リツコおかあさんシリーズ

ボーナス

 今日はネルフのボーナス日、中学生の僕には関係ないと思っていたら、なんと少しは出るらしい。

 嬉しいなあ〜臨時の収入だ。

 何を買おうかな〜前から欲しかったMP3プレイヤーを買おうかな〜

 ボーナスの明細書はリツコさんがくれるらしいから、リツコさんの研究室へ直行だ!




「こんにちは」

「いらっしゃいシンジ君」

「シンジお兄ちゃんいらっしゃ〜い」

「遅いわよ!」

 研究室にはいつものメンバー、アスカはすでに明細書を貰っていて中も見ていたぞ、いくら貰ったんだろう?

「ごめんごめん」

「遅いからアンタの分までアタシが取るところだったわよ」

「それはダメだよ」

 取られたら泣いちゃうよ。

「はい、お疲れ様、シンジ君の分よ」

「ありがとうございます」

 これが半年間の僕の地と汗と涙の結晶だ。

「シンジお兄ちゃん、ほら私も貰ったの〜」

「おっレイちゃんもボーナス貰ったんだ、よかったね〜」

 レイちゃんの明細書を見せてもらったら、一万円と書かれていたよ。レイちゃんにとっては凄いボーナスだね。

「うん!お菓子をいっぱい買うの〜」

「レイ無駄遣いはダメよ、ちゃんと貯金するのよ」

「う〜〜、ちょっとは無駄遣いした〜い」

「それじゃあ半分貯金しましょうね」

「は〜い」

 半分でも五千円、五歳のレイちゃんにとっては贅沢すぎる金額だ。

「シンジはいくら貰ったの?見せてよ」

「あ、うん。アスカと同じじゃないかな?」

 同じチルドレンだから同じ額と思うけど、アスカが優秀だからちょっとは違うのかな。

「僕のボーナスは・・・ええ!?」

「うそっ?なにそれ」

 僕は驚いた、明細書を開いて金額を見たら・・・

「どうしたのシンジ君」

「シンジお兄ちゃん?」

「さ、三百円?って、僕の目がおかしくなったのかな、幻覚かな?」

「シ、シンジ幻覚じゃないわよ。三百円って書いてあるわよ」

 ええ!?どうして僕のボーナスが三百円なんだ、嘘だ〜〜〜!

「リ、リツコさんこれって?」

「な、何かの間違いじゃないのかしら?今問い合わせてみるわ」

「お、お願いします」

 リツコさんに総務部に問い合わせてもらっている。その間僕は何度も明細書を見直した。何度見ても三百円としか書いていない。

「シンジ気を落さないで、何かの間違いよ」

「うん、シンジお兄ちゃんならもっとたくさん貰わないとおかしいよ」

「うん・・・」

 間違いだと思っていてもショックだよなあ。

「ええ、わかったわ」

「リツコさんどうでした」

「シンジ君が直接、碇司令に電話をしてくださいって言っていたわ」

「父さんに電話を?」

 どうしてだろう、わからないけど電話だ。






「私だ」


「もしもし父さん、シンジだけど」


「何のようだ?」


「ボーナスの事なんだけど」


「ボーナスか、たくさん貰えたか?」


「それが、間違いだと思うけど明細書には三百円ってしか書いていないんだよ。これって間違いだよね」


「本当だ」


「え?」


「お前のボーナスは三百円だ」


「ええっどうしてだよ?」


「三百円あればオヤツがたくさん買えるぞ」


「オヤツがたくさんって・・・」


「おっと、バナナはオヤツ代には入らないから持ってきてもいいぞ」


「バナナって遠足じゃないんだから」


「ふっ問題ない」


「問題おおありだよ!」

 父さんは何考えているだ。


「ふっ息子をからかう親の茶目っ気もわからんとは愚かな奴だな」


「茶目っ気って・・・」


「三百円は冗談だ、金額はアスカ君と同じだ」


「それは本当だよね」


「ああ、本当だ」

 アスカと同じか、良かった〜〜


「ありがとう父さん、それじゃあ」


「ふっ」







「シンジ、どうだった?」

「うん、父さんの冗談だったみたい。金額はアスカと同じだって」

「シンジお兄ちゃん良かったね」

 ふう〜一時はどうなるかと思ったよ。アスカと同じ金額なら欲しいものが買えるぞ〜!


 アスカちゃん達にもボーナスがでました、でもシンジ君だけ何故か三百円(^^;)

 驚くシンジ君、でもそれは髭のお茶目な悪戯(笑)本当の額はアスカちゃんと同じなので欲しいものを買えるシンジ君でした。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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