HP開設十一周年記念小説
ショッピング
「ミサトさん、明日は何か予定が入っていますか?」
「ううん、何にも入ってないわよ」
「それじゃあ、すいませんけど明日アウトレットモールへ連れて行ってください」
「いいわよん、何か買いたいものでもあるのかしら?」
「はい、靴を買いたいんですよ」
「それじゃあ、朝から行きましょうか。アスカも行く?」
「アタシは行かないわよ、買いたいものないもん」
「そんな事言わないで三人で行きましょう〜」
「いや〜〜よ、行っても疲れるだけよ。家でゴロゴロしていた方がマシだわ。ペンペンもそう思うでしょう?」
「クエクエ、クワクワ」
「えっ?若い者は出かけろですって」
「決まりね、そうと決まったら早く寝るわよ〜」
「ちょ、ちょっと〜アタシは行くって言ってないわよ〜」
「それじゃあお休みアスカ」
「だ〜〜か〜〜ら〜〜」
「ん〜〜ん、いい天気ねえ〜」
「そうですね」
日曜日の晴れは気持ちが良いなあ〜昨日は早く寝たから目覚めはバッチリだ。
「ふあああ〜」
「アスカ〜大きな欠伸をしてみっともないよ」
「眠たいのよ」
「眠たいって早く寝ただろ」
「寝てないわよ、早くから寝れるわけ無いから布団の中でゲームをしていたのよ」
だから呼んでも起きなかったのか、お陰で出かけるのがちょっと遅くなったよ。
「それじゃあ行きましょうか」
「はい」
ミサトさんの車に乗り込んで、郊外のアウトレットモールへ出発だ。
「アタシは着くまで寝ているわね」
僕は助手席に乗って、アスカは後部座席に乗って眠り始めた。夜更かししすぎだよ。
「アウトレットモールに行くのも久しぶりだわ、シンちゃんは行った事あるのかしら?」
「いいえ、無いですよ。ケンスケが先週行った話を聞いたんですよ、そしたら値段の安さに驚いて行きたくなったんですよ」
「そうよねえ〜あそこは安いし、店舗も多いから見て回るだけでも楽しいわよ」
「そんなに沢山お店があるんですか?楽しみですね」
「爆睡しているアスカも驚くわよ」
アスカはまだ寝ているよ、かなり遅くまで起きていたんだね。
「結構混んでいますね」
「日曜だからね」
駐車場は広いけど、ほぼ満車状態だ。アウトレットモールからかなり離れた所しか空いてないや。
「もうちょっと来るのが早ければ近くに止められたんだけどね」
ミサトさんがバックミラーでまだ寝ているアスカをチラリと見た、見られたアスカはお構い無しにまだ寝ているよ。
「ミサトさん、あそこが空いていますよ」
「じゃあ、あそこに停めましょうか」
「アスカ、着いたよ。起きて」
「う〜眠たい〜寝ているから行ってきていいわよ」
「ダメだよ、アスカ一人車に置いていけないよ」
「ほらアスカ、起きなさい」
「ふあ〜〜い」
アスカはゆっくりと身体を起こして車から出てきた。
「目が覚めた?」
「太陽が眩しい〜」
まだ完全に目覚めてないみたいだ。
「シンちゃん、アスカが車に轢かれない様にしなさい」
「はい、アスカ行くよ」
「う〜ん、ちゃんと連れて行きなさいよ」
「わかったよ」
僕はアスカの手を引っ張ってアウトレットモールへ向かった。
「凄いですね」
「今日も多いわね」
お店が沢山あって人も多いや。
「シンちゃんあそこに案内板があるわよ」
「はい、行ってみましょう」
「ええと、お目当ての店は・・・」
僕の目的はスポーツショップだ。
「シンちゃんあったわ」
「はい、行きましょう。アスカも行くよ」
「う〜〜ん、眠たい〜」
まだ目覚めてないよ、困ったなあ。
「賑わっているわね」
「有名メーカーですからね。ええと靴は・・・」
奥の方にあるぞ、沢山あるなあ〜色々と欲しくなるよ。
「うわっ〜すっご〜〜い」
ビックリした〜アスカが急に覚醒したぞ。
「何この活気ある雰囲気は?ワクワクしてきたわ。アタシはあっちを見てくるわ」
「ふふ、アスカも気に入ったみたいね」
「はい」
「シンちゃんはどれを買うのかしら?」
「ええと・・・」
僕とミサトさんは一緒にシューズコーナーで物色だ、安いから何足も欲しくなっちゃうよ。
「あ、あった」
「あら安いわね、私も色違いを買おうかしら」
「それ良いですね。色んな色がありますから同じのを買っても迷いませんね。それじゃあ僕は買ってきます」
サイズをチェックしてレジに向かうぞ。
「ちょっと待って」
「はい?」
「今買ったら、ずっと持ち歩かなきゃいけないでしょう。一通り店を回ってから、また買いに来ましょう」
確かに今買ったら荷物になるから後から買ったほうが良いね。
「わかりました、後からまた来ます」
「シンジは何を買うの?」
アスカがやって来たぞ、やっと目が覚めたようだね。
「靴だよ、アスカも買う?」
「そうねえ〜欲しいけど今月はお小遣いがちょっと厳しいのよ」
「そういう事なら、この美少女戦士ミサトさんにまっかせなさい。2人の分くらい私が出してあげるわよ」
「本当ですか?」
「ミサトが出してくれるの?」
「ええ!サービスサービスよん。このことはネルフのみんなに言いふらしても良いわよ」
「じゃあアタシはこの色ね」
「ふふアスカらしい色だね」
「ちょ〜〜お〜〜と、今の話を聞いてよ〜」
「はいはい、わかったわ。言いふらしてあげるわよ」
その返事は絶対に言いふらさないね。
「どこか入りたい店はあるかしら?」
ミサトさんが僕に聞いてきた。案内板を見てみたけど、特に入りたい店はないなあ。
「アスカはどこかある?」
「そうねえ〜別に欲しいものがないから〜」
「そうだ!ねえアスカ、シンちゃんに洋服を選んだらどうかしら?」
「僕に?」
「シンジに?」
「そうよ、シンちゃんにはいつも家事でお世話になっているから、アスカが選んで私がお金を出すわ」
「それはナイスアイデアね。アタシがシンジに似合うのを選んであげるわよ。そうと決まったら行くわよ」
「あ、ちょっと待ってよ」
アスカとミサトさんに僕は付いて行った。服は持っているけど、買ってくれるならお言葉に甘えようかな。
「安くても良い服が置いてあるわね」
入った店は若者向けの品が多く置いてある、アスカは服を一着選ぶと僕の胸に当てた。
「似合うじゃないの」
ミサトさんの感想だ、僕は鏡で見てないからわからないけど。
「うん、でもなんか地味ねえ〜いつものシンジみたい」
「余計なお世話だよ」
アスカは選んだ服を棚に戻し、別のちょっと派手めな服を僕の胸に当てた。
「ちょっち派手なんじゃないの?」
「顔が地味だからこれくらい派手な方が良いのよ」
僕の顔って地味なのかな。
「よしっこれで決まりね」
アスカの一言で決まった。ここでは他にも数着買ってもらったよ。
「へ〜帽子専門店もあるんだ、入ってみましょう」
アスカが気付いて入ってみた、確かに色んな帽子が売ってあるぞ。
「これなんか良いんじゃない?」
紺色のキャップかあ、シンプルで良いね。
「じゃあシンちゃん、それ買っちゃいなさいよ。アスカも赤色があるじゃないのよ」
「アタシも良いの?」
「良いわよ、値段も安いからね」
アスカはバッチを付けて被るって喜んでいたね。
「さあ次に行きましょう」
「ちょっとアスカ、待ってよ。もうお昼を過ぎているからご飯にしましょう」
「もうそんな時間なの?」
時計を見るとお昼を過ぎていた。結構見て回ったから時間が経っていたんだね。
「何を食べましょうか?」
ずらっと並んであるファーストフード店、何を食べようかな?
「アタシ、ハンバーガーがいい」
「シンちゃんは?」
「僕もアスカと同じで良いですよ」
「じゃあハンバーガーにしましょうか」
アスカが選んだのは、ちょっと高級なハンバーガー店だ。こんな時にしか食べられないよね。
「ええとアタシはテリヤキバーガーセットにしようっと」
「僕はカツバーガーセットで」
「んじゃ、私はフィッシュバーガーセット」
ここの料金もミサトさんが出してくれた、気前が良いなあ。
「「「いただきま〜す」」」
うん、値段が高いだけあって美味しいなあ。
「シンちゃん、まだ欲しいものはあるかしら?」
「いいえ、もう無いですよ」
服と帽子を買ってもらったし満足だよね。
「何遠慮してんのよ。もっと欲しがりなさいよ。昼からも回って見て、アタシが気に入ったなら買ってもらうわよ」
「アスカ、ミサトさんのお金だから遠慮してないね」
「いいのよ、2人の為にお金を使うのは嬉しいわよ」
「そうなんですか?」
「だって家族なんだもん、お金を使うのに遠慮なんかしちゃいけないわよ」
僕達は家族なんだ。
「可愛い弟と妹がお洒落になるんだもん美人なお姉さんにとって嬉しい事よ」
「美人ってとこが引っかかるわね」
「あら美少女の方が良かったかしら?」
「・・・呆れるわね」
僕も呆れたよ。
「まあ、この後も回るんなら二人で回ってちょうだい。私は疲れたからマッサージ店でリラックスしているわ」
ミサトさんも連日の仕事で疲れてるから、ずっと歩くのは大変だよね。
「わかったわ、買い物が終わったなら呼びに行くわね」
「お願いね、お金を渡しておくわ」
「サンキュー、あまり無駄遣いをしないようにするわ」
ミサトさんからお金を受け取り、アスカと二人でショップ回りだ。
「どこに行くの?」
「そうねえ〜」
案内板を見たんだけど、気になる店はないなあ。
「雑貨屋なんかどうかしら?」
「うん、行ってみようよ」
僕とアスカは雑貨屋を向かった。
「たくさんあるわね」
「うん、あっマグカップがある。買っていこうかな」
「シンプルなデザインが良いわね。アタシとミサトの分も買いましょう」
「じゃあ三つだね」
「シンジ、このクッションフワフワよ」
「本当だ、感触が気持ち良いし軽いね」
「これも買うわ」
「うん」
雑貨を見るのは楽しいね。ついつい欲しくなっちゃうよ。
「この掃除機のデザインがカッコいいなあ」
「カッコいいけど値段が高いわね」
「そうだね、それにまだ掃除機は使えるから買い換える必要はないよ」
「他に欲しいものは無いからこれだけ買いましょう」
「そうしよう」
レジへ行って精算だ。
「次はどこへ行くの?」
「あ、アイスが売ってあるわ。食べましょう」
アスカがアイス屋を見つけると走っていってしまった。僕が荷物を持っているのに走るの早いよ。
「シンジ遅いわよ」
「アスカが早いんだよ」
「アタシはチョコにするわ」
すでに選んでいるよ。
「じゃあ僕は抹茶にしようかな」
カップに入ったアイスだ、美味しそうだな。
「アスカ、ベンチに座って食べよう」
「うん」
「ん〜〜甘くて美味しい。シンジのもちょうだい」
「あ〜僕の抹茶が〜」
アスカに思いっきり取られちゃったよ。
「抹茶も美味しい〜〜アタシのチョコもあげる」
「いいの?」
「アタシだけ取ったら食いしん坊って思われちゃうでしょ」
「えっ食いしん坊じゃなかったの?」
「む〜〜食いしん坊じゃないわよ、ほらあげるから取りなさいよ」
食欲旺盛だし、僕のおかずをよく取るから十分食いしん坊だと思うけど。
「うん、ありがとう」
「美味しいでしょう?」
「うん、美味しいよ」
「ふふ、よかった。あっクレープが売ってあるわ」
「食べすぎだよ」
やっぱり食いしん坊だ。
♪〜〜
「あら、携帯の音だわ。シンジのじゃない」
「うん、ミサトさんからだ。もしもしミサトさん」
「シンちゃん、買い物は終わったかしら?」
「はい、終わりました」
十分回って満足だよ。
「じゃあ、そろそろ帰るから入口で待ち合わせしましょう」
「はい、わかりました」
「んじゃね〜」
時間も結構経ったなあ。
「ミサト、何だったの?」
「うん、帰るから入口で待ち合わせをしようって」
「もうそんな時間なんだ早いわね」
「何だかんだ言ってアスカが一番楽しんでいたよね」
「楽しまなきゃソンよ」
「ははそうだね。じゃあ帰ろう」
「うん、今日は楽しかったわね。また来ましょう」
「うん、またみんなで来ようね」
ミサトさん、アスカと三人で買い物、良い思い出になるね。
HP開設十一周年です(^^)今年も無事?に今日を迎える事ができました。
年々、更新する回数が減って来ていますけど今日は更新できました。
買う品は全てミサトさんが出しました。ミサトさんにとって二人は家族なので、二人の為に消費するのは嬉しいと思います。
シンジ君、アスカちゃんにとっても良い思い出になりました。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION ショッピング