でも仕事じゃしょうがないじゃない」

「でもでもでも〜〜〜クリスマスに仕事を入れるなんて信じられないわ」

 確かにクリスマスは仕事を休んででも二人ですごすべきよね。

「アスカお姉ちゃん、わかるよ」

「レイ、嬉しいわ」

「涙を拭いてね」

「うん」

 アスカお姉ちゃんの涙を拭いてあげたわ、こうしていると私がお姉さんみたい。

「シンジ君は仕事外せなかったの?」

「碇司令直々の命令だから断れなかったって・・・」

「ひど〜〜い!」

 ゲンドウのおじちゃま、クリスマスだって言う事わかっているのかしら?

「重要なのね」

「重要じゃないわよ〜〜アタシとシンジに対する嫌がらせだわ」

「それは無いと思うけど」

「おかあさん、それは違うわ。これは立派な嫌がらせよ。クリスマスに二人を引き離す・・・これはもう犯罪よ!」

「レイわかってくれるのね」

「うん、私はアスカお姉ちゃんの味方だよ」

「レイ」

「アスカお姉ちゃん」

 私とアスカお姉ちゃんは抱き合いあったわ。アスカお姉ちゃんの胸が密着、うらやましい大きさ・・・私も大きくなりたいわ。

「わかったわ、私から司令にシンジ君を外すように話をしてくるわ」

「ありがとうリツコ」

「おかあさん頑張ってね」

 私とアスカお姉ちゃんは期待を込めておかあさんを見送ったわ。でも万全を期するために・・・






「休みのところを悪かったわね」

「問題ないわよ」

「はい、緊急事態です」

 リビングに集まった同級生のマナとマユミ、おかあさんが出た後緊急招集をかけたの。

「電話で話したとおり、アスカお姉ちゃんとシンジお姉ちゃんの危機なのよ。おかあさんが話しに行ったけど作戦失敗した時の為に私達も作戦を考えておいた方がいいと思ったの、何か案はないかしら?」

「みんな悪いわね」

「いいえ、クリスマスは大事な日。応援しますよ」

 マナ気合が入っているわね。

「わ、私も応援しますぅ〜〜〜お、お姉さま・・・きゃっ」

 マユミはアスカお姉ちゃんのちょっと影がある表情を見て頬が赤くなっている。あ、アスカお姉ちゃんがマユミに微笑んだら気絶したわ。マユミ脱落ね。

「マユミ役にたたないじゃない」

「そう言わない、今幸せなんだから。二人で考えましょう」

「じゃあ、シンジさんを拉致して二人を逃避行させるとか良いんじゃないかな」

「それはいいアイデアね」

 マナにしてはいいアイデアだわ。

「それは無理よ、逃げてもすぐに見つかるわ」

「確かに」

 ネルフの情報部は凄いからね、私達の力じゃできそうにないわ。

「じゃあ、ネルフに乗り込んで碇司令を襲撃するなんてどうかしら?力ずくで説得するの」

 マナらしい考えね、それいいかも。

「襲撃、いいかもしれないわね」

 おっアスカお姉ちゃんも乗り気だわ。

「獲物はどうするの?」

「獲物?なにそれ」

 マナ何を言っているのかな?業界用語かしら。

「レイさん、獲物とは武器ですよ、武器」

「いつの間に復活してたの」

「今復活しました、サブマシンガンなんかどうでしょうか?扱い易いですよ。それとも確実に相手を仕留めるロケットランチャーなんてどうでしょうか?」

「マユミ、あんた恐いわよ」

「マナさんならマグナムが似合いそうですね」

 マユミったら笑顔で本気で言っているから恐いわ。

「それいいかも」

「本当ですか、アスカお姉さま」

「ええ」

「はうう〜〜しあわせ・・・」

 アスカお姉ちゃんの笑顔でまた気絶したわ、今の時間はマユミは幸せね。

「アスカさん武器はどうするんですか?」

「それなら任してよ、手配するわ」

 簡単に手に入ることが恐いわね、出所は加持さんかな。

 ♪〜〜〜

「あ、電話だわ。リツコからだ」

 アスカお姉ちゃんの携帯におかあさんからかかってきたみたい、話がついたのかな?

「アタシよ、あ、うん。本当?ありがとうリツコ」

 アスカお姉ちゃんの会話と笑顔から聞かなくてもわかるわ。

「アスカさんどうでした」

「グッ!よかったわ」

 アスカお姉ちゃん親指を立てて満面の笑みを浮かべたわ。

「アスカお姉さま良かったですぅ〜〜」

 またマユミが復活したわ、でも・・・

「ありがとうマユミ」

「はい〜〜・・・」

 アスカお姉ちゃんの笑顔にまた気絶しちゃった、結局気絶しに来ただけね。

「それでね、なんと碇司令がシンジに臨時ボーナスをくれるんだって」

「え〜〜いいなあ」

「アスカさんおめでとうございます」

「アンタ達、迷惑かけてわるかったわね。ケーキ奢ってあげるから出かけるわよ」

「わお〜〜ケーキ!食べ放題のあそこなの?」

 以前アスカお姉ちゃんと行ったケーキ屋、食べ放題なのよね。

「ええ、ど〜〜んと行くわよ」

 アスカお姉ちゃん元気が出て良かった〜流石おかあさんだわ。会議した意味がなかったけどケーキが食べれるからラッキ〜。


 このSS(リレー小説&投稿SS&CGに付けたSSを除く)で900本目です(^▽^)

 アスカちゃんの涙の訳は・・・ゲンドウが悪者になってしまいましたね。シンジ君は断りきれなかったようですね。

 四人で緊急会議、良い案?がでましたが、リツコさんが話をつけてくれましたね。

 その後にケーキを食べに行くことになった四人、食べ過ぎたら・・・(^^;)

 「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


NEON GENESIS: EVANGELION リツコおかあさんシリーズ 9 years afrer 緊急事態