リツコおかあさんシリーズ

「雨ひどいね」

 シンジはリビングの窓から外を見た、昼に入り急に降り出した雨はもう一時間も降り続いている。

「そうね〜〜ジメジメしていやになっちゃうわ」

 同じくリビングで寝転んで雑誌を読んでいるアスカも同意見である。

「レイちゃん達来るのかな?」

「どうかしらね?降っているから来ないんじゃない」

 午後にレイとリツコが遊びに来る予定だが雨のせいで予定が変更になるかもしれない。

 ピ〜ンポ〜ン

「あっ来たんじゃない」

「うん、出るよ」

 家に響くチャイムにシンジは玄関に向かった。








「は〜い」

「シンジお兄ちゃんこんにちは」

「やあレイちゃんいらっしゃい、リツコさんは?」

 ドアを開けるとそこには黄色で統一した傘、レインコート、長靴を身に着けたレイがいた。

「おかあさんね忙しくなったから来れないって、だから私一人で来たの」

「えっレイちゃん一人で?よく来れたね偉いなあ」

「えへへ」

 ネルフから葛城家までは電車に乗らなければならない、レイが一人で来た事にシンジは驚いた。

「さああがってレインコートを脱ごうね」

「うん、良いでしょお気に入りなの」

「そうなんだ似合っているよ」

「ありがと〜〜」

 レイは微笑むとシンジと一緒にリビングに向かった。






「アスカお姉ちゃんこんにちは」

「よく来たわね、あら?リツコは」

「リツコさん忙しいんだって、それでね驚いた事にレイちゃん一人で来たんだよ凄いよね」

「ふ〜〜ん」

 驚きも感心もしないアスカその理由は・・・

(べっつに大した事無いじゃない、アタシだってネルフからリツコんちまで一人で行けるわよ)

 年齢が違うのだが気にしていない。

「一人で電車に乗るのって緊張するね、ドキドキしちゃった」

「そうだね、ちゃんと切符も買えたんだ」

「うん、駅員さんに聞いてね〜ちゃんと教えてくれたの」

「質問したんだ、偉い偉い」

「えへへ」

 頭を撫でるシンジにレイは胸を張った。

(アタシなんか聞かなくてもちゃんと切符買えるもんね)

 レイとアスカでは年齢が違う。

「それに今日は雨が降ったからお気に入り三点グッズの出番が来たからシンジお兄ちゃんに見せたかったんだ」

「そうなの〜ありがとう」

「三点グッズ?」

 シンジは見たがアスカは知らない。

「黄色のね傘とレインコートと長靴なの」

「ふ〜〜ん黄色ねえ〜」

 自分のトレードマークの赤以外に興味は無い。

(アタシも赤い傘は持っているけどレインコートと長靴は持ってないわね)

 アスカは自分が赤い三点グッズで身にまとっている姿を想像した。






「シンジ〜どうかしら?」

「似合っているよアスカ、雨がいっそう綺麗に見せているよ」

「そ、そうかしら?」

「うんそうだよ、とっても綺麗だよ」

「ふふ、ありがとう」



「・・・い、良いかも」

「?何が良いの」

「べ、別に何でも無いわよ」

 妄想に走るアスカにシンジとレイは首を傾げた。

「よしっ!二人ともデパートに行くわよ」

「ええっ?雨が降っているのに何を買うの」

「決まっているじゃない三点グッズよ、アタシも欲しくなっちゃった」

「わあ〜いアスカお姉ちゃんも三点グッズを買うんだ」

「そうよ、さあ用意をしなさい。早速行くわよ」

「うんっ!」

「雨なのに・・・はあ〜〜」

 雨の日に外に出たくないシンジ、しかし無理やり二人に連れ出されるであろう。そして三点グッズも買わされるのであった。


 雨の日でも三点グッズがあれば楽しく過ごせますね、レイちゃんお気に入りの三点グッズにアスカちゃんも欲しくなりましたね(シンジ君に見せたいからでしょう)

 欲しくなったら買う!アスカちゃんの行動は早い、雨が降ろうと槍が降ろうと出かけます。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


リツコおかあさんシリーズ 雨