リツコおかあさんシリーズ
Halloween
「ボタンを留めるから顔をあげて」
「うん」
リツコの研究室の奥の部屋でアタシとレイは仮装の真っ最中、今日はハロウィンだから魔女の格好をしてたくさんお菓子を貰うのよね。
「アスカお姉ちゃん、お菓子いっぱい貰えるかな?」
「ええ、いっぱい貰うわよ。くれなかったらお仕置きするわよ」
三角の帽子をかぶって仮装完了よ。あっちょっとだけ化粧しようかな。
「私にもお化粧して〜〜」
「ええ、綺麗にしてあげるわよ」
可愛いから薄く口紅を塗ってあげればいいわね、アタシも口紅だけていいかな。
「さあ綺麗になったわよ」
「ありがとう〜おかあさんに見せてくるね」
リツコは研究室で仕事をしているわ、レイの仮装に驚くかしら?
「おかあさ〜〜ん、魔女ですよ〜〜」
「あら〜〜可愛いわね〜」
「ふふふ、お菓子ちょ〜〜だい」
「はいはい、ちょっと待っててね」
レイったら、もうお菓子を貰っているわ。
「どう、似合うかしら?」
「似合っているわよ、お化粧しているから雰囲気が違うわね」
「ふふ、大人の魅力って感じでしょう〜」
本当の魔女になったみたいだわ、今なら空を飛べるような気がするわ。
「アスカもお菓子いるでしょう?」
「うん、ちょ〜〜だい」
「ふふふ、まだまだ子供ねえ〜」
「良いでしょう〜お菓子美味しいんだもん」
さあ、ネルフ中を回ってお菓子を貰いまくるわよ〜
おっ自販機に居るのはマヤじゃないの、いつもお菓子を持ち歩いてるから絶好の獲物ね。
「レイ、行くわよ」
「うん」
アタシとレイはマヤに気付かれないように気配を消して近づいたわ。
「「トリック・オア・トリート!!」」
「きゃっびっくりした〜2人とも可愛いわね〜〜」
「マヤお姉ちゃんお菓子ちょうだい」
「いや〜〜ん、レイちゃん可愛い〜〜抱きついちゃおう〜〜」
「うぎゅ、くるしい〜〜」
「こらマヤ、レイが苦しがっているでしょう」
アタシはマヤからレイを引き離したわ、このまましてたら連れ去られそうだわ。
「あ、ごめんなさいね。可愛かったから思わず抱きついちゃった、てへっ」
舌を出して自分で頭を小突いている・・・マヤって何歳だったかしら?
「はいお菓子」
「わ〜い、ありがとう」
「ありがとうマヤ」
「アスカも似合っているわよ、殺戮の魔女って感じね」
「をいっ!殺戮ってどんな感じなのよ」
「うふふ、秘密。じゃあ仕事があるからまたね〜〜〜」
「マヤお姉ちゃん、バイバ〜イ」
相変わらず、意味不明だわ。
おっ、あそこに居るのはミサトじゃないの、お菓子を持っているとは思えないけど一応行ってみるわ。
「レイ、行くわよ」
「うん」
アタシとレイはミサトに気付かれないように気配を消して近づいたわ。
「あらアンタ達」
おっと、流石ミサトね。気配を消していたのに気がつくなんて。
「可愛い格好しているわね」
「今日ね〜はろうぃんなの〜」
「もうそんな時期なのね、レイも相変わらず可愛いわね〜チュッチュッしちゃおうかしらん」
ミサトがレイのホッペにキスをし始めたわ、レイのホッペはプニプニしてて気持ち良いからアタシもしたくなるわ。
「あわわ〜ミサトお姉ちゃん、お酒くちゃいよ〜〜」
「ん〜〜可愛いわね〜〜チュッチュ!」
お酒くさい?そういえば頬がほんのり赤いわね。
「ミサト、また麦酒飲んでるでしょう」
「飲んでないわよ〜〜炭酸入り麦ジュースを飲んだだけよ」
「世間ではそれを麦酒を言うのよ、あ〜ポケットに缶ビール入れてんじゃないわよ、仕事中でしょう」
「仕事中?そうだったわね、仕事中だったわ」
「呆れた、早く仕事に戻りなさい」
よく首にならないわね、感心するわ。
「レイ、名残惜しいけど仕事に戻るわね、チュッチュ」
「ミサトお姉ちゃん、お菓子は?」
「ん〜〜これしか持ってないわ、これでいいならあげるわよ」
ミサトがポケットから取り出したのは缶ビール・・・
「こらっ!そんなのいらないわよ、もって行きなさい」
「あらら〜怒られちゃったわ。可愛い格好しているのに怒っていたらシンちゃんに嫌われレぅうわようん」
「な、なんでシンジが出てくるのよ」
それに酔ってちゃんと喋れてないじゃないのよ。
「あら、シンちゃんの所にも行くんでしょう?」
「い、行かないわよ」
会っても何もないし・・・
「そうなの、シンちゃんならさっき食堂へ行ったわよ」
食堂へ行ったんだ。
「しょ、しょうがないわね、ミサトがそう言うんなら行ってあげてもよくってよ」
「ふふ、ツンデレねえ〜〜じゃあ頑張ってね〜〜」
「五月蝿い〜サッサと働け〜〜」
まったく千鳥足で仕事をしに行ったわ。そうシンジは食堂に居るのね。
「レイ、食堂へ行くわよ」
「うん」
さあ食堂に着いたわよ、シンジは・・・あそこに座っているわね。
「アスカお姉ちゃん、行こう」
「ええ、静かに近づくのよ」
「うん」
アタシとレイはシンジに気付かれないように気配を消して近づいたわ。
「「トリック・オア・トリート!!」」
「わあっ!びっくりした〜〜」
全然気付かないなんてボケボケしているわね、アタシ達が暗殺者なら100回は死んでいるわよ。
「シンジお兄ちゃん、お菓子ちょうだ〜〜い」
「レイちゃんは今日も可愛いね」
「お菓子くれないと悪戯しちゃうぞ〜〜」
「どうしようかな〜〜レイちゃん可愛いから悪戯しちゃおうかな〜〜」
「え〜〜いたずらするの?」
「ははは、魔法でお仕置きされると困るから、お菓子をあげるね」
「わ〜い、ありがとう〜」
ふふレイったら喜んでいるわね。そうね、お菓子をくれなかったら悪戯をしていいのよね、逆にシンジから悪戯なんて・・・
「シンジ、トリック・オア・トリートよ」
「やあ、魔法使いのアスカだね、お菓子をあげるよ。あっしまった」
「どうしたのよ?」
「お菓子を持っていなかったよ」
「なんですって?それじゃあ悪戯されても文句言わないでよ」
「アスカになら悪戯されても文句言えないよ、むしろ僕がアスカに悪戯したいよ」
「きゃっ、いきなりなによ」
「ふふふ、怒った顔が可愛いよ」
「何バカな事言ってんのよ」
「アスカ・・・」
「シンジ・・・」
ごほっごほごほっ・・・思わず興奮してしまったわ。
「シンジ、トリック・オア・トリートよ」
「はい、お菓子だよ」
「ほえ?これだけ」
悪戯は?
「うん、これだけだよ」
「悪戯するわよ」
「お菓子あげたから悪戯しなくていいよ」
「レイには悪戯しようとしてたでしょう」
「レイちゃん可愛いじゃないか」
「アタシは?」
「アスカは恐いじゃないか」
そう、レイは可愛くてアタシは恐い・・・
「このロリコンが〜〜〜!!」
ドゴッ!!
「ああ〜〜シンジお兄ちゃんがアスカお姉ちゃんの一撃で飛んで行っちゃった〜〜」
「バカシンジが飛んでっけ〜〜〜」
人の気持ちも知らないで生きていこうなんて甘すぎよ。
「レイ行くわよ」
「シンジお兄ちゃんは?」
「変態は放っておくのがいいのよ」
も〜〜全然成長していないわね、しっかりしなさいよ!
お菓子をもらってご機嫌なレイちゃんとアスカちゃん。
本当に貰いたい相手はシンジ君、でも妄想通りにならないで怒るアスカちゃんでした(^^;)
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
リツコおかあさんシリーズ Halloween