新世紀記念その5
CHILDREN LIFE お正月
アスカの戰い
お年玉も貰ったし初詣にも行ったし、これぞ正月だね。あとはのんびり過ごすだけ・・・って主夫の僕には関係ないや。夜にみんな集まるから準備に大忙し。
集まるメンバーは加持さん、リツコさん、マヤさんと僕達の四人。加持さん達飲むだろうからビ〜ルは沢山用意したし、食べ物は鍋、これならどんどん追加できるからね。
さあて野菜を切りますか。
「シンジ〜〜〜」
「ん〜〜何?」
台所にやって来たアスカ、もう着物は脱いじゃったんだね。もっと見たかったなあ〜〜って恥ずかしくて言えないけどね。
「ファ〜ストと双六やるんだけど二人だけだと面白くないからアンタもやらない?」
双六かあ、お正月の定番だね。でも準備があるんだよ。
「ごめん、夜の準備があるからできないんだ」
「え〜〜〜?そんなのミサトにやらせれば・・・ミサトにやらせたらダメね」
そうそう、ミサトさんだけには絶対にやらせたらダメなんだ、もしやらせたら楽しい集まりが阿鼻叫喚の地獄になっちゃうよ。
「そうだ、ペンペンがいるじゃないか、ペンペン〜〜」
ペンペンの存在を忘れていたよ。ペンペンの冷蔵庫にはお正月らしくしめ飾り、ペンペンは寝ているのかな?
「クエエ?」
おおうっ、お正月から筋トレ、腹筋をしていたよ。ビックリした〜〜。
「トレ〜ニングの最中で悪いんだけどアスカ達と双六をしてくれないかな?」
「クエエ」
汗をタオルで拭きながらイヤな顔一つせず頷いてくれた、ペンペンは優しいなあ。
「え〜〜?ペンペンが入るの〜〜」
「そうだよ、何か都合でも悪いの?」
「十分あるわよ、ペンギンが人間に勝てると思っているの?」
「クエクワッ!」
アスカ〜、それはペンペンに失礼だよ。ほら怒っている。
「まあ良いわ、再起不能にしてあげる。いらっしゃい」
「クエクエッ」
どうなるのかな〜〜?見たいけど準備があるから残念。
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「碇クンは?」
シンジが来るのを待っていたファ〜スト、でも残念だけど・・・
「準備で忙しいって、だからペンペンがするの」
「・・・そう、残念」
そりゃそうね、相手がペンペンじゃあ張り合いが無いわ。
「ペンペン、全力で行くわ負けないわよ」
「クエクエ」
えっ、え?ペンペン相手に全力で行くの、手加減しないわね。
「それじゃあやりましょうか」
床に大きく広げた双六、TVゲ〜ムじゃなくて紙製ってのが趣があっていいわね。
「順番決めないと、ジャンケンしましょう」
そうね、ジャンケン、まあアタシが勝つに決まっているけどね。アイムナンバ〜ワンよ!さあ勝負!
「「ジャンケンジャンケンジャンケンポ〜〜〜ン!」」
「クエクエ」
アタシ、勝利のVチョキ。ファ〜スト、グウ、ゲッゲ。ペンペン、羽を丸めて・・・グウ、ゲゲッゲ!
「アスカの負けね」
ガ〜〜〜ンッ!
負けたファ〜ストに・・・ペンペンに・・・負けた・・・アタシって用済み?
「ペンペン、ジャンケンポン」
「クエクエ」
「ペンペンが一番ね」
「クエッ」
ゲッゲ、ファ〜ストも負けている。こ、この鳥畜生アンタ何様のつもりよ!まあ良いわ、順番が最後でも一番にゴ〜ルすれば良いんだからね。
「はいサイコロ」
「クエクエ」
サイコロを二つ持ってふるペンペン、ペンギンがサイコロをふるなんて聞いた事もないわ。
「クエ」
「1と1が出て2、残念」
「クエ〜〜」
プ、ププププ。二個ふって普通2なんか出ないわよ。所詮は鳥ね。
「次は私ね」
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・・・双六、昔の子供はこれで良く遊んだってお母さんが言っていたわ。コンピュ〜タ上じゃなくて紙の上のゲ〜ム、アナログね。
電気代も要らないから経済的、大人数で遊べる、でも・・・碇クンがいない。
本当なら・・・
「綾波、サイコロだよ」
「うん、ありがとう」
「5を出したらダメだよ、一回休みになるから」
「うん、えいっ・・・あ」
「5、出ちゃったね」
「うん、残念だけどしょうがないわ」
「そうだね、次は僕の番だ。えい・・・8・・・あっ」
「一回休みね」
「同じになっちゃたね」
「うん・・・碇クンと同じだから嬉しい」
「綾波・・・僕も嬉しいよ」
「碇クン・・・」
「綾波・・・」
・・・ぽっ!
「こらファ〜ストッ!早くふりなさいよ」
「何が?」
「何がじゃないでしょ、アンタの番なのよ」
「碇クンの番じゃないの?」
そう、碇クンにサイコロを渡さないと。
「シンジは台所!いないわよ」
「いないの?」
「言ったでしょうが準備をしているって」
・・・そう、私より準備を取るのね。悲しい・・・しくしく。
「なんでサイコロふるのに泣くのよ。さっさとふれ〜〜!」
アスカ、せっかちね。折角酔っていたのに、えい・・・
「5と3が出て8、進みましょう」
でも一回休みじゃないのね・・・まあ良いわ、碇クンがいないから。
「8とは飛ばすわね〜〜〜、でもアタシの敵じゃなくてよ」
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ついにアタシの番!最初から最強の12を出すわよ。ふっふっふっふ。
ペンペンは2、ファ〜ストは8、二人ともサイコロのふりが甘いわね。出したい目を出す方法をアタシは知っているのよ!ふっふっふっふ、これで勝利はアタシのものよ。
まずは出したい目を下にして、一回転半転がせばOKよ。
「アスカ、何ブツブツ言っているの?」
「クエクエ?」
「慌てなくて良いわよ、ふるから。えいっ」
コロコロと転がるサイコロ、そして目は12よ。
「げっげ!」
「2ね」
「クワクワ」
・・・真っ赤なお目目が二つ、どうして?どうしてなのよ〜〜〜〜!!
「コマ進めないの?進めるわよ」
どうして2が?転がす力加減が違ってたの?完璧だったはず。
ポンポン
「ん?何よペンペン」
ペンペンがアタシの腕を叩いて呼んだ、何かしら?
「クエクエ」
げっげっ、その構えは!6と6を下にして・・・
「クエ」
転がした・・・もしかして?
「クワッ!」
げ、げげげ〜〜〜!12っ。こ、こいつは・・・
「12、ペンペン凄いわね」
「クワクワッ!」
サイふりをマスタ〜している、もしかして玄人?
「何かコツでもあるの?」
「クエクエクワクワ」
次はファ〜ストの番だけど、ペンペンからふり方をレクチャ〜してもらっている。
「そう、一回転半転ころがすのね」
はんっ、教えてもらっただけでできるわけないでしょうが。
「えいっ・・・」
げ、げげっげ〜〜〜12、どうしてでるのよ?
「ありがとうペンペンのおかげだわ」
「クワクワ」
ふっふんっ、一回出ただけで喜ぶんじゃないわよ、この三流玄人が。
「次はアスカよ」
「わ、わかっているわよ」
「何焦っているの?」
「あ、焦ってなんか無いわよ」
そ、そうよ。焦ってなんか無いわよ、汗は部屋が暑いだけからよ。
・・・アスカ、行くわよ。
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ふんふんふんふ〜〜んっと、ふう〜〜流石に大人数分だと疲れちゃうな、ちょっと休憩だ。
冷蔵庫から冷たいジュ〜〜スを出して・・・ゴクゴクゴクゴクっと、美味い!コ〜ラの一気飲みは喉にくるね。
ビ〜ルを飲むミサトさんの気持ちはわかるんだけど、普通はあそこまで飲まないよなあ〜。
一息ついたらまた準備をっと・・・アスカ達双六しているんだっけ?ちょっと見てこようっと。
「どう〜〜?」
楽しそうだね、僕も後からまぜてもらおうかな。
「・・・負けた負けた負けた・・・」
ん?アスカがブツブツ何か言っている?何だろう。
「綾波、アスカどうしたの?」
「何でも無いわ、病気が出ただけだから」
そう、なら問題無いねって病気〜?
「アスカ、大丈夫?」
「シンジ〜〜〜〜!アタシ、アタシ負けちゃったよ〜〜〜〜!うえ〜〜〜〜ん!」
負けたって、泣く事無いのに、ほら涙拭きなよ。
「うぐっぐす・・・ううう・・・」
「しょうがないよ、負ける時もあるんだからね」
「うぐっ、でもでも〜〜〜っ!」
デモもデモクラシ〜もないんだよ。まったく〜〜アスカは勝負になると熱くなるから困ったものだね。
「ペンペンに負けたのよ〜〜!」
ペンペンに?
「クエクワ」
「そう、ペンペンが一位、私が二位、ビリがアスカ」
「ビリって言うなあ〜〜!!」
まあ予想はしてたけどね。ペンペン凄いなあ〜
「ううっ、負けた負けちゃったよ〜〜うえ〜〜ん」
また泣き始めちゃった、はあ〜〜〜
「オヤツを用意しているから泣かない泣かない」
「オヤツ〜?」
「うん、コ〜ヒ〜ゼリ〜だよ、安かったから沢山買っておいたよ」
「本当?やったあ〜〜いっぱい食べるわよ」
ふう〜〜、泣き止んでくれたよ、良かった良かった。
「でもお腹がふくれるから一個だけだよ」
「え〜〜?一個だけ〜〜むう〜〜」
ふくれてもねえ・・・ご飯が入らなくなっちゃうからね。
「アスカ、我侭言ってはダメよ。全部食べたら明日の分が無くなっちゃうわ」
「・・・そうね、わかったわ一個にしておいてあげる」
ふう〜〜〜良かった、綾波ナイス助言だね。
さあてもうひと頑張りしようかな。
シンジ君は夜の宴会の準備で大忙し、誰か手伝えば良いのに(もちろんミサトさん以外)
アスカちゃん達は懐かしい双六、アスカちゃん気合が入っています、でも・・・負けてへっぽこ(^^)
流石葛城家最強のペンペン、人間より強い(笑)
オヤツで泣き止むアスカちゃん、新年からへっぽこです。
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
NEON GENESIS: EVANGELION CHILDREN LIFE お正月 アスカの戰い