リツコおかあさんシリーズ
バテバテ
「はあ〜」
「どうしたの?ため息を付いて」
「ちょ〜と疲れ気味なのよね」
リツコの研究室に遊びに来ていたアスカは机にうつ伏せてため息を付いた。
「疲れ気味?疲れるようなことしたの」
「別に〜夏バテよ、食欲も無いのよね」
「あら食欲もないの、シンジ君悲しんでいるんじゃないの?」
「どうして食欲が無かったらシンジが悲しむのよ」
アスカは首を傾げた。
「シンジ君言っていたわよ、アスカが喜んで食べている姿を見て嬉しいって」
「な、何言っているのかしら、あのバカシンジは・・・あとで蹴りを入れておくわ」
口では怒っているが頬は真っ赤に赤くなっていた。
「うふふ、蹴りは止めておきなさい、シンジ君が死んじゃうわよ」
「わ、わかっているわよ」
アスカの蹴りは牛をも倒すとネルフ内で有名である。
「あ〜〜だるいわ〜〜」
「ちょっと待っていなさい」
リツコは立ち上がると奥の部屋へ入っていった。
約五分くらいしてリツコが戻ってきた。
「これくらいなら食べれるでしょう」
「ん、トマトなの」
「ええ、冷たくて美味しいわよ」
皿には切ったトマトが並べられていた。
「何もつけなくていいの?」
「ええ、オリーブオイルと塩で味付けしてあるからいいわよ」
「へ〜〜いっただきま〜〜す」
アスカはトマトにフォークを突き刺して口に入れた。
「ん〜〜美味しい」
「うふふ、気に入ってもらってよかったわ」
「これなら夏バテも解消しちゃうわ」
アスカの口には次々とトマトが消えていった。
「こんにちは〜アスカ居ますか?」
そこへシンジがレイを肩車をしてやってきた。
「あっシンジ」
「迷子になったと思って心配したよ」
「アスカお姉ちゃん、方向音痴だもんね」
「そうだね、本屋に行くといって道に迷うしね」
言いたい放題である。
「そんな事しないわよ!バカッ」
「あ、アスカお姉ちゃんトマト食べてる」
「夏バテは大丈夫なの」
家でも食欲が無かったので心配しているシンジである。
「ええ、これくらなら大丈夫よ。それに美味しいのよ、ほら」
アスカはフォークにトマトを突き刺してシンジの口に持っていった。
「もぐもぐ、美味しいね〜」
「アスカお姉ちゃん、私にも〜」
「はいはい」
次はレイの口にトマトを持っていった。
「ん〜〜ちゅめたくて美味しい〜〜」
シンジもレイも満足である。
「シンジ君、よかったらトマト持って行く?」
「えっ良いんですか?」
「ええ、いっぱいあるからアスカに沢山作ってあげてね。トマトのレシピも教えてあげるわよ」
「ありがとうございます」
「やったあ〜トマトがまた食べられるのね」
アスカは大いに喜んだ。
「それに、シンジ君が作るから愛情入ってもっと美味しくなるわよ」
「ば、バカ〜〜〜!」
リツコのからかいにトマトと同じく真っ赤になるアスカであった。
夏の暑さにお疲れ気味のアスカちゃん、食欲がありません。そこで主婦リツコさんのお手軽トマトで食欲回復。
シンジ君に作ってもらえば、さらに食欲がアップしますね。
「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)
こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。
リツコおかあさんシリーズ バテバテ