リツコおかあさんシリーズ

映画

 

ふんふんふ〜〜ん、今日はシンジと映画〜何を観ようかな?何を着て行こうかな。

 可愛い洋服で可愛さをアピール、それともセクシーにシンジを誘惑しようかしら?迷っちゃうわね〜

 観る映画はアクション?コメディ?ホラー?やっぱり恋愛ものかしら?

 ベッドに並べた洋服を選んでいるだけど迷うわね〜〜

「へっくちゅん!」

 下着姿だったからくしゃみがでたわ、急に涼しくなったから体調崩しそうだわ。

「アスカお姉ちゃん、まだ〜?」

「きゃっ急に開けないでよ」

 レイがイキナリ襖を開けたわ、レイの後ろにはシンジ…

「あ…アスカ、は、早く行こう」

「キャ…キャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

 アタシの顔は真っ赤、シンジの顔も真っ赤。って何時までも見てんじゃないわよ!

「このすけべ〜〜」

 アタシは机に置いていた携帯を投げつけたわ。

「ぐえっ!」

 携帯は見事にシンジの額に当たって倒れた、アタシは襖を閉めて急いで洋服に着替えたわ。




「さあ行くわよ」

 気分を害したわ。選んだ洋服はGパンに長袖のTシャツの普通の格好、叫んだから疲れて選ぶ気力が無くなったわ。

「アスカ、ひどいじゃないか」

「ふん、アタシの下着姿を見たのよ。それくらいですんでありがたいと思いなさい、本当なら死んでいるわよ」

「とほほ」

「レイ、行きましょう」

 アタシはシンジから携帯を奪い取るとレイの手をとって玄関へ向かったわ。

「待ってよ〜」

「早く来なさいよ、電車に乗り遅れるでしょうが」

「アスカを待っていたんじゃないか」

「ふん」



 電車に乗って映画館へ、アタシはちょっと不機嫌だけどね。

「アスカ〜機嫌直してよ」

「どうしようかしら?映画を見た後、パフェが食べたいんだけど?」

「食べていいよ」

「そう?レイもパフェが食べたい?」

「うん、食べた〜い」

「じゃあパフェお願いね」

「う、うん」

 ふふ、パフェ代はシンジの奢りね。ってリツコからレイのお守り代を貰っているから懐は潤っているのよね。





 映画館に着いたアタシ達三人、さあて何を見ようかしら。やっぱり女の子は恋愛ものよね〜〜

 シンジと映画を見て手を繋いできたらどうしよう?キャ〜〜恥ずかしい〜〜





「ふう〜〜…」

 現実は甘くないわね。アタシ、レイ、シンジの順に座って観るのはレイが選んだアニメ。

 まわりはほぼ親子連れね、女の子のが変身して敵と戦うストーリみたいだわ。そういえばシンジとレイがテレビで見ていたわね。

「すご〜い、すご〜い」

 ふふ、レイったら目を輝かせているわ。

「凄いなあ」

 ちょ、ちょっとシンジまで目を輝かせているじゃないのよ。これは小さいお子様用のアニメなのよ、アンタが目を輝かせてどうすんのよ。そういえばテレビのエンディングで流れるダンスが踊れるって言っていたわね、もしかしてヲタクなの?

 アタシとしては二人で映画を観て、そっと手を繋いでくれるってシチュが希望なんだけどね…




「面白かった〜」

 レイは満足したようね。シンジは?

「よしグッズを買おう」

 こ、こらフィギュアを見る目が怖いわよ。

「シンジお兄ちゃん、それ買うの?」

「うん、かなり造形が良いからね。でも値段も高いなあ」

「買うんじゃないわよ、深みにはまったら抜け出せなくなるわ」

「え〜?この顔に滑らかな腰と脚線美、毎日眺めても飽きないからこの値段だったら買っても良いと思うんだけどなあ」

「そんな発言しないの、ガンプラ買ってあげるから行くわよ」

 アタシは危険を感じて二人の手をとって映画館を出たわ。

「あ〜あ、もうちょっと見ていたいのに」

「毒されているんじゃないの、目を覚ましなさい」

 ペチペチペチペチ

 シンジの目を覚ますために軽く往復ビンタをしたわ。

「あ、あれアスカ?僕は…」

「よかった目を覚ましたのね」

 現実世界に戻ってきたわ。

「シンジお兄ちゃん、これ何て読むの?」

「これはね〜」

「レ、レイ今パンフレット見せちゃ駄目よ」

 ペチペチペチペチ

 アタシはレイからパンフレットを取り上げて、またシンジに往復ビンタ。アニメの毒素が抜けるまでパンフレットを見せてはいけないわ。

「あ、あれ?」

「ここに居たら危険だわ、早く移動するわよ」

 アタシは二人の手を引いてパフェを食べる為にカフェへ向かったわ。





「ふう〜疲れちゃった」

「映画観ただけなのに疲れたの?」

「疲れたのはその後よ」

「その後?」

「そうよ、だから甘いもの食べて疲れを取らなくっちゃね」

 アタシはこのカフェで一番大きいパフェを注文したわ。

「アスカ、それって三人前はあるよ」

「知っているわよ、でもそんなの問題ないわ」

「太るよ」

「シンジお兄ちゃん、それ言ったら駄目だよ」

「うふ、シンちゃんは〜せっかく現実世界に戻ってこれたのに、もう戻ってこれなくていいみたいね」

「戻ってこれた?ずっと現実世界に居るよ。可笑しな事を言うなあ」

「可笑しいのはアンタの口よ、去ね!」

「はうう…」

「ああ〜シンジお兄ちゃんが〜」

「レイ、放って置きなさい、パフェがきたから食べるわよ」

「シンジお兄ちゃんは?」

「手加減したからそのうち目が覚めるわよ」

 手元が狂っていたら一生起きないけどね。

「起きなかったらガンプラ買ってもらえないね」

「ガンプラ?そうだアスカ、ガンプラ買ってくれるんだね?」

 目覚めるの早っ!

「ガンプラに反応するんじゃないわよ」

 手加減しすぎたかしら。

「買ってあげるわよ」

「本当?欲しいのがあるんだ」

「それ買ってあげるわよ」

 アタシは聞き流しながらパフェを食べたわ。

「やった〜ありがとうアスカ」

「どういたしまして」

 ふふ、ガンプラで喜ぶなんてシンジはお子様ねえ〜

「欲しいプラモは5000円するんだ」

「高いから却下ね」

「そ、そんな〜〜〜」

「5000円なんて高いの買えるわけないじゃない、せめて500円にしなさい」

「500円なんて無いよ」

「探せばある!今度探しに行くわよ」

「残念」

 シンジは残念がっているけど5000円は高いわ。今度探しに行く約束をしたから、これってもしかしてデートフラグかしら。


 三人で仲良くデート?レイちゃんとシンジ君は映画を楽しめたようですがアスカちゃんはちょっと不満?

 でも今度は二人で出かける約束をしたので満足でしょう。

「jun16 Factory」はリツコおかあさん推奨HPです(爆)

 こんな小説?でも最後まで読んでくれた方々に感謝します。


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